2023年8月25日に公開の映画「君は行く先を知らない」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「君は行く先を知らない」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
君は行く先を知らないが視聴できる動画配信サービス
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君は行く先を知らないのあらすじ
荒涼としたイランの大地を疾走する一台の車。その後部座席には、足をギプスで固定した父が不機嫌そうにつぶやき、旅の昂揚に浮かれる幼い次男を相手にしている。助手席の母はカーステレオから流れる古い歌謡曲に合わせて体を揺らし、運転席には成長した長男が無言で前方を見据えている。次男は隠して持っていた携帯電話を道端に置き忘れ、尾行の恐怖におののき、転倒した自転車レースの選手を運ぶ手伝いをしながら、余命わずかなペットの犬の世話も任されていく。やがて一家はトルコ国境近くの高原へと到着する。旅の目的を知らない次男が無邪気に騒ぐ一方で、両親と長男は黙って時を見つめている…
君は行く先を知らないの詳細情報
「君は行く先を知らない」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
監督 | パナー・パナヒ |
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脚本家 | パナー・パナヒ |
出演者 |
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カテゴリー | 映画 |
ジャンル | ドラマ |
制作国 | イラン |
公開日 | 2023年8月25日 |
上映時間 | 93分 |
君は行く先を知らないの公式PVや予告編動画
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君は行く先を知らないを無料で見る方法は?
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感想・レビュー
子供たちの騒ぎが老犬にとってストレスかもしれないと感じながら、その様子を見守った。
独自の魅力を持つ映画だが、嫌いではない。
原題『Jadde Khaki』(2021)
監督・脚本: パナー・パナヒ
撮影: アミン・ジャファリ
編集: アシュカン・メフリ、アミル・エトミナーン
音楽: ペイマン・ヤズダニアン
出演: モハマド・ハッサン・マージュニ、パンテア・パナヒハ、ヤラン・サルラク、アミン・シミアル、他
監督自身や家族、友人の実話に触発された物語で、イランの荒野を車で旅する家族のロードムービー。パナー・パナヒの長編監督デビュー作として注目され、イラン映画の名作として評価されている。幼い次男がひとり無邪気に遊ぶ一方で、真実を伝えられずに葛藤する家族の姿を通じて、一家が抱える深い苦悩と、イラン社会の過酷な現実が浮かび上がる。
イランの荒野を車で走る4人家族の旅路
行く先は観客にも見えないまま進む。
謎が続く展開の中、補足情報を見てみるとジャファル・パナヒ監督がプロデュースを務め、彼の長男の作品だと分かった。
その事実を知れば謎は気にならなくなり、再び視聴を開始した。
結末まで見ても真相ははっきりしないが、満たされる不思議な余韻はアッバス・キアロスタミ監督やジャファル・パナヒ監督作品の後味に似ている。
兄の最終的な目的はイランの現状を踏まえて想像するしかなく、正直不必要に感じる場面もある。
とはいえ、思いがけず現れる少年の純粋さを見守る場面や、果てしなく広がる大自然の描写には心を打たれる。大満足の一本だ。
結局、このテイストこそ自分の好みだと再認識させられた。
