2025年2月28日に公開の映画「ANORA アノーラ」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「ANORA アノーラ」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
ANORA アノーラが視聴できる動画配信サービス
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最終更新日
ANORA アノーラのあらすじ
ニューヨークでストリップダンサーとして暮らすアノーラ、通称アニーは職場のクラブでロシア人の御曹司イヴァンと出会う。彼がロシアへ帰る7日間の間、アニーは1万5千ドルで“契約彼女”になる。二人は贅沢三昧のパーティーとショッピングを満喫し、休暇の締めくくりとしてラスベガスの教会で衝動的に結婚!幸せに満ちた二人だったが、ロシアの両親は息子が娼婦と結婚したと噂を耳にし、猛反対。結婚を阻止するべく彼らはどう動くのか…
ANORA アノーラの詳細情報
「ANORA アノーラ」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
監督 | ショーン・ベイカー |
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出演者 |
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カテゴリー | 映画 |
ジャンル | ドラマ |
制作国 | アメリカ |
公開日 | 2025年2月28日 |
上映時間 | 138分 |
ANORA アノーラの公式PVや予告編動画
「ANORA アノーラ」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
感想・レビュー
アノーラとイゴールは本当にかわいらしかったです。しかし、カンヌとアカデミー賞を同時に受賞する理由が気になります。いつも不思議に思うのですが、それほどの評価があるのでしょうか?移民や社会の格差といったテーマをエンターテイメントに昇華させたことが、受け入れられているのでしょうか?最後のシーンでは、さまざまな感情が交ざり合い、非常に切ない思いをさせられました。女性のプライドが傷つけられたこと、現状から抜け出せなかった失望、あのバカな状況に舞い上がってしまったこと、そしてそれを忘れようとイゴールにすがる自分。イゴールの優しさが際立っていて、過度に暗く描写されていない点も良かったです。そのため、コメディとして成り立ちながらも、説教くささを感じさせず、W受賞に少し納得できる気持ちになってきました。
序盤の豪遊シーンは時間が長く感じられて、まだこんなにしか進んでいないのかと思った。でも、追いかけるシーンからどんどん面白くなって、最後はめちゃくちゃ良いシーンで終わった。
典型的な金持ちの若者と娼婦の物語
典型的な金持ちの手下
典型的な品のない富豪
手下と娼婦には人間らしさがあり
富豪には心が感じられなかった
お馴染みのストーリーには
安心感があり、コミカルで一気に観てしまった
そして少し心が温まった
ただ、娼婦の描写があまりにも明るすぎて
男性目線で制作された映画だと感じてしまったのが残念なポイント。
イゴールの包容力、ほんと素晴らしいな〜笑
悪そうな見た目なのに、素朴で優しいギャップに萌える。とはいえ、大金持ちと結婚したアノーラはイゴールを軽く見ている感じがするのが気になる。でも、そのうまく逃げる姿勢には好感が持てるね笑
パートナーやその関係性が批判されると、自分も攻撃されていると感じがち。そういう時、自己否定せずに相手をかばったり、逆に絆を深めたりすることが大切だよね。正論や慰めは逆効果になることが多くて、「そんなことない!」が強まる、あるある笑
異性に求められる性的な魅力や、どんな異性に認められるかで自分の価値を測る生き方は、とても消耗してしまうだろうな。映画のパターンとして面白いと思う。
お金持ちや才能豊かな男性と付き合うことがステータスだとされる風潮もあるよね。キム・カーダシアンも昔はそれが目標だったけれど、離婚後に自分を見失い、苦しんだと語っていた。嫌でも自分と向き合うことになり、パニック状態だったけど、少しずつ自己を確立し、自分らしさを取り戻していったという話が印象的。そういった過渡期の苦悩が語られる映画なのかもしれない。
