1998年2月28日に公開の映画「PERFECT BLUE」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「PERFECT BLUE」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
PERFECT BLUEが視聴できる動画配信サービス
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PERFECT BLUEのあらすじ
人気絶頂のアイドルグループを突然脱退し、女優への転身を図った霧越未麻。しかし、彼女の思惑は裏腹に過激なグラビアやTVドラマの仕事が次々と舞い込み、周囲の急激な変化に戸惑う。そんな折、彼女の仕事関係者が次々と犠牲になる殺人事件が相次ぎ、ファンからは「裏切り者」という非難が飛ぶ。追い詰められた彼女の前に、今度は「もうひとりの未麻」が現れる。自分は狂ってしまったのか――これは夢なのか、それとも現実なのか。
PERFECT BLUEの詳細情報
「PERFECT BLUE」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
感想・レビュー
近々リバイバル上映されるとのことなので、数十年ぶりに再鑑賞しました。
多感な時期に出会ったこの作品、初見の衝撃は今でも記憶に残っています。何も知らず思春期に観てしまい、その内容があまりにもショッキングで、こちらの世界にハマると誤った性癖を開眼してしまうのではと、少々本気で引いたのを覚えています。
インターネットの黎明期を背景にしているため、公開当時のリアルな方々には自分自身を重ね合わせたような作品ですので、私のようなよくわからない立場が小賢しいことを言うと、逆鱗に触れそうであまり詳しくは語れません。
数十年後の鑑賞で感想があまり変わらないのは、果たして自分が成長していないのか、それとも作品が素晴らしいからなのか、少し悩ましいです。単なるアニメ映画とは言えず、考察の余地がしっかりあり、複雑に絡み合った本格的なサイコサスペンスです。公開以降にこうなるとは思いも寄らなかったでしょうが、今では様々な作品に影響を与えている異色の怪作とも言えます。
過去の作品との比較は無礼かもしれませんが、個人的には『パプリカ』よりも『パーフェクトブルー』を推したいです。ただ、その衝撃がトラウマ級なので、勧める際には相手の心の状態を慎重に見極めてから、今なら理解できるかもと思うタイミングでのみお勧めしたいです。
「本当の犯人は誰か」という議論がたまに行われていますが、私にはその点はさほど重要ではなく、むしろ2020年代の今、劇中の出来事が現実の社会現象になっていることに、作品が時代に追いついたのだと感じます。個人の自己表現として使われていた掲示板や個人サイトがSNSに取って代わり、当時の「なりすまし」が今では日常の話題となり、それがリテラシーの問題に直結しています。
『MEMORIES』もリバイバル上映されるので、10年ごとにリバイバルする価値のある作品かもしれません。
現実と虚構が交錯するサイコスリラーアニメ。
アイドルグループを脱退し、女優として新たなスタートを切った未麻。彼女のもとにはファンから「裏切り者」とのメッセージが寄せられる。そして、周囲では立て続けに殺人事件が発生していく。
恐怖が続き、最終的には「私が本物よ」で締めくくられたのが良かったです。
途中から見ているものが現実なのか、夢なのか、幻なのか、それともドラマの撮影シーンなのかと混乱することがある。
これのおかげで、再度観てみようかなと思わせられる。
そして、ところどころ非常にセクシーで魅力的。
現実と妄想の境界が難解で、視聴には強い集中が必要な作品です。頭の中を整理できたと感じる瞬間に、最後のワンシーンでさらに混沌へと引き込まれるような体験。時代性を感じさせる過激な描写もあり、解離性同一性障害をテーマに据えているため、心が清らかでデリケートな方には注意が必要かもしれません。考えることが好きな人には特におすすめです。
久しぶりの今敏作品。いよいよ評価の高い初監督作を体験する。
アイドルグループ「CHAM」で人気を博していた未麻は、事務所から女優転身を勧められる。ドラマの端役から始まる彼女のキャリアは、過激な演技やヌード写真の要求に直面し、急な方向転換は彼女の心を深く蝕んでいく。そんな折、誰かが未麻になりすましてファンサイトを立ち上げ、さらにストーカーの影が現れてくる。そしてやがて、ドラマの制作陣の関係者が惨殺される事件が起きる。
この作品は、はっきりと語ってしまえばサイコスリラーの完成系だ。アニメーション作品でありながら、想像を超える過激なスプラッター描写が観る者の緊張を常に高位に保つ。急転直下のキャリア変化が主人公の自我を蝕み、現実と虚構が絡み合う劇中劇の構造が観客の知覚を揺らす。結末に向け、何が真実で何が偽装なのかその境界はますます曖昧になる。
また、劇中劇として描かれるレイプ描写や、望まない仕事によって心が崩れていく未麻の描写は、過剰とさえ感じられるほど丁寧に描かれており、観客の精神にも強いダメージが残る。「だから言ったでしょ?あれが望んだ仕事?」という台詞、「だってあなたはもう汚れちゃったもの」「この血は本物だよね?」といったやり取りが、作品の不安をさらに増幅させる。
終盤で明かされる真実の提示は、アニメの特性を最大限に活かした演出で、現実と妄想がショーウィンドウに映し出される瞬間には背筋が凍る。メインビジュアルの、アイドル期の未麻がジグソーパズルのピースが剥がれていくように崩れていく姿の象徴性は圧巻だ。どんでん返しの妙技はひとつひとつ伏線が機能しており、納得のいく結末へと連れて行く。
現実と妄想の境界が次第に曖昧になる描写は強烈で、視聴者の心をずっと不安にさせ続ける。90年代の過剰なエンタメへのアンチテーゼという読みも成り立つのだろうか。「私は本物だよ」という言葉が、作品全体の不穏を象徴している。これが監督デビュー作だとは信じられないほどの衝撃だった。
鬱は伝染すると聞いたことがあるけれど、2人が同時に鬱状態になってしまったのだろうか。バーチャルが登場してはいるものの、それはファンタジーではなく、あくまで心理的な描写と幻覚だと捉えて見ていたら、終盤の展開が理解できなくなった。鬱に巻き込まれるほどタレントを大切に思うマネージャーだった、ということなのだろうか。
– 残り51:34、余白ゼロの一瞬の闇落ちシーンが怖かった。
– 残り51分34秒、余白が一切ない瞬間の闇落ちが怖かった。
– 残り51:34、余白なしの瞬間に起きた闇落ちが怖かった。
– 残り51:34、余白ゼロの瞬間に訪れる闇落ちが怖かった。
– 残り51分34秒、余白なしの一瞬で起こる闇落ちが恐ろしかった。
凄い作品だった。生まれる以前の時代を描くアニメ映画で、途中は何が起きているのか分からず難解だったが、終盤にはなるほどと腑に落とした。ただ終始不気味で、怖さを強く感じた。映像は古さが逆に奇妙さを際立たせていた。
生まれる前から存在しているとは信じられないほど、質の高い作品です。主人公視点で描かれる表現は、目の前の出来事が夢なのか、役柄なのか、現実なのか分からなくなるほどで、現代においても十分通用する完成度に大満足しました。こうした表現力は圧巻で、作品としての完成度も素晴らしいと感じました。女性視聴者がこの手の作品を見ると、切なく胸が締め付けられる気持ちになるのかもしれないと思いました。
アイドルというポップな題材から、できるだけ闇をポップに描くのが好き。『どういうことだ?』と考えるのが好きな人には、ぜひ読んでほしい。