1981年8月21日に公開の映画「陽炎座」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「陽炎座」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
陽炎座が視聴できる動画配信サービス
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陽炎座のあらすじ
大正末期の1926年。新派の劇作家・松崎春孤は、落としてしまった付け文が縁となって美しい女・品子と出会う。その後も三度にわたる奇妙な出会いを、パトロンの玉脇に打ち明けた松崎は、品子と一夜を共にした部屋が玉脇の邸宅の一室と同じであることに気づく…。
陽炎座の詳細情報
「陽炎座」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
| 原作者 | 泉鏡花 |
|---|---|
| 監督 | 鈴木清順 |
| 脚本家 | 田中陽造 |
| 出演者 | 中村嘉葎雄 伊藤弘子 佐藤B作 佐野浅夫 加賀まりこ 原田芳雄 大友柳太朗 大楠道代 東恵美子 松田優作 楠田枝里子 沖山秀子 玉川伊佐男 麿赤兒 |
| カテゴリー | 映画 |
| ジャンル | ドラマ |
| 制作国 | 日本 |
| 公開日 | 1981年8月21日 |
| 上映時間 | 139分 |
陽炎座を無料で見る方法は?
「陽炎座」を無料で視聴するなら、「Prime Video」「Lemino」「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
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陽炎座のよくある質問
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Q映画『陽炎座』のあらすじは?
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A
『陽炎座』は、夢二と呼ばれる青年が不可解な謎に巻き込まれる物語です。彼は一人の女性と出会い、その後奇妙な事件に巻き込まれていく中で、次第に現実と幻想の境界が曖昧になっていく様子が描かれています。
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Q映画『陽炎座』の監督は誰ですか?
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A
『陽炎座』の監督は鈴木清順です。彼はその独特な映像美と幻想的な演出で知られ、この作品でもそのスタイルを存分に発揮しています。
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Q映画『陽炎座』の主要なテーマは何ですか?
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A
『陽炎座』の主要なテーマは、愛と幻想のはざまにある人間の心理です。現実と幻想が交錯する中で、人々の思惑や感情が複雑に絡み合う様子が描かれています。
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Q映画『陽炎座』に登場するキャラクターの魅力は何ですか?
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A
『陽炎座』のキャラクターたちは、それぞれに謎めいた背景を持っており、観客を引き込む魅力を持っています。特に夢二という青年は、幻想の中で自らの存在を模索し続ける姿が印象的です。
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Q映画『陽炎座』の音楽は誰が担当していますか?
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A
映画『陽炎座』の音楽は、コンポーザーの矢野顕子が担当しました。彼女の音楽は、作品の幻想的な雰囲気をさらに引き立てる役割を果たしています。



陽炎座の感想&レビュー
理解できない。一体何が起こっているのか、わからないほどだ。演じている側でさえ、理解していないのかもしれない。『花様年華』のように、考えるのではなく感じる映画として捉えるべきなのだろうか。確かに、そういう美しさを感じさせる第六感のようなものがある。理屈を超えた感動のようなものを感じた。そんな映画だ。あらすじはよくわからないが、冒頭が特に好きだ。
生と死を自由に行き来する様子があまりにも自然で、混乱を覚える。ブロンドの女性を追っている姿からは、「めまい」を感じるのかもしれない。陽炎座の崩壊からほおずきが噴射し、まるで地獄のような血にまみれた浮世絵の世界が広がる。
冒頭の30分を何度も繰り返し見てしまう。カットごとの繋がりが全くなく、夢を見ているような感覚になる。また、大楠道代の超ロングカットからそのままカメラを引いて別の時間を映し出す手法は、何度見ても心に響く。これまで観てきた映画の中で、間違いなく一番好きな作品だ。
追記
脚本を手掛けたのは「最後の忠臣蔵」の田中陽造だった。ますます感心させられる。
「恋も恨みも、女性にとっては同じこと」
「男性は皆、表向きよりも裏側を好む」
「はなちゃん」「じろーちゃん」
「女の情熱」
男と女の関係をシュールで妖艶、そして狂気的に甘美でユーモラスに、これほどの映像美で表現した作品に出会った。どの場面も絵になる構図やアングルが素晴らしい!