アノーラ役の女優さん、どこか小松菜奈とデュア・リパを足したようで、とても魅力的だった。
いくつかの賞を受賞しているので気になって観ましたが、今まで見た中で一番多くの汚い言葉が使われている気がしました。何かを言うたびに「fu*k」という言葉がついてくる感じです。
人によってはコメディとして楽しまれているようですが、私には少し理解できませんでした。特に最後の馬に乗るシーンが印象的でした。
主演のアニーことアノーラは、玉の輿に乗れたかと思いきや、強制的に離婚させられる事態に陥ります。
贅沢な生活ぶりは目を見張るものがありましたし、ダンサーたちのセクシーさも際立っていました。
トーシェイ
トゥーシュ
レンタル題材の前半は、大富豪のヘタレ御曹司イヴァンと結婚したセックスワーカーのアノーラを軸にした、いかにもありそうな展開に見える。しかし、ロシアマフィア風の男たち、トロス、イゴール、ガルニクが登場しても、彼らは意外とごく普通のおじさんで、普通であるがゆえに予想外の展開を引き寄せていくのだ。
アノーラはヌードや性的な仕草をビジネスの対価として演じるが、それは金銭のやり取りのための演技に過ぎない。ところが、イヴァンとの結婚が普通の結婚ではないらしいと知った彼女は、洗面所で化粧を落とし、すっぴんをさらす。その普通さがむしろ切なく、玉の輿プリンセスにはなれなかったと自問する場面は胸を打つ。
そこから展開する思いがけないロードムービーと、短いながらも意外性を持つ法廷劇へ。場を離れて走り出したイヴァンを、アノーラと三人の男たちが追いかけるが、行き着く先はどこも平凡で、むしろ世界の富と人間性の乖離を痛感させられる。大富豪の御曹司が、この先経営者として富を独占していくはずなのに、こんな場所で富を蕩尽してしまうのかと呆然とする場面もある。
「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のような追跡劇と比べれば、追っている相手が真逆の相手であることが際立つ。イヴァンは一体どこへ行ってしまったのかと思えば、実は彼はアノーラが働く風俗店に潜んでいた。彼は見事なまでのクズで、アメリカの設定上は風俗産業が存在しないことになっているが、現実には風俗は存在する。こうした建前と実態の差が、物語に皮肉と現実味を与える。
クライマックスに近づくと、イヴァンの両親が私用ジェット機で現れ、離婚でもなく結婚の取り消しのための来訪だとわかる。アノーラは財産の半分を要求する気も一瞬はよぎるが、母親にそんなことをすれば財産も人間関係もめちゃくちゃになると諭され、あっさり折れる。結局、彼女が欲しいのは結婚そのものであって、カネそのものではないのだと再認識する。
最後の見せ場で、イゴールがアノーラにあいつらと家族になる必要はなかったと告げる言葉は深く心に響く。さらに、アノーラから取り上げられた結婚指輪を彼女に内緒だぜと言いながら手渡すシーンは、イゴールの温かさを強く感じさせる。温かな気持ちをのせたその指輪は、富裕層にとっては飴玉程度かもしれないが、庶民にとっては一生の宝物だと実感させる。
アノーラの夢は果たしてアメリカンドリームだったのか。だが、富裕層と貧困層の間には越えられない壁があり、二つの世界が完全に別世界へと分かれてしまった。過去の身分制度を思わせるほどの格差は、もはやアメリカンドリームの意味を問い直す。割り切ることも選択肢だが、これほどの格差を直視させられると、どうしてもモヤモヤが残る。
終盤、イゴールの胸の中で泣くアノーラの姿は、胸が痛むほどに真実を映す。彼女が抱える喪失感と希望の狭間を、静かに、しかし力強く描き切った名場面だ。
映画批評:フロリダ・プロジェクトのSean Bakerが、ニューヨークのダンサーとオリガルヒの御曹司の運命を描くいま話題のスティーミーロマンスを、MOVIX京都で体感してきました。
本作の監督はタンジェリン、フロリダ・プロジェクト、レッド・ロケットといった作品群で培った独自の作家性を持つ人物です。共通のテーマを問われると筆者は性労働を核に据えた人間ドラマだと捉えます。性的サービスとして提供される労働「Sex Worker(SW)」は、アメリカでは略してSWとも呼ばれ、作品を語る上で欠かせないモチーフです。性を扱うテーマは一見安易に見えがちですが、監督の骨太な視点には容易には揺らぎません。
本作は監督の集大成と位置づけられます。SWに対する偏見や差別を徹底して排し、職業としてのキャリアや社会的な尊重を普遍的なレトリックで訴えます。「正しく非犯罪化すべきで、社会的・法的な過剰規制は不要」という立場を貫き、LGBTQ の Ally としての理解を深める視点も貫かれています。これまでの作品群が差別を助長する可能性を指摘されることがあった一方で、本作は別のアプローチを提示します。
