2025年5月9日に公開の映画「Sappy」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「Sappy」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
Sappyが視聴できる動画配信サービス
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Sappyのあらすじ
夜の東京を走る送迎車には、風俗嬢が乗っている。運転手の《主人公》(猪征大)は、窓の外の見知らぬ人々を“連中”と呼んで軽蔑する。自分は彼らとは違う。なぜなら、小説を書いているから――。
恋人には才能を否定され、別れを告げられる。出版社からも相手にされない日々。そんな中、唯一“連中”とは違うと信じる風俗嬢・川上明莉との交流が、《主人公》をさらに小説執筆へと駆り立てる。
ある日、執筆場所の一つとして通うカフェで、旧友の小林(結城あすま)と再会する。新作が芥川賞候補にもなる売れっ子小説家の小林は、最初は喜べない《主人公》だったが、助言を求めるうちに道が開く。型破りで刺激を追い求める小林が、さらに“計画”を提案する。風俗嬢とともにその計画を実行に移そうとする《主人公》の現実と妄想が、交錯していく……。
Sappyの詳細情報
「Sappy」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
監督 | 上田修生 |
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脚本家 | 上田修生 |
主題歌・挿入歌 | NOISE Re-duction |
出演者 | 吉田憲明 土屋士 川上明莉 橘舞衣 犬童みる 猪征⼤ 結城あすま 藤田晃輔 |
カテゴリー | 映画 |
ジャンル | ショートフィルム・短編 ドラマ |
制作国 | 日本 |
公開日 | 2025年5月9日 |
上映時間 | 93分 |
Sappyの公式PVや予告編動画
「Sappy」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
Sappyを無料で見る方法は?
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感想・レビュー
「毎日が不幸中の幸いみたいな」夜の渋谷界隈を舞台に、デリヘルの送迎ドライバーとして生計を立てつつ小説家になる夢にしがみつく男の葛藤と奮闘を描く作品だ。タイトルが示す滑稽で愚かな側面が気になる一方で、見終えたときにはその狙いに納得させられる。途中には『ファイト・クラブ』のリミックス感を感じさせる場面があり、同系のドライバー映画『タクシードライバー』の影を感じさせる仕掛けも巧妙に織り込まれている。要は、他人を見下す野郎が小説家として成功して違いを見せようとするが、読者の視点をないがしろにする矛盾が露呈する。独りよがりな連中へ向けられた台詞には思わずニヤリとさせられる。ラストには味わいがあるが、肝心のクライマックスは少々チープで苦笑する場面も。けれども全体として、タイトルの狙いを体現しているとも言えるだろう。俳優陣は全員初見だが、猪征大と結城あすまには似たタイプの演者を思い出させつつ、皆、それぞれ良い仕事をしている。川上明莉も強い存在感を放ち、犬童みる、土屋士らのサポートも光る。
小説家志望の主人公が編集者に、自分の表現に酔って独りよがりだとダメ出しされる場面から始まるが、その指摘が自分の作品にもそのまま当てはまっていることに気づく。観終わるころには90分が120分ほどの濃密さに感じられ、心に残る一本の作品だった。特に良かったのは、新宿や渋谷の風景を淡々と流すシーン。街を眺めながらこの映像は今どこで観ているのか渋谷か下北かと自問自答する主人公の心情が鮮やかで、渋谷の人混みを抜けて歩いて帰れる自由を得た瞬間の解放感が一番の見どころだった。
