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県庁の星の感想＆レビュー

1. 読書の虫

   2025年10月9日

   「官民一体」という表現は、基本的に信頼性がなく、幻想に過ぎないと感じます。官僚政治に対する批判的な作品だと捉えて見始めたためか、突っ込みどころが多く、満足できる結果には至りませんでした。

2. アオマル

   2025年10月8日

   記録

   – スーパー側にとって、県庁の担当者が来訪するのは煩わしい場面もあるが、放置していた問題を改善してくれて、結果としてプラスだった。

   – 野村さんはプロジェクトから外れ、婚約者との関係も終わり、ほぼマイナスの状況。ただ、研修で大切なことを学べたのは大きな収穫だった。

   – それ以上に、知事の存在感には強い不安を覚える。

3. 松本尚也

   2025年10月8日

   東京2025世界陸上を織田裕二と楽しむ〜Part9（勝手につけた一人語りシリーズ）映画と関係ない話題も混ざるので、気にせずスルーしてOKです。ロスです、世界陸上が終わって織田裕二ロス。しばらくは織田裕二出演作を観て、心の整理をしていこうと思います。さて、視聴開始。佐々木蔵之介、石坂浩二、濱田岳、そして柴咲コウ。柴咲コウは昔から意志の強そうな瞳がとても美しい。野村（織田裕二）は人事交流でスーパーへ向かうが、教育係の二宮（柴咲コウ）はかなり厳しい。あんなに辛く当たらなくても良くない？売り場は意外にもリアル。バックヤードの描写が少々荒れているけれど、私には総合スーパーで長くアルバイトしていた頃を思い出させてくれる懐かしさがあった。寝具売り場のシーンで、二宮の指摘は的確。レイアウトが変わると何がどこにあるか分からなくなるので、あまり変えないでとよく言われたのを思い出す。クレーム対応と惣菜の場面は正直、うーんと感じる部分も。野村の大雨の挫折シーンは良いのだけれど、少し違和感がある。こんな風になるかなと。隠語の「大岡証券さまがお見えになりました。」から始まるスーパーのシーンは面白い。ここで「前向きに検討します。」とくるのか。県庁と民間企業を対比させているのは仕方ないのかもしれないけれど、これを見たら公務員志望者が減ってしまいそうだと感じる厳しい見方。野村（織田裕二）がずっと県庁さんと呼ばれているのも気になる。半年も居るのに、そんなに簡単には変われないよね。織田裕二はこういう役が本当に似合う。微かな変化（希望）が感じられたのは良かった！最後は「目の前の問題から逃げ出す人は、人生のあらゆる問題からも逃避する人です。」で締めくくられていた。

4. ゆぴ

   2025年9月17日

   スーパーに馴染めず、絶望感で胸が苦しくなるほどだった。己の利権のために必死に野次を飛ばすおっさんたちの振る舞いが、あまりにも見苦しかった。

5. 伊達男

   2025年8月16日

   映画館デビューとして選んだこの作品。7歳の私へ、一言言いたい。「あまり楽しくないよ」と。笑

6. 田貫

   2025年8月3日

   野村が自暴自棄に陥るあの場面には、どうしても違和感が残る。あれだけプライドが高く自信に満ちた人間が、ここまで落ち込むだろうか。むしろハングリー精神を爆発させて『くそやってやるからな！』と立ち上がる姿の方が自然に思える。プロジェクトに落ちただけでクビになったわけではないのだ。野村が自分の価値を職場の地位と婚約者にしか見出していないなら理解できるが、それにしても今まで挫折を経験したことがないという点は不自然だ。あのシーンがなければ起承転結が崩れると言われるかもしれないが、違和感は否めない。あきに励まされて再び弁当づくりに向かう展開は、チームの人々にきちんと謝れるようになる描写として好印象だ。過度なプライドが薄れた点も、野村の人間性を深める要素として好ましい。

