1987年6月27日に公開の映画「アメリカの友人」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「アメリカの友人」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
アメリカの友人が視聴できる動画配信サービス
現在「アメリカの友人」を視聴できる動画配信サービスを調査して一覧にまとめました。以下のVODサービスで「アメリカの友人」が配信中です。
動画サービスPR | 利用料金 | 視聴 |
---|---|---|
|
今すぐ見る |
最終更新日
アメリカの友人のあらすじ
パトリシア・ハイスミスの原作を映画化したサスペンス。監督はヴィム・ヴェンダース、主演はデニス・ホッパー。ハンブルクで贋作の絵を売ったトムは、余命わずかな額縁職人ヨナタンと出会い、彼を素人の殺し屋としてミノに引き合わせる。
アメリカの友人の詳細情報
「アメリカの友人」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
原作者 | パトリシア・ハイスミス |
---|---|
監督 | ヴィム・ヴェンダース |
脚本家 | ヴィム・ヴェンダース |
出演者 | ジェラール・ブラン ダニエル・シュミット デニス・ホッパー ニコラス・レイ ブルーノ・ガンツ リサ・クロイツァー ルー・カステル |
カテゴリー | 映画 |
ジャンル | ドラマ |
制作国 | 西ドイツ フランス ドイツ |
公開日 | 1987年6月27日 |
上映時間 | 126分 |
アメリカの友人を無料で見る方法は?
「アメリカの友人」を無料で視聴するなら、「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
「Dailymotion」「Pandora」「9tsu」「Torrent」などの動画共有サイトで無料視聴するのは避けましょう。これらのサイトには、著作権者の許可なく違法にアップロードされた動画が多く存在し、利用者側も処罰の対象となる可能性があります。
感想・レビュー
額縁職人が突然殺人を依頼される物語。
犯罪に巻き込まれた主人公の苦悩が際立つが、彼は必死にその依頼に向き合う。洗練されたアクションとは異なり、リアルな描写がギッタンバッタンとした緊張感を生むのが魅力的だ。ビジュアルの美しさも。衝撃的なラストも。
映画『太陽がいっぱい』の主人公トム・リプリーのその後が描かれているとは、想像していませんでした ヨナタン(額縁職人)が実質的な主人公のようにも感じられ、物語の後半で二人の関係が深まる展開はどちらも主役級。どうして素人が?という謎とハラハラ感も魅力的です。ヨナタンに翻弄される展開と、それを支える音楽も効いています なかなか面白い一本でした #riekon洋画2025
ヴェンダースには、何気ない場面が際立って見える独特の巧みさがある。彼の作品は、意図的なアプローチが感じられる。
フランス人のミノー(ジェラール・ブラン)が、贋作ブローカーのリプリーに殺人を依頼しようとするが、リプリーは拒否する。オークションで出会った額縁職人のヨナタンが白血病であることを知ったリプリーは、ミノーにヨナタンに殺人を依頼させることを画策する。
パトリシア・ハイスミスの小説を基にしたこの作品は、WWが映画化したが、残念ながら成功とは言えない。「太陽がいっぱい」を意識したのかもしれないが、WWの作風とストーリーが全く噛み合っていない。
「太陽」でアラン・ドロンが演じたトム・リプリーを、デニス・ホッパーが演じているため、どうしてもドジなキャラクターに見えてしまう。真面目なヨナタン役の若きブルーノ・ガンツも、シリアスさとコメディの境目が曖昧な演出に困惑している様子が感じられる。
しかし、JJと親しい名カメラマンロビー・ミュラーが捉えたハンブルクの風景は素晴らしい。朝焼けや夕焼けに染まる港町、白い救急車を追うオレンジ色のビートル。鮮やかなブルー、グリーン、レッドの映像が、内容が薄いサスペンスドラマになりかけた本作をギリギリで芸術に昇華させている。
WW自身もフランス人医者役でカメオ出演しているこの映画には、彼が敬愛する映画監督たちが複数登場する。ニコラス・レイ、サミュエル・フラー、ダニエル・シュミット、ペーター・リリエンタール、ジャン・ユスターシュといった名監督たち。
「私の真の友人はこの人たちです」と言わんばかりに、ラストで殺人鬼となるリプリーと対峙する役に、本職ではない名映画監督たちをキャスティングしたことに、WWの遊び心が垣間見える。
