2022年7月15日に公開の映画「魂のまなざし」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「魂のまなざし」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
魂のまなざしが視聴できる動画配信サービス
現在「魂のまなざし」を視聴できる動画配信サービスを調査して一覧にまとめました。以下のVODサービスで「魂のまなざし」が配信中です。
魂のまなざしのあらすじ
1915年、田舎で老いた母と静かな暮らしを送る忘れられた画家、ヘレン・シャルフベック。彼女は内なる情熱だけを頼りに絵を描き続けていた。転機はある画商の来訪で訪れ、彼女が長年描き溜めていた159点の傑作を発見したことから始まる。大規模な個展開催へと動き出し、名声を取り戻す道が開けた。しかし、ヘレンの人生で最も重要な転換点は、画商が紹介した15歳年下の青年エイナル・ロイターとの出会いによってもたらされたのだった。
魂のまなざしの詳細情報
「魂のまなざし」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
| 監督 | アンティ・J・ヨキネン |
|---|---|
| 脚本家 | アンティ・J・ヨキネン |
| 出演者 | エーロ・アホ クリスタ・コソネン ピルッコ・サイシオ ヤルッコ・ラフティ ヨハンネス・ホロパイネン ラウラ・ビルン |
| カテゴリー | 映画 |
| ジャンル | ドラマ 伝記 歴史 |
| 制作国 | フィンランド |
| 公開日 | 2022年7月15日 |
| 上映時間 | 122分 |
魂のまなざしの公式PVや予告編動画
「魂のまなざし」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
魂のまなざしを無料で見る方法は?
「魂のまなざし」を無料で視聴するなら、「Lemino」「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
「Dailymotion」「Pandora」「9tsu」「Torrent」などの動画共有サイトで無料視聴するのは避けましょう。これらのサイトには、著作権者の許可なく違法にアップロードされた動画が多く存在し、利用者側も処罰の対象となる可能性があります。
魂のまなざしのよくある質問
-
Q映画『魂のまなざし』のあらすじはどのようなものですか?
-
A
映画『魂のまなざし』は深い人間の感情と関係性を描いたドラマです。主人公が過去の出来事と向き合い、自己発見の旅に出るストーリーが展開します。彼の心情や周囲との関係がリアルに表現されています。
-
Q『魂のまなざし』の主要キャラクターはどのような人物ですか?
-
A
『魂のまなざし』の主人公は自身の過去に苦悩する人物で、内面的な成長を追い求めています。彼を取り巻くサポートキャストもそれぞれ複雑な背景を持ち、物語の中で重要な役割を果たします。
-
Q映画『魂のまなざし』のテーマやメッセージは何ですか?
-
A
『魂のまなざし』は自己発見と過去との和解をテーマにしています。人間の持つ弱さや強さを描くことで、観客に共感と考えさせられるメッセージを届けます。
-
Q『魂のまなざし』の制作スタッフはどのような経歴を持っていますか?
-
A
『魂のまなざし』の監督は過去に数々の受賞歴を持つ人物で、緻密な演出が評価されています。音楽や撮影スタッフも国内外で高く評価されているプロフェッショナルが集結しています。
-
Q映画『魂のまなざし』の視聴者からの評価はどうですか?
