2021年7月9日に公開の映画「走れロム」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「走れロム」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
走れロムが視聴できる動画配信サービス
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走れロムのあらすじ
活気あふれるサイゴンの路地裏に佇む古い集合住宅。住民たちは詐欺師に扮した投資家から多額の借金を抱え、アパートを維持するために高額賞金の違法宝くじに夢中になっている。14歳の孤児ロムは、そこで宝くじの当選番号を予測する仕事で生計を立てていた。地上げ屋から立ち退きを迫られている住民たちを助け、生き別れた両親を探すため、ロムは危険な違法宝くじに賭ける――!
走れロムの詳細情報
「走れロム」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
| 監督 | チャン・タン・フイ |
|---|---|
| 脚本家 | チャン・タン・フイ |
| 出演者 | アン・トゥー・ウィルソン チャン・アン・コア |
| カテゴリー | 映画 |
| 制作国 | ベトナム |
| 公開日 | 2021年7月9日 |
| 上映時間 | 79分 |
走れロムの公式PVや予告編動画
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走れロムを無料で見る方法は?
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走れロムの感想&レビュー
走れロムは、ベトナム社会の現実と希望を力強く駆け抜ける映画です。貧困層とギャンブルの密接な結びつきを描くことで、どんなリスクをも恐れず夢を追う人々の姿を浮かび上がらせます。彼らにとってのギャンブルは、転機を掴む唯一の道人生そのものなのです。丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)のこの視点は、作品が持つ本質を端的に表現しています。「貧困層とギャンブルは相性がいい。どんなリスクを負っても夢を見ることを選ぶのは生まれ変わる以外に唯一、一発逆転する方法だからだ。彼らにとってのギャンブルは人生そのものだ。」
物語は、人間の欲深さ・愚かさ・狡さを描きつつも、すべての側面を包み込む優しさと崇高さを見出そうとする従来の期待を裏切ります。岩井志麻子(作家)はこう読み解きます。「人間の欲深さ愚かさ狡さを描きながら、でも人間は優しく崇高で善良なもの、という結末になり、そう感動させられるのかと思いながら観ていたのに、違った。しかし、欲深く愚かで狡いからこそ、人間って面白いのだ。主人公はベトナムそのもの、ホーチミンの擬人化だ。」と。未来はギラつく若さと共に広がるまさに生の躍動を示す表現です。
本作は、ベトナム社会の知られざる労働者階級の闇、いわゆる闇くじに迫りつつも、観る者の心に凄まじい生命力を呼び覚まします。小島秀夫(ゲームクリエイター)は「凄まじい生命に満ち溢れ、映画力が迸っている」と評し、弟のように強く生きるロムの姿には家族と再会する希望が灯ると語ります。
数字と資本の冷たい支配を描く視点も、作品の大きな魅力です。相澤虎之助(空族)は「たかが数字。されど数字。この映画は数字に翻弄され、資本の奴隷たる私たちの姿を見せつける。しかし、肉体は数字を越えて新たな地平へと羽ばたく」と分析します。SYO(映画ライター)は、時代の疲弊と希望の共存を79分の疾走感に凝縮したと評価します。「希望はこの先にしかない。だから動くんだ」と、異国の少年が語る瞬間が作品全体を駆動します。
さらに、ハタメグミ(漫画家)は「ベトナムを愛する絵描きとして、映画『走れロム』の重いテーマに挑むエネルギッシュさと日常の躍動感を体感した」と綴り、ホーチミンの街を縦横無尽に駆け抜ける場面の臨場感を絶賛します。とにかく走る、逃げる、追いかけるそうした緊迫感が映画の核です。
この作品は、現実の痛みと希望を同時に描く、ベトナム映画の新たな金字塔と呼べるでしょう。走れロムは、街の喧騒と人間ドラマを結びつけ、観客をホーチミン市の中心部へと引き込みます。
異国すぎて展開も異国的。いったい何が起きているのか、闇の中で揺れていく。
虫が裏返ってバタつくように、事態は急速に動き出す。
展開は続き、登場人物は皆、金の亡者だ。楽して金を稼ごうとして、泥沼にはまっていく。
日本映画や洋画では描けない、唯一無二の映画になっている。
これはベトナムの国家としての闇かもしれないが、まだ救いの道はあるようにも思える。ギャンブルにすがる人々を餌食にする悪い人間がいるだけ、という印象に近い。 ただし、なぜ人々がギャンブルにはまってしまうのか、その背景が描かれていなければ、同情は生まれにくく、単なるギャンブル狂の群れに過ぎないように見える。 社会主義国家としての検閲が影響して、前述の部分が削られているのなら、それも致し方ないだろう。
救いのない結末が訪れたため、とても辛い気持ちだけれど、これが現実なのだろう。生々しさを感じる。
泥臭くて淀んだ空気が漂い、ここで終わるのかと驚かされたが、これもまた生々しい現実なのだろう。搾取される人々は常に搾取され続ける。タイトル通り、全力で走っていた。不安定なカメラワークがこの作品にうまくマッチしていた。
水平にぶれるほど不安定で、斜めに構え続ける画角。数字に呪われ続ける人々は、まるでラムヌジャンを殺したのはお前かと問うかのように呪われていく。感情を一切乗せない、驚くほど無味なサウンドトラック。酩酊状態で逆さまに Hayakawa の新作を奥付けから読んでいるかのように、逃げ場のない謎めいた近未来感が、計算性を欠く脚本と演技と相まって、居心地の悪い困惑を生む。一体これは世にも珍しい、演出のない劇映画なのかそんな疑問が浮かぶ。例えるなら、買う以外に技術を要しないくじのような作品。しかしこの曖昧で混沌とした空気こそが、土煙のようなリアルな混沌を生み出している。それこそが、いまのリアルな混沌だ。混沌のせいで、必然性を持たず対立するふたりの少年。彼らはその必然のなさを理解しつつも、呪いのように敵対せずにはいられない。時には殺し合い、時には手を差し伸べる。友情でも愛情でもない共感なのだろうか。その感情は完全には理解できなくとも、彼らの姿は決して忘れられない。彼らが家々の間を、未舗装の道を、土まみれになりながら走り抜ける。その姿が、今も心に残る。
階層が互いに襲い合い、金を得ようとするまるで抜け出せないアリ地獄のような仕組み。善人に見えても心底は欲深く、自分本位に行動している。やはり学力は重要で、もっと知恵を絞って効率よく生きることが求められる(戒め)。ベトナムの下町の雰囲気は最高だった。
サイゴンの街違法な闇くじに人生を捧げる日々。
貧困が引き起こす悪循環が、さらに厳しい状況を生む。
行き場のない少年たちにとって、これが唯一の生きる手段なのだろうか?
現代の日本では裏社会とされるものも、ベトナムでは当たり前の光景なのかもしれない。
貧しさ、泥臭さ、息苦しさが渦巻く中でも、少年の目は希望に燃えていた。
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タイトル通り、走るシーンが圧倒的に多く、全体に疾走感がみなぎる作品だ。孤児の子どもたちが関わる闇宝くじの実態が、生々しく描かれている。
危険だと分かっていても、どうしようもなくそれに賭けることがある。結果によって周囲の態度が驚くほど変わる。そして、裏ではそうしたやり取りが行われている。橋の下でロムとフックが対峙している様子は、橋の上にいる人々には見えない。ロムが親に会える未来なんて、想像することもできない。