2017年12月8日に公開の映画「否定と肯定」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「否定と肯定」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
否定と肯定が視聴できる動画配信サービス
現在「否定と肯定」を視聴できる動画配信サービスを調査して一覧にまとめました。以下のVODサービスで「否定と肯定」が配信中です。
否定と肯定のあらすじ
1994年、アメリカのジョージア州アトランタにあるエモリ―大学で、ユダヤ人の歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)が講義を行っていた。彼女は著書『ホロコーストの真実』において、イギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングの主張する大量虐殺がなかったという“ホロコースト否定論”を真っ向から否定した。
アーヴィングはその講義に突然現れ、彼女を攻撃した後、名誉棄損で提訴する。この異例の法廷対決では、訴えられた側が立証責任を負う英国の司法制度のもとで、リップシュタットは“ホロコースト否定論”を覆す必要に迫られる。彼女のために、英国から大規模な弁護団が結成され、アウシュビッツの現場調査が行われるなど、歴史の真実を追求する動きが始まった。
そして2000年1月、多くのマスコミが注目する中で、王立裁判所で裁判が始まる。このかつてない歴史的な裁判の行方は……。
否定と肯定の詳細情報
「否定と肯定」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
| 監督 | ミック・ジャクソン |
|---|---|
| 脚本家 | デボラ・リプスタット デヴィッド・ヘア |
| 出演者 |
|
| カテゴリー | 映画 |
| ジャンル | ドラマ |
| 制作国 | アメリカ イギリス |
| 公開日 | 2017年12月8日 |
| 上映時間 | 110分 |
否定と肯定の公式PVや予告編動画
「否定と肯定」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
否定と肯定の楽曲
「否定と肯定」の主題歌や挿入歌、サウンドトラックを紹介します。映像だけでなく音楽からも作品の世界を感じてみましょう。
- サウンドトラックDenial (Original Motion Picture Soundtrack)Howard Shore
否定と肯定を無料で見る方法は?
「否定と肯定」を無料で視聴するなら、「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
「Dailymotion」「Pandora」「9tsu」「Torrent」などの動画共有サイトで無料視聴するのは避けましょう。これらのサイトには、著作権者の許可なく違法にアップロードされた動画が多く存在し、利用者側も処罰の対象となる可能性があります。
否定と肯定のよくある質問
-
Q映画『否定と肯定』のあらすじはどのようなものですか?
-
A
映画『否定と肯定』は、歴史学者デボラ・リップシュタットがホロコースト否認論者デイヴィッド・アーヴィングに対して名誉毀損で訴えられる実話を描いています。裁判を通じて歴史的真実の重要性が問われるストーリーとなっています。
-
Q『否定と肯定』の主要キャストは誰ですか?
-
A
『否定と肯定』の主要キャストには、デボラ・リップシュタット役を演じるレイチェル・ワイズと、デイヴィッド・アーヴィング役を演じるティモシー・スポールがいます。この二人の対決が見どころとなっています。
-
Q映画『否定と肯定』のテーマは何ですか?
-
A
『否定と肯定』は、歴史的事実の重要性と、真実を守るための戦いをテーマにしています。特にホロコースト否認というセンシティブな問題に対する社会的な意義も描かれています。
-
Q『否定と肯定』の制作スタッフについて教えてください。
-
A
映画『否定と肯定』は、ミック・ジャクソンが監督を務めました。脚本はデヴィッド・ヘアが手がけ、デボラ・リップシュタットの著書を基にしています。
-
Q映画『否定と肯定』の評価はどのようなものですか?
