2022年1月14日に公開の映画「エル プラネタ」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「エル プラネタ」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
エル プラネタが視聴できる動画配信サービス
現在「エル プラネタ」を視聴できる動画配信サービスを調査して一覧にまとめました。以下のVODサービスで「エル プラネタ」が配信中です。
エル プラネタのあらすじ
ロンドンでの学校生活を終えた駆け出しのスタイリスト、レオ(アマリア・ウルマン)は、母が暮らす故郷スペインの海辺の町ヒホンへと戻る。しかし母親(アレ・ウルマン)は破産寸前、住まいのアパートも立ち退きを迫られていた。金なし・仕事なし・居場所なしの崖っぷち状況にもかかわらず、母と娘はSNS映えを狙うスタイリッシュな暮らしを諦めず、身の回りの品をネットで売ったり、見栄を張ってお金を稼いだりして日々をやりくりする。そんな二人が立ち寄ったチープな雑貨店で、ロンドンから来たイケメン店員チェン・ジョウと出会う――
エル プラネタの詳細情報
「エル プラネタ」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
エル プラネタの公式PVや予告編動画
「エル プラネタ」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
エル プラネタを無料で見る方法は?
「エル プラネタ」を無料で視聴するなら、「DMM TV」「Prime Video」「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
「Dailymotion」「Pandora」「9tsu」「Torrent」などの動画共有サイトで無料視聴するのは避けましょう。これらのサイトには、著作権者の許可なく違法にアップロードされた動画が多く存在し、利用者側も処罰の対象となる可能性があります。
感想・レビュー
生活がいつも他人事のようで、いつかはと思いつつその瞬間を生きるリアルさが心に響く。モノクロ映像だからこそ、この表現が可能なのかもしれない。ギリギリの現実と輝かしい理想の境界が曖昧に感じられる。
話すこと、歩くこと。
ディナーに行くこと、動画を見ること。
生活すること。失望すること。
あらすじからは想像できない映像表現とセリフ回し。
母の一言に、ゆるやかなオシャレ感が漂い、笑ってしまう。
そしてメインビジュアルに描かれるあの目。その目を使ったシーンは、ゾクッとする冷たさをまとっていた。
最初は冗談めかして話す主人公と母親だけれど、次第にそんな余裕もなくなる展開が胸を締め付ける。
母娘の生活を描いた物語。
経済的な格差や貧困の問題、またそれらを解決するはずの福祉が機能していない様子が浮き彫りにされています。しかし、彼女たちの日常は淡々と表現されており、その中に潜む社会問題が感じられます。特に、ペンギンの絵を見て感情が溢れるシーンは非常に重要だと感じました。
登場する衣装もおしゃれで魅力的です。
その日暮らしをやめて、いっしょに家へ帰ろう。もちろん、私たちは家を出なければならない。
日々の暮らしを終わらせて、二人で家へ戻ろう。なお、家を出る必要もある。
その場限りの暮らしを捨てて、二人で家へ帰ろうただし、家を出ることも覚悟のうえで。
休日の昼下がり、コーヒーを飲みながら観ると時間がとまるように感じるタイプの映画だった。明日から深夜勤務の前には向かない作品だ。白黒という表現だからこそ、果物やブランド品、お菓子といった華やかさの色味や価値が曖昧に見える。その曖昧さが、劇中の母娘の姿と重なる気がした。
数週間もすればなんとかなる、もう少しで良くなるそんな現実逃避の気配が見え隠れする一方で、二人がずっとこの水準を維持できるはずもない、生活そのものを偽り続けるしかない現実感も伝わってくる。SNSの自撮りや見栄を巡るジャンクションのような、現実と虚構の狭間が強く感じられた。
街の景観が素晴らしく、途中で挿入される海の風景や、工事中の建物、閉店している店のショットが特に印象的だった。ずっと見ていられる魅力があり、スペインへ行きたくなる気分になる。
母娘の現実を先に進めずにやり過ごす場当たり的な姿勢には驚かされるが、それが現代社会で誰もがSNSの自分を偽っているというメタファーとして非常に説得力を持っている。
実際の親子の会話だからこそ自然で、絶望感はなく逆にその場を楽しもうとする気概を感じた。苦しさはあってもすぐ良くなる見込みがない中で、がむしゃらに前へ進むのではなく、楽しく生きようとする姿勢には、普遍的な貧困や不幸とはまた違うらしさを見出した気がした。
息子に靴を買ってあげようか、と言う場面の母の表情は強烈で、観ていて胸が痛んだ。
監督であり主演のアマリア・ウルマンは、その魅力的な存在感で印象的です。彼女は貧困に苦しみながらも、SNSでは華やかな生活を演出するという現代的なアプローチを見せています。自己演出がアートに昇華する可能性を秘めており、実際の母娘のコミカルなやり取りは非常に微笑ましく、『フランシス・ハ』を思い起こさせます。ファッションや小物はどれも可愛らしくおしゃれで、敢えて選ばれた白黒の映像もスタイリッシュで魅力的です。
好みのタイプだ。ちょっとフランシス・ハを思い出させる。アジア人男性がモテ役を演じている点も、映画のステレオタイプを超えていて好感が持てる。
この映画を観る前にずっと閃光少女を聴いていたせいで、歌詞の「今日現在が確かなら万事快調よ」がまさにもぴったりだと感じた。母親は飄々としていて社会的にはダメな人間だと見なされがちかもしれないけれど、帰る場所がここにあるということを疑わずにいられる存在だ。
蝋燭の炎に照らされた笑顔の奥には、黒い影が寄り添う。
揺れ続ける心の動揺を映し出し、いずれこの灯りも消えてしまうだろう。
ほんの一瞬の隙間さえあれば、この世界に押し潰されそうだ。
ただ着飾ることだけが自分を欺く手段であり、
それこそが私なりの幸福を照らす明かりだった。