物語は、29歳でデリヘル嬢の送迎バイトをしながら小説家を目指す主人公が、彼女にも捨てられて自信を失っているときに、かつて一緒に夢を追った友人が突然大ブレイクして戻ってくる、という展開。新作も編集者に徹底的にダメ出しされて落ち込むところへ、そんな彼が再会したのは成功を手にした友人だった、という骨子だ。
久々に感じたインディペンデントな空気感は新鮮で、監督は自分の内面を切り取り映像化していく。とはいえ、演出や演技のクドさが鼻につく瞬間もあり、監督の掲げるテーマへ読者を誘導しようとする意図がかえって伝わりにくい場面もあった。舞台挨拶での監督の語りと作品が伝えようとする意味のズレが大きく、合わないと感じる人もいるだろう。エンドロールの主題歌も好みではなく、佐々木勝己監督のスプラッター映画で流れたら笑ってしまいそうな違和感があった。
とはいえ、マシンボーイ的には他人を見下すことで小説を書くという主人公の創作動機にはハネケ風の冷徹さを感じ取れる。世間を皮肉るような小説として突き詰めれば、読む側も含めた読後感で成功者へと昇華し得る、という見方もできる。個人的には完全には共感できない部分もあるが、この挑戦自体には価値があると感じた。
観れば観るほど魅力が増し、1回目よりも2回目、3回目と異なる景色が見えることで、次第に世界観に引き込まれていきます。
実際に運転しながら撮影されたため、夜の街の美しい景色やカメラワークが一層際立っています。
ストーリーはもちろん魅力的ですが、登場人物全員の演技力も素晴らしく、特に主人公の猪征大さんはその表情や声色で見事な表現をしており、思わず引き込まれます。
観る人が心の奥に抱える感情を、丁寧かつ繊細に、そして斬新に表現している監督の技量は、これが長編映画デビュー作とは考えられません。
第23回TAMA NEW WAVE「ある視点」部門に選定されたことも納得の、素晴らしい作品です。ぜひおすすめします。
脚本はかなり興味深いものの、どこか既視感のある展開が続くため、都市の風景に逃避しているような印象を受け、上映時間に対して少し冗長に感じました。途中で主人公の名前がないことや、多くのモノローグに違和感を覚えましたが、作品の構造を考えると納得できる部分もありました。
川上さんが夜の東京へ向かって叫ぶシーンは、映像と声の独特な存在感が際立つ圧巻の瞬間だ。秀逸なキャスティングにより、個性豊かな俳優陣がストーリーと映像世界をどっしりと支える。車を運転しながらの長回しや運転シーンが多く、撮影の工夫や技術的なアプローチが気になるところ。とりわけ小林のセリフには書き言葉の手触りが感じられ、作家という設定に説得力を与えている。最後はオープンエンディングとなり、クドカン風の余韻が残る。
トレイラーに惹かれて観賞したが、内容がよくわからなかった。結局、小林というキャラクターは存在していないということなのか?芥川賞を受賞した作家は一体どうなるのか?主人公たちの行動は全て小説の中の出来事なのか?最後のカフェの女性は誰だったのか。でも、時折心に響くセリフがあり、特に”何の努力もしてない人に限って過去に戻りたいと言う”という台詞は刺さった。エピローグは少し長すぎたかもしれない。
売れない小説家が、成功を収めた旧友をはじめ周囲の人間との関係の中で、自惚れによる自己陶酔の狭間を行き来する姿を、幻影表現やメタ表現といった予測不能な演出とともに描く。ただのいい加減で自堕落な日常から非日常へと無意識に踏み込んでいく過程が、魅力的だ。
主人公も旧友も一見危うい人物だが、映画学校でプロットや脚本を書いており、先生からほぼ中傷にも似た指摘を受けている自分には共感できる部分があった。
創作において重要な個の変化を描く物語は、感情を揺さぶるスリラーとして成立している。
街の映像表現が印象的でした。何気なく捉えられる都会の風景が、主人公の救いようのない語り口と人生観の背景にぴったり重なっています。登場人物の顔に信号や街灯が当たるショットは特に美しく、鏡や車のミラー越しに人物を映すシーンも魅力的です。タクシードライバー、ファイトクラブ、ロストイントランスレーションが好きな人には、きっと楽しめます!
監督の意図が明確に伝わる、完成度の高い自主制作映画でした。自主制作ながらこのクオリティは本当に驚きです。今後の監督の作品にも大いに期待しています。2025年11月