-
A
『魂のまなざし』は感情豊かな描写と登場人物のリアルな演技が高く評価されています。多くの視聴者が物語の深さとメッセージ性に感動したと評しています。



魂のまなざしの感想&レビュー
その脇腹は刺し貫かれて血と水を流す。いせひでこ(画家・絵本作家)の描く、その痛みは創作の源泉として語られる。作品ごとに白紙へと戻る画家の姿は、白・黒・灰・ベージュの色の海の中で自我を露わにする。唇の緋を残しつつ、極限まで削ぎ落とされた自画像へとモーツァルトの染みがゆっくりと落ちていく「いせひでこ」の描く世界に触れるとき、私たちは創作の始点を再認識する。
映画は絵画に呼吸音を与えた。全編を満たすピアノとヴァイオリンの美しい波は、筆の束ね方、キャンバスを削るナイフの音、アトリエの往来、衣擦れの音と重なり、不定期に重なる音の断片が、まるで彼女の創作時のソロ演奏のように響く。光と感情は刻々と移ろい、絵画とは光と感情の痕跡だこの視点を示す声として、ヴィヴィアン佐藤が語る。
「今に世間が追いつく」
私たちは、この映画を通して、当時の女性が背負った役割と制約に葛藤しながらも、孤独や悲しみさえ力へと変え、芸術こそを人生そのものとして生き抜いた画家の生き方を見つめ直す。彼女の絵画は大胆でありながら洗練され、現代の視点から見ても驚くほどモダンだ久保田有寿(国立西洋美術館特定研究員)
擦れる音は、彼女の力強い命の音
落ち着いた色調と洒落たタッチ、そこに浮かぶ淡い光。6年前、自画像のポスターに惹かれて展覧会へ駆け込んだ一人の観客は、粗雑さと繊細さ、弱さと強靭さを同時に抱える彼女の姿に心を揺さぶられた。絵の具を刻み込むようにナイフとキャンバスが擦れる音は、彼女の力強い生の響きとして耳に深く刻まれる。絵を味わう大きな要素として残るその音は、彼女の表現を支える核でもあるクリス智子(ラジオパーソナリティ)
彼女の作品はまさに「魂のまなざし」
シャルフベックを尊敬するアマチュア画家エイナル・ロイターとの恋。19歳年下の恋が容易には成就しない中、タンミサーリの避暑地で二人の時間が重なる。その愛情のまなざしこそが、彼女の作品の核だったことは、映画を見れば誰もが納得するだろう佐藤直樹(東京藝術大学美術学部教授)
本当に怖いのは孤独じゃなく、自分ではない人間として死ぬこと
中年女性を描く物語は珍しく、私たちのロールモデルは少ない。ヘレンと私には違いがあるが、彼女の苦悩には見覚えがある。その大半を自分では選べない人生の中で、彼女の生き方は私たちの希望にもなる。孤独ではなく、自分ではない他者として死ぬことアーティストの私たちがセルフポートレイトを重ねる理由でもある。ヘレンも欠点があるからこそ、唯一無二で普遍的でもあるのだ長島有里枝(写真家)
とても今風でおしゃれ
ヘレンの描く絵は一見静かながら、内に宿る強い意思が表現されている。1920年代のフィンランドは女性の政治参画が認められ始めた時代。画家として生きる道は容易ではなかったが、その時代のファッションは流行を追うのではなく、彼女自身の生き方を際立たせる素朴さと清潔さを保っていた。時代を超えたおしゃれさが、現在の視点にも新鮮さを与える深井晃子(服飾研究家)
21世紀の女たちが求めていた愛のかたち
心の奥底から溢れ出す熱い希求を、ただひたすら描き続けてきたヘレンを、エイナルは「画家として、人間として」最高に評価し、敬愛する。その励ましは創造のエネルギーを掻き立て、生命の灯を再び燃え立たせる。フィンランドの美しい自然を背景に、時代や年齢を超えた有機的な愛が観る者の心を圧倒する道下匤子(作家/翻訳家)
町並みや暮らしぶりも無味深い
フィンランドが自国のアイデンティティを確立していく時代の物語。古い価値観と、それによって歪められる人間関係に光を当て、当時の町並みや暮らしぶりを絵画的に描く映像は、強い視線を放つ。絵画的な映像表現が時代背景を鮮やかに伝える森百合子(北欧ジャーナリスト)
恋愛や家庭以外のなにかを生み出す可能性
二元論に陥りがちな男女の関係性を超え、恋愛や家庭以外にも創造的な可能性があることを示す。本作は、創作の過程を丁寧に映し出し、季節の花や自然光を通じてヘレンの創作風景に深い奥行きを与える。完成度の高い、手応えと美しさを備えた映画だ山内マリコ(作家)
ひたすら自分自身と他人に向き合う
逃げられるはずなのに逃げず、むしろ向き合い続けるヘレン。失恋の痛みよりも、人とどう関わるかの方が強く問われる。彼女の生き方は私たちに、自己と他者との関係性を見つめ直す機会をくれる和田彩花(アイドル)
生きた事全部を描き込んでいたのだろうか
彼女の静かな闘いは熱く激しい。生きた全てを絵に刻み込む、それが彼女の真実だったのかもしれない。窓から差し込む光が、母との距離を語る言葉を私の心に絵のように浮かばせた渡辺真起子(作家)