SWをテーマにする作品は珍しくありませんが、往々にして男性視点の消費性描写に終始し、女性の当事者視点が欠落していることが多いのも事実です。本作の強みは、主演のミーキー・マディソンの卓越した演技にあり、登場する男性陣は全員が脇役に徹します。25歳という若さで着実にキャリアを築く彼女は、演技で前方へと駆け上がる存在感を放ちます。
Intimacy Coordinator(インティマシー・コーディネーター)の義務化が話題となる中、本作は演者の性と心身の安全を守るための現場調整の在り方をめぐり議論を呼びました。監督と主演の意向が衝突する場面も伝えられ、前半の一部をカットすべきだったとの見方も一部にはあります。
【ネタバレ注意】自己責任でご覧ください。
定番の玉の輿ストーリーに代わって、本作のアノーラはSWとして徹底して労働者として描かれます。高級クラブの世界で白人・ブロンドの人気が高いという現実を前提に、彼女は相手の要望を丁寧に読み取り、再現する高度なサービスを提供することで状況を切り抜けます。これは外交の戦略にも似た戦術のようで、観客にとっては女性としての強さ・知性を強く印象づける部分です。ロシア系の3人の登場人物も、敵対する存在としてではなく、現実の多様なマイノリティ像として描かれます。彼らはアメリカ社会の偏見の対象でありつつも、当事者の視点を尊重したキャスティングが光ります。
物語の結末には賛否が分かれます。イゴールとの関係性は複雑で、ミステリーとしては評価が分かれますが、アノーラの被害者視点を軸に、職業としてのSWの社会的認知と連帯の重要性を描く意図は評価されています。とはいえ、職場の連帯を描くべきだったとの指摘もあり、完全に成功と断じるのは難しいという声もあります。
この作品をきっかけに、SWの当事者が自らの物語を映画化する土壌は確実に広がりました。今後はアノーラを模倣する作品を超え、現場の声と連帯を前に出す表現へと進むべきという意見も多いです。アノーラという名が示す光は、性労働者にも明るい未来が射す希望の象徴として捉えられています。
受賞面については、アカデミー賞の主要部門を含む複数の部門で注目を集め、作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・編集賞といった栄誉に関連する報道がなされました。インディペンデント作品としての評価が大きく影響したとの見解があり、同時期の他作との比較で話題性を高めました。
Anora という名前には光的な意味が含まれており、性労働者にも明るい光が射すことを信じる象徴として捉えられています。
ラスト30分のアニーとイゴールの対話シーンは圧巻でした。本番の瞬間が来た!と感じました。前半の露骨なセックスシーンとは異なり、より深い感情が描かれていました。エンディングの解釈は人それぞれで、まさに興味深いです。自分にはあまり理解できませんでしたが、「ニンフォマニアック」の最後を思い出すような衝撃を受けました。イゴールが結局、アニーとの関係に受け身になったことには失望しましたし、アニーが対話で進展しない様子は悲しかったです。彼はアニーにハッピーエンドを与える存在ではないと感じました。ある記事では、映画は合意の下で精神的な傷を残すものとありましたが、まさにそのような作品に仕上がっていると思います。また、前半との明暗の対比が見事でした。
ぶっきらぼうで乱暴だと思っていたイゴールの優しさと繊細さが描かれるたび、ヴァーニャのクズさなんかどうでもよくなるほど心を揺さぶられた。アノーラも彼のおかげで少しずつ立ち直っていけるだろうと確信できるほど、心強くて頼もしい存在だ。気づけばすっかり虜になっていて、最近出会ったキャラの中で一番の男かもしれない。
賛否が分かれる作品ですが、私は気に入っています。アノーラは魅力的でエロティックです。初めは芯の強い女性だと思ったのですが、裕福なバカ息子に流されて超スピード婚をしてしまう展開には少し残念に思いました。案の定、結婚生活はうまくいかず、途中のドタバタはコメディとして非常に楽しめました。特にアノーラは口が悪く、その言葉遣いが印象的でした。ラストシーンでは、これまで強気だったアノーラの弱さが見え隠れし、それがとても美しい瞬間でした。全体として、アノーラという魅力的な女性に惹かれる映画だと感じました。