2012年4月7日に公開の映画「別離」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「別離」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
別離が視聴できる動画配信サービス
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別離のあらすじ
ベルリン国際映画祭の主要部門を独占、アカデミー賞外国語映画賞をはじめ世界各地の映画賞を多数受賞した人間ドラマ。愛する者を守るための秘密と嘘が、2組の家族の運命を翻弄していく様子を、力強く静かに描き出す。イラン映画界の新鋭アスガー・ファルハディが、離婚問題・介護・格差といった現代イラン社会の現実を背景に、普遍的な人間の心の機微を描く。伏線を巧みに散りばめた予測不能なストーリーと、台詞とは裏腹な心情描写が見どころ。
別離の詳細情報
「別離」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
監督 | アスガー・ファルハディ |
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脚本家 | アスガー・ファルハディ |
出演者 | |
カテゴリー | 映画 |
ジャンル | スリラー ドラマ |
制作国 | イラン |
公開日 | 2012年4月7日 |
上映時間 | 123分 |
別離の公式PVや予告編動画
「別離」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
別離を無料で見る方法は?
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感想・レビュー
冒頭の喧嘩は過剰だった気がしますが、出てくる人はみんなちょっとズレていて、共感しづらい感じでした。
娘さんだけが可哀想でしたね。
隣で一緒に誓ってくれたお兄さんが好きです
重厚な心理サスペンス映画として完成度が高い。赤毛の奥さんも相手方の旦那さんも、まるで被害者のように見えるほど、登場人物の苛立ちに観る者も引き込まれる。子どもまで巻き込む展開には正直辟易したが、それも作品のリアリティを生んでいる。派手なシーンは多くないものの、上質なサスペンスとして緊張感が保たれており、エンドロールの演出も好印象。最後に娘が下す決断が気になる。
こじれにこじれた大人たちの争いを、緻密に編まれたストーリーラインで描き出すこの作品に、思わず引き込まれてしまう。とくにラストに露わになる娘の涙は、胸をぎゅっと締めつけるような強い印象を残す。
老人介護や離婚、子どもの教育といった家族ドラマに、家政婦として雇われた夫婦が絡むことで、事態はさらに複雑さを増していく。舞台を日本やアメリカに置き換えても違和感のない普遍的なテーマが、観る者の胸に深く迫る。
なくなったお金の行方、流産の本当の原因、主人公が妊娠を知っていたのか次々と浮かぶ疑問がサスペンスを高め、最後まで視線を離せなくなる。
そして娘が下す決断迷いのない強い意志を見せつつも、頬を伝う涙が語りかけてくる。あの表情の記憶がいつまでも離れない。
物語が終わってもAnd life goes onという余韻が静かに残る演出も秀逸だ。
イランという馴染みの薄い国を、普遍性と洗練を兼ね備えた人間ドラマの舞台として描くことで、観客の心を身近に引き寄せる。実際、イラン映画はアッバス・キアロスタミと本作のアスガル・ファルハーディーという二大巨頭の監督の存在によって国際的にも高く評価され、日本でも特集上映の機会が多く見受けられる。
ニュースで見かける政治的対立の話題と比べると、この作品は文化の厚みと成熟を強く印象づける。映画を通じてイランを知る人は多く、きっと同じような感想を抱くはずだ。
#4.1=好き #イラン映画の巨匠たち
離婚、介護、貧富の差、宗教大人たちの建前と嘘、それを見守る子どもたち。さまざまな要素が交錯するが、どれも中途半端には描かれず、それぞれが深く根を張って物語を動かし、時には静かに私たちを見つめる。
幕開けは公的な場。広い役所の一室に椅子二脚だけが置かれ、40代ほどの男女が離婚を巡って対立する。公務員らしき人の前で、二人の声がぶつかる。
そして物語は終盤へ。離婚調停の場面で思春期の子どもが、どちらと暮らすのかを選択する瞬間を迎える。かつては純粋に仲良く生きていたはずの子どもたちが、鋭い視線を投げ、親へ距離を取る。
嘘と憎しみに満ちた両親の姿を見守る中で、子どもたちは何を感じ、何を失ってしまうのか。不可抗力で奪われたかけがえのないものを、彼らは気づかず順応していく。強い喪失感と虚しさが、静かに胸を刺す。
タイトルとビジュアルだけを見るとメロドラマ寄りに思えるが、実際は家庭崩壊を丁寧に描く重厚な映画だった。
二組の夫婦を通して、それぞれに少しずつ同情できる点とそうでない点があり、リアルに感じられる。はっきり言えるのは、女性を過度に抑圧する社会は男性にとっても生きづらい、ということ。この視点はこの作品に限らず、イスラム文化圏の映画を観るときにはよく感じるものだが。
娘役の子の演技は素晴らしく、彼女が泣くと私もつい一緒に涙してしまう。
エンディング。下から上へと流れるアラビア文字読めないのに目が離せない。身動きひとつ取れず、最後の娘の選択を静かに見守る。困難に立ち向かうべきか、父親は時に卑怯な手を使うのか。それとも、真実がどうであれトラブルを避けて全てを丸く収めようとする母親なのか。人生の正解はどちらにあるのか。結論は出ないまま映画は幕を閉じるが、僕の心はこの作品に奪われたままだ。まごうことなき傑作!
法や倫理、お金以上に重要なものがあることが、事態をますます複雑にしていくのですか。
映像や会話、ストーリーの進行によってイランの社会情勢が巧みに描かれている。過度に説明せず、観客に考える余地を持たせつつ、登場人物の心情を繊細に描写しており、物語に深みを加えている。
離婚を軸に、司法制度・宗教倫理・階級・ジェンダーといったイラン社会の歪みを鮮明に浮き彫りにする。特筆すべきは、登場人物が誰も単純な善悪の枠には収まらない点だ。観客はある人物に共感しつつも、次の瞬間にはその人物へ疑念を抱く。この道徳的曖昧さこそが、作品全体の緊張感を生み出す要因となっている。最後は、社会の重荷が子どもや社会的弱者にのしかかる。本作に繰り返し現れる「決断」の場面は、彼らに背負わせるにはあまりに重すぎる問いであり、個人へ責任を押し付ける構造を象徴している。
こんな終わり方は耐えられない。根底にあるのは男尊女卑だ。きちんと話し合えず、互いを感情で責め合うだけで、事態はますます混沌としていく。耐え難い。