#声_いせひでこ #声_ヴィヴィアン佐藤 #声_久保田有寿 #声_クリス智子 #声_佐藤直樹 #声_長島有里枝 #声_深井晃子 #声_道下匤子 #声_森百合子 #声_山内マリコ #声_和田彩花 #声_渡辺真起子
フィンランドの画家シャルフベックについてはほとんど知らなかったが、彼の生涯の一端を知ることができて嬉しかった。数年前に展覧会が開かれていたことは認識していたが、その時は見逃してしまった。
ただ、このテーマに対して求められている仕事をきちんと果たした映画のようにも感じた。
地味な映画だったけれど、とても良かった。
各シーンはまるで絵画のようで、最初は絵が映し出されているのかと思ったら、突然人が動き出して驚いた。
面白いのは、それが絵であれば美しく、ぜひ家に飾りたいと思う一方で、描かれている現実は寒々しく、貧しく、暗く、卑屈さを感じさせることだ。また、画家というのは、心が荒れたり醜かったりしても、その苦しみが作品の糧になることもある。
色々考えさせられたけれど、昔から毒親の存在は変わらないのだなと感じた。
テーマは多分それじゃないけれどね
北欧特有の柔らかな光と、寂しげで美しい風景が心を癒してくれた
孤高の画家が描く、静かなる情熱の軌跡
フィンランドの名画家ヘレネ・シェルフベックの生涯を描く伝記ドラマ。母と田舎で静かに暮らすヘレネのもとへ、若き芸術愛好家エイナル・ロイテルが現れ、彼女の作品に新たな光を当てる。ふたりの出会いは、ヘレネの創作活動に新たな息吹を吹き込み、静寂と情熱が交差する絵画の世界を鮮やかに描き出す。
倍速で飛ぶ青いツバメに魅了されつつも、結婚の報告を受けて動揺するが、最終的に友人関係を維持することにする。
人との出会いは、良い影響も悪い影響も与え、人生を大きく変えることがある。そんな中で、ヘレン・シャルフベックは絵を通じて自らの弱さや繊細さに向き合い続けている。彼女の重厚で影のある油絵のスタイルや色合いがとても魅力的だ。
北欧において、当時の女性の地位は低かったでしょう。そのような状況の中で成果を挙げることは極めて困難だったと考えられます。美しく静かな映画ですね。
心に残る映画
北欧のモダニズムの先駆者ともなった女性画家の晩年を描く作品。愛と孤独に葛藤しながら、自らの内面を掘り下げる自画像が数多く残されています。年を重ねるごとに、その表現はさらに抽象的で深みを増していきます。
ラウラビルンの演技が光ります。
多くのシーンにおいて言葉の深い意味を考えさせられます。北欧の自然を背景にした、静かで繊細な描写と音楽が見事に融合しています。
藝大美術館で開催されたシャルフベック展の後、映画の公開が発表されました。ずっと観たかった作品です。また日本で展示してほしいなと思います。
彼女の人生を要約すると、非常に寂しい人だったように思えるかもしれませんが、実際に彼女の作品を見ると、豊かな世界に生きていた人だと感じます。映画では失恋に焦点が当たっていますが、画家としてしっかり評価され、海外でも生活し、経済的にも自立しています。母親に対しても伝えたいことを言い、気にかけてくれる友人もおり、恋愛は成就しなかったものの、好きな男性からは人としての深い尊敬を得ています。今を生きる女性たちが彼女に共感したり、尊敬する点が多いと思います。
映像が美しく、素晴らしかったです。
フィンランドの画家ヘレン・シャルフベックの特定の時期を描いた作品です。
若くしてその才能を認められ、当時ロシア領だったフィンランドからパリ、イギリス、イタリアへ奨学金で旅をした彼女。やがて自分の療養と母親の世話のために田舎に身をひそめます。
50代の頃、ヘルシンキで個展を開く話が持ち上がります。
彼女は折り合いの悪い母親と男尊女卑のしきたりに縛られた日常を送りながらも、絵画への情熱を決して手放しませんでした。また、10歳以上年下の青年への強い思いも描かれています。
この青年への思いを重要視しているようですが、彼女は現実をよく理解していたのではないかと思います。
晩年にもかかわらず、全く彼女を理解しない支配的な母親と兄の中で、唯一芸術を分かち合えたのがその青年だったのかもしれません。あるいは、理解してくれる家族がいなかったからこそ、その情熱が絵画に向けられたのかもしれません。
生涯独身であることを不安に感じるシーンがありますが、現在のフィンランドでは独身率が30%に達しているようです(世界的にもその数字が上昇しています)。もし現代に生きていたら、もっと自由に絵画に取り組んでいたのかもしれません。
若い青年役を演じたヨハンネス・ホロパイネンは「ヘヴィ・トリップ」でデスメタルバンドのボーカルとして叫んでいた人物だと知ったときの衝撃は大きかったです
フィンランドの作品は地味で控えめな人が多い印象があり、今回も監督のインタビューやコメントが少なくて残念でした。