1960年11月13日に公開の映画「秋日和」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「秋日和」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
秋日和が視聴できる動画配信サービス
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秋日和のあらすじ
小津安二郎が母と娘の絆を繊細に描く感動の名作。麻布の寺で三輪の七回忌の法要が営まれ、学生時代の友人・間宮、田口、平山の三人が久々に再会する。彼らは三輪の娘・アヤ子に縁談を勧めるが、彼女は笑ってかわしてしまう。実はアヤ子は、結婚すると母・秋子が一人になるのを心配していた。間宮と田口は、秋子が再婚すればアヤ子も結婚を決意するのではないかと考え、秋子と平山の再婚を画策するが、話はこじれてしまう――。
秋日和の詳細情報
「秋日和」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
監督 | 小津安二郎 |
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脚本家 | 小津安二郎 野田高梧 |
出演者 | 三上真一郎 三宅邦子 中村伸郎 佐分利信 佐田啓二 北竜二 十朱久雄 千之赫子 南美江 原節子 司葉子 岡田茉莉子 岩下志麻 島津雅彦 桑野みゆき 桜むつ子 沢村貞子 渡辺文雄 田代百合子 竹田法一 笠智衆 菅原通済 設楽幸嗣 須賀不二男 高橋とよ |
カテゴリー | 映画 |
ジャンル | ドラマ |
制作国 | 日本 |
公開日 | 1960年11月13日 |
上映時間 | 128分 |
秋日和を無料で見る方法は?
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感想・レビュー
小津安二郎の作品には、その卓越した画力が光ります。襖などの”壁”を利用した作品のレイヤー構造の巧妙さが際立っており、物理的な画面の障壁を超えた層が、鑑賞者と作品との境界を強調しつつも、同時にその境界を曖昧にしています。
また、岡田茉莉子の存在が非常にモダンで魅力的で、特に印象に残っています。
小津作品に苦手意識を持っていることを謝りたい。今回は会話がとても面白かった。特に感動的な部分はなかったものの、気軽な同級生(おじさん)の会話が自然で興味深かった。
小津の作品にはどこか記号的な部分とエリート感が漂っており、本作もその例に漏れない。登場する三人のおじさんたちは、明らかに東京大学出身のエリートサラリーマンであることが伝わってくる。小津作品に下町の主人公が存在するのだろうか。小津自身は下町育ちで裕福だったが、公害の影響で地方に移住したという背景がある。
本作では、物語の転機となる女性が下町(現在ではあまり下町とは言えない佃島)の寿司屋の娘である。岡田茉莉子の言葉遣いは、原節子や彼女の娘、司葉子とは明らかに違い、非常に威勢が良くて魅力的だった。
物語は、未亡人の夫の七回忌から始まり、その未亡人と娘の結婚を亡夫の同級生たちが勝手に画策するという、お節介な展開が描かれている。原節子が演じる未亡人に学生時代恋していた三人の様子が、やもめの立場を考える中で盛り上がる。
たわいない話の中に自然な会話の妙を楽しんだ。おじさんたちは一応オブラートに包みつつ、わい談を繰り広げる。父やその同級生たちが、品を保ちながら妻子の前で楽しそうに下ネタを笑っていた記憶が蘇った。
トイレに関するエピソードも、中年以降あるあるのリアルさがあった。
人物カットが頻繁に変わるのにはまだ慣れていない。セリフを語る人物を一人一人撮っていることが分かるからだ。小津作品の楽しみ方は、こういうものなのかもしれない。
母と娘の物語が中心となる。本作では、周囲のじいじたちが勝手に話を進めて混乱を招くが、ゆりちゃんがその場をスカッとさせてくれる。ある意味、彼女がこの作品の主役と言える。
司葉子さんの美しさは際立ち、原節子さんの最後の表情も素晴らしかった。
P.S.
