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ステラ　ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女の感想＆レビュー

1. 石川哲

   2025年10月22日

   実話を基にした映画で、ステラ・ゴルトシュラークが多くのユダヤ人を密告した悲劇的な歴史を描く。冒頭から彼女を自己中心的で他者へ責任を転嫁する人物として描くため、彼女が困難に直面してもすぐには同情しにくい。演技はパウラ・ベーアが光り、顔の好みは別としてその力量は高評価。特にラストシーンの演出が圧巻だった。

2. ろく

   2025年10月21日

   最初は生き残るために仕方なく動いていただけなのに、途中からは人より優位に立つ快感を覚えるようになった。最近観た『ちいさな独裁者』のヘロルトを思わせる変化だった。

3. オタクのおっさん

   2025年10月18日

   邦題だけで不安になる内容のあらすじ。前半では、歌手を夢見るユダヤ人女性ステラが、その生き方を選ぶまでの背景が丁寧に描写されており、ただ不快な気持ちで終わるわけではない。異なる時代の自分を想像させられる瞬間もある。

   それでも、この女性に対しては嫌悪感がぬぐえなかった。女性であることを利用しながら、毎回他人のせいにする姿勢、そして自身と両親のために涙ながらに選んでいるはずなのに、同胞を売ることに喜びを見出しているような様子が、彼女の人間性を物語っている。

   たとえ命が危険にさらされる状況でも、同胞を裏切り生き延びることを選びたくはない。人としてそうした生き方はしたくない、そんな思いを抱くべきだと思う。

   あまり好みではないパウラ・ベーアだが、彼女の演技力でさらに嫌悪感が増した。ドイツ人がこの役を演じること自体、大きな意思表示と感じる。歌は吹き替えだろうか。こうした映画を作り続けるドイツの姿勢には驚かされる。
   #ドイツ映画 #ナチス #ユダヤ人

4. 加藤茂

   2025年10月11日

   ドイツ版のウィキペディアによると、ステラは金髪で青い瞳を持ち、外見はアーリア人に見えたため、身分証を提示されることが少なかったようです。映画の中では、彼女がその容姿を誇示する描写があり、ユダヤ人のコミュニティに精神的にはあまり依存していなかったのかもしれません。ステラは自分と夫の両親を守るために、自らの同胞を裏切る選択をしましたが、結果的には全員が収容所で命を落としてしまいました。実に悲しい人生です。彼女は1984年に自殺未遂をし、10年後に遂にその命を絶ってしまいました。映画の最後で彼女が完璧なメイクを施した後、窓から身を投げるシーンでは、カメラが急に揺れたため、思わず驚かされました。「お前も無関係ではないぞ」と言われたように感じました。非常に興味深い内容ではありましたが、映画として新鮮味は感じられませんでした。

5. 石田彰

   2025年10月8日

   ステラが次第に邪心に侵されていく展開は、手に汗を握るスリルだった。実話を基にした作品にはやはり独自のリアリティがあり、鑑賞後も強い印象が残る。主演女優の迫真の演技が光り、作品全体の完成度を高めていた。

6. いな

   2025年9月28日

   辛い映画でした。ステラは最初から嫌なキャラクターとして描かれていますが、だからといって彼女があのような目に遭う理由にはならないと思います。拷問シーンは本当につらくて、いつまで続くのか怖くて考え込んでしまいました。恐怖を感じます。
   あの立場に追い込まれたら、救いの手が差し伸べられればそのチャンスをつかみたくなりますよね。自分が痛みや苦しみを感じるのも、大切な人がそのような目に遭うのを見るのも耐えがたいですが、逃げることもできない状況で、その選択を強いられる人は幸運だと言えるかもしれません。
   密告された側からすれば、ステラの代わりに彼女が避けたかった苦痛を味わうことになり、とても辛い立場です。ステラを許せないのも、その人たちには選択肢がなかったからだと理解できます。しかし、自分がその立場にいたとしたら、果たして密告せずにいられたかどうか。
   「私を助けるために、あなたやあなたの家族が苦しむことを望んでいます」と求められた点では、ステラも戦後に彼女を批判している人たちも、同じことを言っているように感じます。自主的に密告することと、不運にも見つかることでは意味が違いますが、ステラは自分から提案してしまったから非難を受けるのですね。
   彼女は偽造パスポートの販売に関与する時点で、お金を巻き上げていることも事実で、まったく味方になりたくない人ではありますが、拷問を受ける理由がある人なんて誰もいません。ナチスがあんなことを始めなければ、あのような罪を犯さなくて済んだ人だと思うと、やりきれない気持ちになります。少なくとも、あの状況にいなかった人が彼女を責めることはできません。
   裁判の判決は冷静なのかもしれませんね。ステラも、自分を正当化しなければ、あの行動を続けられなかったのだと思います。しかし、彼女と関わりたくはありません。

7. 千尋

   2025年9月25日

   生きるために不可欠だった。だが、人を人として認識できていなかったのは事実だ。戦争が起こると、普段なら考えられないことが日常になる。繰り返さないことが、責任を果たすことなのだろう。

8. しんのすけ

   2025年9月23日

   第2次世界大戦中、ドイツで生き延びるために隠れて暮らすユダヤ人たちをゲシュタポに売るスパイとなった女性の物語を、実際の出来事に基づいて描いた歴史ドラマです。

   主演はバウラ・ベーラ、共演にはヤニス・ニーブーナー、カッチャ・リーマン、ルーカス・ミコ、ベキム・ラティフなどが名を連ねています。

   ステラの悲惨な人生を追い、戦後の裁判までを時系列で描写しています。

   ドイツ人女優パウラ・ベーアの迫真の演技に深く引き込まれることでしょう。本作は、その質の高さが際立っています。

   主人公は、被害者であり、同時に加害者でもあるという複雑な立場にあります。この恐ろしい時代に生きたユダヤ人の犠牲者と、ドイツ人の加害者との関係を描いており、この悲劇は決して忘れてはならないものです。

   また、暗い歴史を描いた作品に新たに出会ってしまいました。

   ヒトラーやナチスを直接扱った作品や、第2次大戦の欧州戦線、東西ドイツの冷戦期をテーマにした作品は非常に多くあり、今後も鑑賞を続けていきたいと思います。

   〜余談〜
   戦後、彼女はユダヤ教からキリスト教に改宗し、公然とした反ユダヤ主義者に転じました。彼女がナチスに引き渡した人々の数は、数百人から数千人とされています。

9. 福岡聖菜

   2025年9月18日

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