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エッフェル塔～創造者の愛～の感想＆レビュー

1. momotaro

   2025年10月19日

   エッフェル塔の建設に至るまでの過程とラブストーリーが見事に融合し、まさにロマンチックな魅力に満ちています。

2. DAI

   2025年10月4日

   WOWOWの2024年7月・フランス映画特集の2作目として視聴。『ナイル殺人事件(2022)』を観る前にエマ・マッキーの演技を堪能したかったのと、エッフェルさんとエッフェル塔の描き方に詳しくなかったため鑑賞。結果は期待外れの作品だった。まずはキャスティングの違和感が強く、実在のエッフェルはドゥニ・メノーシェに近いイメージだが、本作のエッフェル像は華奢で、相手役のエマと年齢差を感じさせる過度な恋愛描写が目立つ。史実にはない濃厚なラブシーンまで用意されており、現実味を失わせている。エマ・マッキー演じる人物像も、史料と照らすとトーンが合っておらず、感情移入が難しかった。エッフェル自身の描写は、短気で恋愛体質という側面が強調される一方で、資金難や収益化の苦労といった背景が十分に描かれていない。脚本は設計者としての活動や現場監督としての役割を描き切れておらず、自由に描いたのかもしれないが、これほどまでのズレになると真実味が失われる。エッフェル塔がAに見えるような表現は小学的で、作品全体の真面目さを損ねていると感じた。もっとエッフェルが人・モノ・金をどう苦労したのか、設計士や作業者が技術・コストダウンのために直面した困難を丁寧に描いてほしかった。BUF社によるVFXも第一展望階より上の作業描写がほとんどなく、技術的な苦労を追究する場面が不足していた。昨日観た『パリタクシー』でフランス映画の魅力を再認識したはずなのに、今回はその正反対の結果となった。ただし映画以外の場でエッフェル塔について学ぶきっかけにはなった。全体としては、フランス映画の魅力を体感する側としては消化不良だが、歴史と建築に関する興味を掘り下げる素材としては価値がある。）

3. まきもどし

   2025年5月30日

   「女性を見るように、塔を見るのね」

   「パリの中心に、階級を超えた誰もが見られる塔を」という思いで建てられたエッフェル塔。今やパリの象徴として広く知られていますが、これが景観を損ねると考えられていたとは驚きです。2度も引き裂かれた二人の物語は切なく、最後の塔の完成式典でアドリエンヌと目を合わせる瞬間が印象的でした。二人とも涙を浮かべていて、その姿が心に残ります塔の形がAdrienneの「A」を象徴しているのも素敵で、彼らの愛は本当に美しかった。

4. にゃるらとほてぷ

   2025年5月18日

   過剰に官能的な描写には戸惑ったが、鉄でできているとは信じ難いほどの、まさに『鉄の貴婦人』のような佇まいには驚かされた。エッフェル塔は、必ず自分の目で見たい。

5. 影造

   2025年5月15日

   エッフェル塔～創造者の愛～は、形式を超えた造形美と情熱の物語を描く、現代の建築映画の金字塔です。エッフェル塔はかつて建築として高く評価されなかったものの、その大胆な構造は20世紀建築の可能性を開き、今や世界の象徴として語られています。映画は完成前夜の未完の姿を切り取り、現地では目にできない姿にも凛とした存在感を宿らせます。エッフェル塔をめぐる人間ドラマが、観客の心を捉えます。

   五十嵗太郎（建築評論家・東北大学大学院教授）は、この作品を一人の技術者が新しい世界を切り拓く物語として捉え、建築史に新たな視点を投げかけます。

   パリの景観を塗り替えるほどのエッフェル塔の存在感と、偉業の背後に宿る愛の物語。この組み合わせこそがフランスらしい深みを生み出していると評されます。

   ボルドーでの出会いから26年ぶりにパリで再会する二人の恋は、赤い炎の色で象徴され、夕暮れや焚き火の光と重なって完成したエッフェル塔をさらにロマンチックに見せます。特に、赤を身にまとい毅然とエッフェルに別れを告げるアドリエンヌの姿は、息をのむ美しさと切なさをまといます。