服飾の学校で見せられたお見合い写真がどんなものだったのか、ちょっと気になる。あまりの評判に思わず笑ってしまった。
小津さんの4作目を観た感想。雰囲気は相変わらず良かったけれど、物語の展開は正直どうでもよく感じた それでもカラー表現は非常にシックで、色味がとても洗練されていた。あと、おかんのネイルは最後まで同じだったのが印象的だった。
おじさんたちは勝手に話を進めすぎていて、まったく配慮が足りていない。百合子さんのような存在がいるおかげで、世の中の均衡が保たれているのだ。
小津映画のレイヤーは本当に美しい。特に襖のレイヤーや屋上でのシーンが印象的だ。多くの人々が動いていても、規則性が感じられ、まとまりのある映像になっている。
今が幸せであっても、未来の幸せに向けて変化が必要なこともある。春は長く続いてほしいけれどね。
小津映画は、登場人物やストーリーが非常に平凡でありながら、時間の流れを驚くほど確実に捉えています。
ここ数年、自分の人生でも親族の死や結婚、そして家族が離れていく寂しさに浸ることが多かったため、特に小津映画に共感しています。
お母さんの「結婚してあなたが幸せになるなら、これ以上の喜びはない。あなたが私を忘れてしまっても構わない。」という言葉は、若い頃だったらただの優しい嘘に感じたかもしれません。アヤ子は泣きますが、今の私には彼女が本当にお母さんを忘れてしまうことが分かっています。
アヤ子の友達である百合子は、明るくて素敵です!「まだ怒ってるの?怒ってていいよ!」という言い回しが可愛らしい。世話焼きのおじさんたちに対して率直に物を言って、拍手喝采を受けたものの、最後には彼らと共に行動するところも、彼女らしさが出ていて面白かった。
気持ちいい〜。セリフや画面、劇伴が絶妙にリズムを刻み、心地良さを引き立ててくれます。
物語は、あのおじさんたちのいつもの娘の結婚話から始まりますが、女性の扱いには少し驚きました。しかし、終盤には思わず胸が熱くなる瞬間がありました。小津作品は何か特別な魔法を持っていますね。
同年代の娘を持つ親として、親の気持ちに共感したり、母を思う娘の気持ちに寄り添ったり、感動の連続でした。
三人の中で特に好きだったのは、岡田茉莉子演じるきっぱりとした性格の女の子です。
残念だったのは、他の作品でも感じたことですが、ラーメン。麺がのびていて、ぱさついている感じがして、あまり美味しそうには見えませんでした。
でも、実際に食べたら意外と美味しいのかもしれません。試してみたいです。
ニコニコと楽しむ平山
百合子との寿司屋のシーンが好き
友情を感じるラストの訪問
おじちゃま 平山君 あなた
根底に相手を思いやる気持ち
薬屋 痒いところが気になる
原作は里見とん。『浮草』コンビの野田高梧と小津安二郎が共同で脚色し、小津安二郎自身が監督した、母娘の愛情と世代の揺れを描く名作です。
あらすじの要点
– 共通の友人・三輪の七回忌をきっかけに、旧友・間宮、田口、平山の3人が未亡人の秋子(原節子)とその娘アヤ子(司葉子)と再会します。
– アヤ子には結婚の意思がなく、周囲の3人は母を一人にさせたくない思いから、あれこれ動き出します。やがて秋子の再婚を勧める展開へ。
– 再婚相手として平山を推すものの、いきすぎたお節介は妙な方向へ転び、アヤ子は誤解から母の再婚話を信じ込み、親友・百合子(岡田茉莉子)に相談します。百合子は3人の干渉ぶりを強く非難します。
主題の核と人物関係
– 母と娘の絆、そして結婚という制度に対する内面の葛藤が、時代の変化とともに浮き彫りになります。
– 秋子とアヤ子の関係を軸に、周囲の父系的善意が滑稽さと同時に矛盾を孕む様子を描きます。
– 三人の未熟な介入は、家族の自由よりも社会的期待を優先する時代の圧力を象徴します。
演出とキャストの魅力
– 本作は晩年の小津作品の中でも高く評価されており、母を演じる原節子の起用が象徴的な意味を持ちます。『晩春』の娘役だった彼女が今作では母親役として登場することで、時間の流れと世代交代、家族像の移ろいを体現します。
– 岡田茉莉子が演じる百合子は、友人たちの干渉に対する強い拒否と倫理観を示す役どころとして、作品の緊張感を高めます。
テーマと時代背景の読み解き
– 僕らが本作で見つめるのは、母親が娘の将来を思いながらも、内心では孤独を避けたいという矛盾した感情です。女性同士の視点から、家族・結婚といった制度の内面化と抑圧が描かれます。
– 周囲の男性陣は、娘の縁談だけでなく母の再婚まで勝手に推し進めようとしますが、その善意は時代遅れで滑稽さを帯び、父系支配の美徳を超えた不器用さを露呈します。
– 小津は戦後という転換期における伝統的家族像と近代的個人主義の狭間で揺れる人々を描き、理想の家族像ではなく壊れつつある現実を映し出します。結婚を促す父親の裏にある離れ難さ、抑圧された感情を丁寧に描くことで、時代の変化に適応できない人間像を浮かび上がらせます。
この作品を通じて見える小津映画の視座
– 戦後の日本映画における家父長制の影と、女性の生きづくりをめぐる葛藤を考えるうえで欠かせない一作です。小津は必ずしも父権制を肯定しているわけではなく、家族の解体や新しい家族像への悲哀を静かに織り込みます。
– 本作は、戦後の社会変動と家族の意味を深く捉えた作品として、後続の小津作品と対話する重要な位置を占めます。
あまり面白くなくて退屈でしたが、映画としての完成度はやはり高いと感じました。好みの問題かもしれませんが、小津監督の作品は私には合わないようです。ただ、この時代感を映像に残すという点では大変意義のある作品だと思います。独特の間や構図はかなり好きで、参考にもなります。しかし、映画として楽しむには私には合いませんでした。暴力や緊張感に欠ける北野武作品のように感じました。