家族4人が乗る車内で、末っ子の小さな男の子が騒ぐ。年の離れた兄と両親の間には、次第に緊張感を帯びた会話が交わされていく。物語は冒頭で事前情報を置かず、子どもの騒ぎと大人の対話を通して徐々に核心へと導く構成だ。ドキュメンタリー風味が強く、イランの内情を静かに映し出すようなリアリティが感じられる。子役の演技は見事で、特に子どもの騒がしさの表現には強い印象を残す。ただし、1カット1カットの長回しが多用される手法には、初めは新鮮さを覚えるものの、繰り返されると飽きが来る場面もある。車は三菱パジェロで、荒地や丘の稜線を疾走する映像は視覚的に力強い。一方で、全体としての内容は物足りなく感じる観客もいるだろう。
タイトルが気になってU-NEXTで視聴。おそらく長男を国外へ逃がすロードムービーだろう。『君は行く先を知らない』というタイトルには、無邪気な次男だけでなく、長男を含む家族全員がこれからの行き先を分からないという不安が宿っている。イランの将来をも示唆しているのかもしれない。亡命の道のりは決して楽ではないことを想像すると、先が見えない不安で胸がひきつる。病気の犬を連れてくる描写は、別れのリスクを強く象徴している。道中は一見おふざけ気味だが、それが逆に次男の無邪気さを際立たせ、家族の切なさを深く響かせる。監督は多様なメッセージを込め、普通の家族が普通に暮らせない国という現実を鋭く問いかける。日本から亡命したいという思いにも共感しつつ、イランの現状を事前に知っておくと、作品の重さがより心に染みるだろう。
ジャファル・パナヒ監督の作品は『No Bears(熊は、いない)』しか観ていませんが、イランの映画監督が直面してきた境遇や過酷な表現活動について、活字情報から理解しているつもりです。息子を題材にした作風にも強く好印象を抱きました。エンディングに残るモヤモヤは確かですが、成人した長男がこの道を辿る理由は複数の要因が絡むと納得させられます。映画検閲の影響もあったはずですが、この親子はもう二度と会えないかもしれないという覚悟を前提に挑んだ設定そのものに意味があると感じました。
さらに、この4人家族と犬のジェシーの騒々しくもユーモラスなやり取りは、悲壮感を抑えつつ物語を豊かにします。長男は神経を尖らせ、次男の爆発的な騒ぎに振り回されっぱなし。最後に大人の歌詞の歌謡曲を口パクで歌う場面は、こんな年齢でどうやって演技を身につけたのかと感心させられます。
パナヒ監督のメッセージは、こうした表現を通じて深層へ迫るものですが、イラン政府がいつまで沈黙を続けるのかは見通せません。近代社会の基本的な人権である表現の自由は、国家体制に左右されない普遍的な権利であるべきです。イランには他にも気概ある映像作家が存在し、彼らが迫害されるたび世界中のメディアが情報を伝えてくれます。そうした監視の包囲網をさらに広げ、映画やインターネットを規制する国家の影響力が後退していくことを願います。情報統制が通用する時代の終わりを、私たちは期待しています。
まるで永遠の別れのようだ。
日常がそうであることが、今もなお信じられない。
イラン版『リトル・ミス・サンシャイン』との前評判があるものの、何も知らない次男の視点から描かれる非常にシリアスな映画だ。ジャファル・パナヒの息子であるパナー・パナヒが監督を務めたこともあり、父親に似た俯瞰的な映像表現が印象に残る。長男が『2001年宇宙の旅』の良さを熱く語ったり、弟にバットマンの滑稽なエピソードを語るシーンは、普通の兄の姿を感じさせたが、イランの厳しい情勢を考えると胸が痛む。
終始よく分からない内容のホームビデオ風映像だった。途中はかなりスキップしてしまったけれど、後半の夜空に溶け込む編集や最後のカメラ目線といった演出は、珍しく印象的だった。犬がかわいかった。
どこへ行くべきか、なぜ行くのか、私だけが理解できていないのではないかと思っていたら、ここにいる皆さんも同様の感想を持っていました。しかし、調べてみると、やむを得ない事情できっともう一生会えないことは分かっていました。それよりも、各自の演技が本当に演技なのかどうか、疑問に思う部分が多く、素晴らしい体験でした。今、ここで爆撃などされていないのだろうかと、不安を感じながらも、世界のことが何も分からないなと思っていました。だからこそ、深く感情移入せずに観ることができ、疲れ果てることはありませんでしたが、その中でも美しさを感じました。最後には、犬のリアルさに驚かされ、どうやって撮影されたのかが恐ろしい思いでした。