日本と同じ敗戦国のドイツが、無軌道なアメリカという友人(同盟国)に振り回され、混乱するさまを描いているかもしれず、本作にはそんな寓意を見出すことができるかもしれない。
サスペンスを制作しても、ホワイトノイズが常に流れているように、観客と役者の感情がずっと微妙に呼応し合っている、ヴェンダースのあの独特な雰囲気は変わらない。技術が見事だ。
リプリーの本意を理解できなかった。
ヴェンダースが大傑作「パリ、テキサス」で世界的に評価される以前、彼が手掛けたサスペンス作品はロードムービー3部作の後に制作されたものである。
原作として使われたのは、映画化でも知られるパトリシア・ハイスミスの「太陽がいっぱい」。ヴェンダースはハイスミスの作品を映画化したいと強く思い、彼女の自宅を突然訪ねて、「ちょうど新しい話ができたので、読んでみて気に入ったら映画化してくれ」と言われたという。彼はそれを持ち帰り、すぐに制作に取り掛かったそうだ。事前にエージェントを通さないというのは、当時はかなりの自由さを示している。
主演にはブルーノ・ガンツと、彼を暗い道へ引き込むデニス・ホッパーが起用された。ホッパーが演じるのはトム・リプレーであるが、観客は「トム・リプレーといえば、やはり美貌のアラン・ドロンでは?」という疑問を抱くだろう。さらに、「太陽がいっぱい」の最後で捕まったのではないかという疑念も浮かび、彼の出所の話も気になるところだ。また、リプレーがドロンのイメージとは対照的なホッパーというのも、観る者にとっては興味深いポイントである。
この作品には、サミュエル・フラーやニコラス・レイ、ダニエル・シュミット、そして若くして亡くなったジャン・ユスターシュといった国際的な監督たちがちょこっと出演しており、彼らは少ない登場シーンながらも強い存在感を放っている。しかし、物語が進むにつれてリプレーが必ずしもドロン的である必要はないと感じるようになり、映像全体の雰囲気的にはこれで良かったのかもしれない。
「緊迫感のある時間」
余命が迫った男が危険な殺しの現場に進み込む物語。
殺しのタイミングを狙いながら続くスリリングで緊張感溢れる時間が展開された。
暗いシーンが多数見られる作品だったが、ラストシーンでの海を車で疾走する場面は、明るさとともに特別な解放感をもたらす演出となっていた。
映画『アメリカの友人』は鑑賞後の余韻が深く残る。死の舞台が海辺であるだけに、ブルーノ・ガンツが演じるヨナタン・ツィマーマンがどれだけ幸せだったのかと胸を打たれる。原作がパトリシア・ハイスミスであることもあり、ヴィム・ヴェンダース監督の作品群の中でも異質な存在感を放つ。ノワール的な雰囲気に加え、銃器の登場やスペクタクルなアクションといった要素が、従来の彼の作風にはない新鮮さを添えている。デニス・ホッパーが演じるトム・リプリーも味のある演技を見せ、アメリカ人らしいキャラクターの対比が際立って作品に深みを与えている。
冒頭から観ると、平凡な主人公が流されるままに次第に犯罪へと手を染めていく描写や、展開の割には曖昧で余白のある人間関係が、意外にも魅力的に感じられるかもしれません。しかし今回はタイミングが悪かったのかもしれません。さらに、パリのアメリカン・ホスピタルで生まれた設定が劇中に登場するため、出生病院の描写には思わず驚かされました。
エンタメとしては楽しめる一方、深く読み込むと何を物語っているのか掴みにくい。その曖昧さが逆に魅力を生み出す。現実感がありつつ、どこか夢のような感覚に引き込まれる、不思議な映画だ。
とりわけ色の美しさが際立つ。ウィリアム・エグルストンのニューカラー写真を思わせる構図で、場面ごとに色の配置が緻密に計算されている。駐車場に並ぶ車の色さえ、意図して配置されているのではないかと感じるほどだ。特に強く印象に残る赤は、小津安二郎のカラー映画を連想させる。日常の瞬間にふと差し込まれる赤・黄・緑が、妙に心を掴んで離さない。
物語も独特だ。贋作を売る画商と、かつて腕の良かった額縁職人だった男。この二人の関係性が、物語を不思議な方向へ導いていく。病気で余命が長くないと知った職人は、妻と子にお金を残すために殺しの仕事に手を染めるが、なぜか画商が彼を哀れんで手を貸す。こうした展開は普通は思いつかないものだが、非現実的でありながらどこかリアルさを感じさせる。静かなトーンなのに、ところどころでハラハラと心を揺さぶられる。
結局、何がどう起きたのかをはっきりとは言えないのに、心に深く刻まれる映画だ。