2008年6月7日に公開の映画「ぐるりのこと。」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「ぐるりのこと。」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
ぐるりのこと。が視聴できる動画配信サービス
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ぐるりのこと。のあらすじ
何事もきっちりしたい妻・翔子と、のんびりとした性格の法廷画家の夫・カナオ。ありふれた夫婦の彼らが直面するさまざまな試練。初めての子供の死や、妻のうつ病……。それでも二人は一歩一歩共に乗り越えながら生きていく。どんな困難があっても離れない夫婦の、10年にわたる希望と再生の物語。
ぐるりのこと。の詳細情報
「ぐるりのこと。」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
ぐるりのこと。の公式PVや予告編動画
「ぐるりのこと。」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
ぐるりのこと。を無料で見る方法は?
「ぐるりのこと。」を無料で視聴するなら、「Prime Video」「Lemino」「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
「Dailymotion」「Pandora」「9tsu」「Torrent」などの動画共有サイトで無料視聴するのは避けましょう。これらのサイトには、著作権者の許可なく違法にアップロードされた動画が多く存在し、利用者側も処罰の対象となる可能性があります。
感想・レビュー
実は生活は静かに激しく、心を削られていく
残酷だったり無情だったりで、日々が削られる
ときにはもう無理だと思うこともある
だけど支えてくれる人がいて
愛しているという気持ちがあって
それでもなんとか、幸せなのかもしれない
プータロー体質でダメ男かもしれない。けれど、見栄や世間体を気にせず、好きな人に好きでいてもらえるそんなでっけぇ男になりたい。
触れづらく重い場所へ踏み込むはずなのに、どうしてか前を向いていけそうなエネルギーをもらえる。
チープな言葉に聞こえるかもしれないけど、愛ってこれかもしれません。
リリー・フランキー、サイコー!
派手な展開はないが、筋が単純というよりもむしろ静かな佇まいの物語に、ぐいぐいと引き込まれる。裁判の場面では嘘の言葉や涙が交差することで、夫婦を取り巻く本音が浮き彫りになり、胸を打つ感動を呼ぶ、素晴らしい映画だった。
U-NEXTでの視聴情報です。
このドラマは橋口亮輔監督による作品で、リリー・フランキーと木村多江が出演しています。
物語は1993年の冬、東京を舞台に展開します。主人公翔子は出版社に勤める几帳面な性格の女性で、妊娠を機に結婚を決意します。彼女の夫、カナオは靴修理の職人で、マイペースな性格が魅力です。かつて日本画家を志していましたが、先輩の勧めで法廷画家に転職します。
94年2月、彼らの赤子が不幸にも命を落としてしまい、翔子は心の病に苦しむことになります。そして95年7月、翔子は新たな妊娠をしますが、カナオには内密に中絶手術を受けることに…
時が経つ中で、夫婦は互いの絆を深めていき、翔子は次第に自身を取り戻し、寺の天井画の仕事を引き受けることになります。
視聴してみると、90年代の大きな出来事の中で子供の死を乗り越えた夫婦の人間模様が描かれており、登場人物が多いものの、それぞれが明確な個性を持っていて理解しやすいです。夫婦間では性に関する話題も多くあります。
2時間以上の作品ですが、飽きることなく展開に引き込まれます。時代の表現として裁判シーンが頻繁に出てくる一方、浮気や離婚をしない理想的な夫婦関係が描かれています。