   ギュスターヴ・エッフェルは建築家ではなく技術者でした。だからこそ、300mという塔の高さを実現する挑戦を成し遂げ、建築界の常識を覆すことができたのです。彼は何と戦い、何を勝ち得たのか近代建築革命を牽引した偉人を、ワーキングクラス・ヒーローとして描く秀作です。

   フランスの象徴としてのエッフェル塔を舞台に描かれる秘められたロマンス。華やかなパリの空気と、完成へと至る波乱と試練、そして信念の強さに胸を打たれます。歴史を知ってから見上げるエッフェル塔は、見たことのない輝きを放つでしょう。

   日本公開を迎えた『エッフェル塔～創造者の愛～』は、ロマン・デュリスが主演を務め、彼の魅力が三つの側面から炸裂します。建築家としての強靭さと男性社会の中での優しさ、そして父親として家族を包み込む大きさ。偉業の陰で支えとなったもの、終盤に浮かび上がるアドリエンヌの衝撃と感動の結末は必見です。

   自分の信念を貫くには犠牲も伴います。反対されても信じて突き進む勇気が新しい道を切り開くパイオニアはいつの時代も保守と戦い、凡人には理解できない発想で常識を超えていく。そんな勇者が描くこの映画を見れば、エッフェル塔を見上げる視界がきっと変わるはずです。

   もしエッフェルが信念を貫き塔を完成させなかったら、現代のフランスはどうなっていたでしょう。エッフェル塔は単なる塔ではなく、フランスそのものの象徴なのです。

   人生を賭け、愛を育んだギュスターヴ・エッフェルは、パリの空に大きな夢とともに熱い恋の炎を宿しました。鉄骨の塔としての伝統を超え、ロマネスクなぬくもりと人間味をも加えた姿が、新たな感動を生み出します。

   エッフェル塔がパリの街を背景に描く愛のサインという発想は、極めてロマンティックで、恋人たちの街にふさわしい神話として多くの人の心をとらえます。

   情熱と愛情を注ぎ、仲間を動かす力この映画は、主人公の原動力が恋であったことを伝え、運命に翻弄されながらも挑戦を続ける姿に胸を打たれます。

   #五十嵔太郎 #石川三千花 #石村加奈 #磯達雄 #宇垣美里 #竹原芳子 #寺島しのぶ #常盤貴子 #村上香住子 #山崎まどか #米倉涼子

6. Ayumu Kohiyama

   2025年5月12日

   記録

   創作なんですね、アドリエンヌ。
   エッフェル塔をテーマにした悲恋のアイデア、素晴らしいです。

   マーゴット・ロビーに似ていますね！

7. B2mama

   2025年3月16日

   若くして妻を亡くしたエッフェル氏が、身分の差ゆえに結ばれなかった過去の恋人と再会する物語。エッフェルの恋の描写は創作だが、エッフェル塔の歴史と背景を深く調べる機会を得られて良かった。モーパッサンには触れていませんが、嫌いだったのだと感じさせる一節。エッフェル塔。

   回想の導入部は少し分かりにくく、ぼんやりと見てしまったせいで最初は勘違いしかけた。批判を浴びていたエッフェル塔の建設が途中から受け止められ方が穏やかになった理由は、新聞社の干渉がなくなったせいだろうか。大手紙の嫌がらせが止んだことで、好意的な記事が増えたのかそんな疑問が読後に残る。

8. 杉山 真

   2025年2月24日

   どちらかを選ばなければならない場面で、アドリエンヌの愛の深さが強く伝わってきた。エッフェル塔の緻密な描写も印象的だった。

9. うさみみ

   2025年2月24日

   「分をわきまえて生きなさい」と、学生時代に敬愛する恩師がよく口にしていました。
   ギュスターヴさんは技術者でありプロデューサーとして一流ですが、恋愛面での不遇は人生を無駄にすることもあります。
   アドリアンヌの魅力があまりにも際立っているから、仕方がないのかもしれません。

   ところで、資金繰りが厳しいのはなぜなのでしょう？設計施工の理由は理解できますが、発注者は誰なのか気になります。まさか自社の施設ですか？

10. 読書の虫

    2025年2月2日

    どうしてフランス映画は、もどかしい恋愛の描写がこれほど巧みなのだろう。ハッピーエンドで終わらない結末も、クセになる魅力だ。