-
A
『否定と肯定』は、多くの批評家から高い評価を受けています。特に、実際の裁判を忠実に再現した演出と、主演俳優の演技が称賛されています。



否定と肯定の感想&レビュー
主要なキャラクターたちの感情豊かな演技と、歴史に基づいた裁判の展開によって、まるで自分もその場にいるかのような臨場感を味わえる。
スラップ訴訟とSNSで人を集めて攻撃する時代を問わず、これは汚い行為だ。
実話に基づく難解でありながらも深い余韻を残す作品でした。ヒトラーを崇拝する自由は個人の選択だと思う一方で、あの惨事を否定する歴史修正主義者の醜さには強い衝撃を受けました。生存者の証言を封じる弁護側の戦略には、そういう意図だったのかと後からじわりと胸に迫るものがありました。ガス室の小さな丸い窓に一瞬だけ映る犠牲者の姿、靄のように描かれる階段を降りていく人々の姿は、映像として非常に印象的です。ラスト近く、夜道を走り出すデボラが暴漢に襲われるのではとハラハラしましたが、そうした危機に立ち向かった人々の姿でもあります。
この作品は、極右政党の台頭やナショナリズムがじわりと広がる今の世界を強く映し出します。実際、ヒトラーに近い独裁者が生まれつつあるという現実を前に、危機的状況でこそ正義を貫く勇気が問われるのだと改めて感じました。人間は弱さを抱える生き物ですが、それを超えようとする力をこの映画は多くの示唆とともに提示します。レイチェル・ワイズの演技にも改めて魅了されました。
歴史の虚偽に立ち向かう道筋を描く。学者がホロコースト否定論者と対峙し、言論と証拠を巡る裁判劇が展開する。知性とは何だろう。高いIQは知性の指標になるのか。知性の本質を問いかける、そんな作品だった。
事実に基づいているとは思わなかったが、非常に面白く、興味をそそられて楽しむことができた。
1996年9月5日 アーヴィング対ペンギン・ブックス・リップシュタット事件
概要
– ホロコーストの存否を巡る名誉毀損裁判の実話。作家デイヴィッド・アーヴィングが、学者デボラ・E・リップシュタットと出版社ペンギン・ブックスを相手に起こした訴訟で、リップシュタットはホロコーストの事実を肯定する立場を取り、アーヴィングの主張を法廷で争います。
考察
– 名誉毀損の争点は法的な正否というより、事実認定と表現の自由の境界に関わる問題として捉えられがちです。アーヴィングは公的な場でホロコーストの事実を否定する機会を得ますが、道義的にはホロコースト被害者を公的場へ引き出すべきかをめぐる議論が生じます。裁判は勝者が立証した内容が真実であるという構図に収まりやすい一方、思想・信念の対立という背景も強く影響します。
– なぜアーヴィングは明白な事実を認めないのか、これは歴史認識と思想戦の対立の問題です。改革派と保守派、左翼と右翼、連合軍と枢軸軍といった二極化する対立軸が世界の歴史認識を揺らしてきたとの見方もあり、時代が進むほど歴史の改竄を巡る論争は続くと指摘されています。
– 作品の中ではリップシュタットがアウシュヴィッツを訪れる場面が描かれ、現在は文化遺産となっている場所の静けさと重さが読者には強く伝わります。
評価
– 物語性:0.4/映像:0.3/美術:0.2/主演:0.3/リピート性:0.1
– 結末:0.2/演出:0.2/音楽:0.1/助演:0.4/満足度:0.3
#近代事件史(澄千代)
ホロコースト否定論者がいるという現実には、まず驚く。命令書がないとか証拠がないといった見方もあるんだなと、興味深く感じる 勝訴はして良かったけど、なんとなくモヤモヤが残る️ 結局、裁判で負けようが、アーヴィングはこれからも自分の信念に沿って進むだろうしまあ、アーヴィングが勝訴するよりは全然いいけどさ。
裁判長の問いに、思わずハッとさせられる。
誰かがそれを真実だと信じているなら、それは嘘ではないのではないか。
その通り。解釈の違いは恐ろしい。
ホロコースト否定論を唱えるイギリス人作家から名誉毀損で訴えられたユダヤ系アメリカ人のホロコースト研究者が、法廷で自らの論説は誹謗中傷ではなく批判であると主張する話。
イギリスでは名誉毀損の裁判において、被告は立証責任を負うため、スラップの手法を用いる者にとって有利に働くこともあると思いつつ、被告のリップシュタットの行動には焦りを感じた。しかし、自らのルーツであり研究対象でもある歴史的事実が慎重な検証を経て築かれてきたものが、悪意をもって歪められ、大衆を煽動するために利用されれば、冷静な態度でいられないのも当然だと実感した。実際に、反知性的な行動をする人々に対して穏やかな気持ちは持てない。
一つの教訓として、都合の良いデマを使って人を煽動する方法には、完璧に嘘ではない事実をあたかも嘘のように取り上げ、相手の発言者に陰謀論を吹き込み、そのほんの少しの隙間を大きく広げて論拠にする手法に出会った。この手法は、SNSでも見かけることがある。
この映画の中心的なテーマは、ホロコースト否定論を打破する裁判にありますが、それに派生して現代でもユダヤ人に対する差別が存在することが分かります。表面には出ないものの、確実にそういった考え方を持つ人がいるのは恐ろしいことです。彼らが信じる歴史と私たちが学んできた歴史の解釈が交わらないと思うと、もどかしさを感じざるを得ません。非常に示唆に富む内容で、答えは見つからないまでも多くのことを考えさせられました。