美術大学を卒業し、知人の紹介で法廷画家として働く夫と、美術大学卒業後に出版社で働く妻には子どもが誕生するが、早くに亡くなってしまう。これにより妻は鬱のようになり、様々な試練があった。しかし数年後、彼女は回復し、寺院の天井画を描くことになったり、姿を消した父親に会いに行ったり、兄夫婦や母と共に実家の売却に関わったりするが、最終的には母が売らなかったりする。こうして、二人は仲良く過ごすことになる。この数年間の物語は、ヒステリックでも説教臭くもなく、感動を強要することもない、素晴らしいトーンで描かれている。誰もが経験する可能性のある日常の中に、裁判という厳しい事件が非日常的に挿入され、ストーリーが巧みに展開していく。エンディング曲がもう少し良ければ、さらに素晴らしい作品となったかもしれない。木村多江の美しさは際立ち、「蜘蛛は殺さない」というテーマも印象的だった。
雑誌で仲野太賀が好きな一作として挙げていた映画に興味を持ち、鑑賞した。視点は、言葉数の少ない夫カナオの内側法廷画家という職業ゆえの抑制を宿す人物から始まり、夫婦とその周囲の人々の喜怒哀楽を丁寧に描く。穏やかな語り口の背後に、強烈な悲壮感が滲み出る。それでも人と人とが寄り添い、つながる温かさを確かに信じている、そんな視線が作品を包む。長く良作として心に残るがこれっという決定的な瞬間はなく、むしろ落ちた茸を拾うシーンが静かな余韻を残す。映画ポスターの写真も秀逸で、撮影現場の一枚をそのまま切り取ったような完成度。邦画らしい豪華な面子を楽しみつつ、やはりリリー・フランキーの存在感が際立つ。私も苦しむ人に寄り添える人でありたいと、そんな気持ちを強くしてくれる作品だった。
多くのバイプレイヤーが出演していた。
夫婦は様々な困難を乗り越えて、家族としての絆を深めていく。
結婚してからも長く続く日々の中で、ハッピーエンドのその後に芽生える苦しみを、夫婦がどう支え合って乗り越えるのかを描く作品だった。その答えの一端を、読後に強く感じ取った。逃げてしまう人もいれば逃げ続ける人もいる現実のなかで、なぜ彼らは逃げないのか自分はそのどちらにも属さないと気づき、そこに悩む姿がとても良い。相手が自分の想いを言葉にしてくれず、わかり合えず孤独を感じる場面も、リアルで深く心に響く。できちゃった結婚ゆえの葛藤も、自然なこととして描かれている。時がゆっくりと流れる様子を丁寧に描く筆致が好感を呼ぶ。死の苦しみを理解できる人の視点が見たいと願わせる、刺さる言葉が散らばっている。いろんな夫婦、愛の形があるのだと、改めて感じさせられる。
鼻をかいてもらうのが好きで、鼻水を気にせず拭いてくれるのも好き。泣いたり話し合ったりすると、不思議と気持ちが楽になり、まるで何もなかったかのように悩みが消えていくのが素晴らしい。何度も繰り返してきたから、今回もそうすれば前に進めると信じている。この信頼感は本当に大きい。涙を流している木村多江と彼女を慰めるリリー・フランキーに、自分たちを重ねて良かったと思う。子どもがいることは本当に幸せだけど、その幸せを失った時のことを考えると恐ろしい。自分がこの映画に登場する遺族になってしまう可能性があることを常に考えてしまう。もし自分の子どもが加害者になったら、そうなってしまった自分をどう思うか、失うことによる痛みを避けるために中絶を選んだことも同じ考えかもしれない。二人で絵を描きながらトマトをかじったり、寝転んで手を繋いだりする、特別なことではなくても、そうやって安心して生きていけることも幸せだな。
素敵な作品に出会えた。リリーフランキーの出世作らしく、長く観たかった作品がついにU-NEXTに登場。主演の二人の演技は素晴らしいが、脇を固める俳優陣特に倍賞美津子さん、片岡礼子さん、新井浩文さん、黒田大輔さんの存在感が強烈に印象に残る。
肝心のストーリーは、夫婦の描写にやや不足を感じる場面もあるが、要所はしっかり押さえられていると感じた。心の内をあまり表さない登場人物の本心が見える[蜘蛛]のシーンは特に美しく、印象的だ。
リリーフランキーさんの表情の使い方が上手く、視聴者の目線で言葉にせずとも伝わってくる瞬間が多い。あの不安なのに伝わらない体験は、観る者にとって相当に強い余韻を残す。
90年代の目まぐるしい社会変化と、時代を暗くする事件の数々。重く苦しい場面も多いが、それゆえに深く心に刻まれる作品だった。
好きだからこそ伝えたいことは多いけれど、伝えきれないもどかしさを抱えつつも目の前の人を大切にするべきだというメッセージが、やさしく胸に響く。理想は理想のまま、幸せは意外と身近にあるそんな気づきをくれる映画だ。
好き同士でも結局は他人、だからこそ伝えるべきだという結論へと導かれる。