ほおずき、日傘、小鳥、舟などのシンボリックなモチーフが美しい描写で印象に残る。
加賀まりこの小悪魔的な魅力が存分に発揮され、楠田えりこの金髪女性には衝撃を受ける。松田優作の存在感と色気、大楠道代の美しさも素晴らしい。原田芳雄と松茸、笑
艶やかさが爆発している。
– 頭の中の悪夢をここまで映像化できるのはすごい。
– 鬼灯と折り紙が川の上で開くシーンが特に印象的だ。
– 映画に詳しくない素人の私でも、なぜか心を打たれた。
– 『鬼滅の刃』の無限城、国宝級の踊りのような描写が頭に残る。
– ボーは恐れている描写が胸を打つ。
– ねこぢる草、花様年華といった語感が強く響く。
橋や階段、川、敷居、電車といった境界を象徴するモチーフが至る所に散りばめられ、これらを手がかりにして現実と虚構、またこの世とあの世を見分けることすら困難になっている。つながっていないカットがセリフによって繋がったり、その逆の構成であったりと、実験的な映像表現の混乱を楽しめた。ラストの小屋が崩壊するシーンから多くのほおずきを吐き出す流れや、帰りの電車以降の圧倒的な映像は驚異的で、これだけでも観る価値がある。小人の侵入による人物たちの混乱や見世物的なモチーフには、リンチを思わせる要素が感じられた。また、原田芳雄の役は不可解だったが、松茸の描写には思わず笑ってしまった。
新文芸坐の4Kリバイバルで蘇る大正浪漫三部作は、官能性と世界観の練られ方が際立つ秀作だった。終盤の桜の情景には特に心を奪われ、印象深い余韻を残す。電車内のショットや象徴的な小道具の使い方、草をくわえた静止といったモチーフ、白い傘を刺す階段のジャンプカットといった編集の連続が視覚的な刺激を強める。性描写の表現は時代性と結びつき、観客の反応を呼ぶ強い効果を生んでいた。舞台が崩れる瞬間の無音のスローモーションには息をのむ。男性にとって都合の良い女性像がどれだけ時代性を反映しているのかを問いかける、力強い作品だ。
– 鬼灯のモチーフをめぐる構図
– 口腔を連想させる象徴的なモチーフ
– 草をくわえる場面と船が横切る景観のズームアウト
– 階段に白い傘を刺すカットとジャンプカット
– 交差する情念を描く場面の編集
– 恨みと惚れの感情の表現
– 乞食の過激な表現性
– 桜の美しさの描写
– 首切れにも通じる緊張感の構図
– 墓地を歩く場面の自分との対話のような感覚
– 金髪の女性をめぐる乾杯のモーメント
– 性的モチーフの象徴表現
– 血の匂いと幻覚のイメージ
– 皮肉を添えた酒の演出
– 表と裏の意味をめぐるボイスチェンジ
– 陰影の演出がもたらす沈潜感
– ラストカットの決定的な印象
– 山田修二の演技と現代的タイポグラフィの併用
舞台が崩れ落ちる無音の瞬間は息を呑むほどの衝撃。作品は、男性像を巡る時代性の反映と、性と欲望をめぐる表現の在り方を鋭く投げかける。4Kリバイバルで再確認できる映像美と官能性の結合は、本作が現代に投げかける問いを強く印象づける。
画角やカメラワークが素晴らしく、一瞬で引き込まれてしまいました。和製ウェス・アンダーソンのような雰囲気がありますね。
松田優作氏の作品を観るのは初めてですが、ただ佇んでいるだけで放つオーラや色気が圧倒的です。つい視線を送らずにはいられない佇まいが印象的でした。
建築物や内部の装飾も本当に素晴らしく、観ていて全く飽きることがありませんでした。
すべてが曖昧さと美しさを同時に宿しており、強く心を打たれました。泉鏡花をこよなく愛する者として、鏡花の世界観を映画でどう表現するのかを、映画が始まる前から胸をときめかせて待っていました。観始めると、鏡花の幻想的な世界観が見事に映像化されており、どの場面を切り取っても画が美しく、日本人の素朴で原初的な美意識を優しく撫でるような感覚に包まれて、終始うっとりとしました。鈴木清順監督の才能は、やはり偉大だと改めて感じます。劇中に散りばめられたモチーフの意味は難しくて完全には理解できませんでしたが、男女の機微の部分はなんとなくつかめました。原作ネタとしては「酸漿」らしきものぐらいしか分かりませんでしたが、それを差し引いても作品全体の美しさが際立っていました。とにかく美しくて、私はとても好きです。