7. GY202

   2025年7月31日

   この作品の構造は、対照的な組織の在り方を描き、主人公が反対側へ融和していく過程を描くという、ごくありきたりな設定でしかない。ただ、それを野村の成長譚と人間関係に焦点を当てたヒューマンドラマとして見るのか、凝り固まった官僚政治を風刺する社会派エンタメとして捉えるのかで、評価は大きく変わるだろう。とはいえ、この時期の柴咲コウのかわいらしさは言葉に表し難いほどだ。

8. オタクのおっさん

   2025年7月30日

   観ているうちに、仕事は人と人との関係性で成り立つことを改めて実感しました。物語の主人公は、安定した立場を持つ県庁職員でありながら、派遣先のスーパーマーケットで初めての仕事に挑みます。最初は戸惑いが続くものの、その経験を経て、数字や実績だけでは測れない大切なものに気づいていきます。

   特に印象的だったのは、立場の違う人たちと協力していく過程で、自分の考え方が少しずつ変わっていく様子。初めはうまくいかなくても、相手の声に耳を傾けようとするだけで、場の空気が柔らかくなっていく瞬間が何度も描かれます。

   肩書きや年収といった見えるものに縛られがちな働き方ですが、本当に人を動かすのは誠実さや思いやりだというメッセージを、この映画は教えてくれます。

   観終わった後には、明日の仕事を少し違う視点で見てみたくなる。そんな前向きな気持ちを残してくれる一本です。

9. 藤川徹

   2025年7月22日

   この映画が大好きです。異なる立場の人々と出会い、少しずつお互いに影響を与え合いながら変わっていく姿を見るだけでも、非常に見応えがあります。

   K県庁のエリート職員・野村聡（織田裕二）は、民間との交流研修に選ばれ、派遣先は「満天堂」というちょっと地味なスーパーでした。そこで彼は「県庁さん」と呼ばれ、パートの二宮あき（柴咲コウ）の教育係として鍛えられます。

   舞台が「サービス満点、満天堂」というユニークな名前のスーパーで、これがまた面白いですね。

   最初は堅物で誰からも相手にされない県庁さんが、物語が進むにつれて少しずつ変わっていきます。そしてその姿を見た店員たち一人一人が心を動かされ、団結していく様子に、私は非常に感動します。

   二宮さんが県庁さんにかける言葉が印象的で、「県庁さん、人を喜ばせたいと思ったことないんでしょうね」「自分だけ特別だと思ってませんか？5人で勝つんですよ」といったセリフがあります。

   また、県庁さんと二宮さんの間にある言葉なしの表情のやりとりが特にお気に入りです（特にラストシーンが素晴らしい）。

   この映画はコメディ要素を持ちながらも、真の改善や改革の意味を教えてくれる作品だと思います。これまでも何度も観ていますが、またしばらくしたら見たくなります。

10. 中平一樹

    2025年7月19日

    映画『県庁の星』は、高知県庁のキャリア公務員が民間スーパーへ出向くという挑戦的な設定を軸に、行政組織の硬直と民間企業の顧客志向という対照的な世界を鮮やかに描き出します。変革の必要性と働く意義を問いかける物語は、主人公の野村聰が現場の汗と工夫を通じて成長していく姿を通して強い共感を呼び、示唆に富んだドラマへと昇華します。公務員組織にありがちな前例主義や縦割りの弊害を、ユーモラスさと的確さで描きつつ、民間企業の誠実な顧客対応と効率性も丁寧に描き分けています。単なる個人や組織の改革だけでなく、異なる価値観を持つ人々が交流し歩み寄る過程を描く人間ドラマが特徴です。ただし、劇中の問題解決が現実の組織改革と比べて理想的にすべてがスムーズに進む点は、現実味として一部で指摘されるところです。それでも「変化を恐れるな」「市民のために何ができるか」という力強いメッセージは、現代社会の行政と組織の在り方を見つめ直す勇気と活力を与えます。社会性と娯楽性を高次元で両立させた、見応えのある秀作と言えるでしょう。