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北のカナリアたちの感想＆レビュー

1. 浩史

   2025年10月31日

   最初は楽しんで観ていたが、仲村トオルが登場してからストーリーが理解しづらくなった。余命半年の夫と生徒たちを置いて会いに行くほど、いつ彼に惹かれたのか？その点についてもう少し詳しく描写してほしかった。

2. イーロン・マヌク

   2025年10月15日

   子どもたちの合唱が素敵だった。ストーリーはまあまあだったが、礼文島と利尻岳を知れてよかった。

3. みやこ

   2025年9月21日

   北海道の厳しい景色の中、安川午朗大先生（音楽監督）の重厚な音楽に乗せて描かれる湊かなえワールドは期待以上の素晴らしさだった。このような上質な邦画は本当に大好きだ。
   劇中の合唱で耳に残る声があったが、やはり杉並児童合唱団だった。さすがのクオリティだ。
   インテリ風の柴田恭兵が非常にカッコ良かったし、地面師役の鶴瓶の息子が良いキャラクターだった。

4. 松田渉

   2025年9月21日

   礼文と利尻を訪れ、作品を鑑賞しました。湊かなえらしい内容ではありますが、緩急があまりなく、全体的に微妙な印象でした。キャストは豪華で、子役たちの歌唱力が素晴らしいです。

5. うび

   2025年9月15日

   礼文島を舞台にした作品を早速視聴しました。吉永小百合が演じるのは、離島の6名の生徒だけが在籍する小さな学校。ある日、その学校の生徒の一人が殺人事件を起こし、警察は元先生の元を訪ねて事情聴取を進めます。
   彼女の連絡先をどう知ったのか定年を間近に控えた先生が、生徒たちを順に訪ねながら、事件の背後にある過去の出来事と、生徒たちが抱く本音を20年の時を経て紐解いていく展開です。
   6名という狭い人数でも、登場人物の思惑がこれだけ錯綜するのなら、都会の学校の教員たちはどれほど大変なのだろうとつくづく感じさせられます。

   家庭環境や親との関係と密接に絡む人間関係は、島という閉ざされた世界の生活の苦労をも垣間見せます。現在の礼文島の人口は約2100名。ほとんどの人が顔見知りという現実が浮かぶ一方で、恋愛や関係性は慎重さを要します。

   大人の事情を背負って生きる子供たちは、やがて大人になり、当時の本音を淡々と語り始めます。20年を経ても消えない不安や罪悪感が次第に露わになり、最後の授業で全員が胸のつかえを解く場面は、大人にとっても胸を打つクライマックスでした。涙なしには見られないラストです。
   こんな素敵な先生がいるのかと、誰もが感じるほど愛情あふれる演出です。

   ミステリーとしての謎解きは地味かもしれませんが、キャストは誰もが主役級の豪華さ。脚本も秀逸で、作品全体の完成度を高めています。

   吉永小百合（当時67歳）が20年前の40代の先生を演じるほか、夫役が柴田恭兵、恋愛対象として20歳下の仲村トオルが取り沙汰される声もありました。しかし柴田恭兵は年齢差を感じさせず、見た目の年齢が吉永さんより上に見える場面もあり、年齢差の描き方として自然だと感じました。40代前半の先生像を長く貫く演技力にはただただ脱帽です。

   年齢設定を変える試みよりも、登場人物の情感の変化を丁寧に描く方が、この物語にはふさわしかった印象です。現代の私たちが観ても違和感なく、むしろ島の現在形のリアルさが際立ちました。

   礼文島の冬景色も新鮮な視点を与えてくれます。花畑を歌いながら子どもたちが歩くシーンは、まるで日本版サウンド・オブ・ミュージックのよう。春の訪れが待ち遠しい島です。

   #吉永小百合 #小池栄子 #阪本順治 #柴田恭兵 #仲村トオル #森山未来 #満島ひかり #宮崎あおい #松田龍平 #勝地涼

6. あいき

   2025年9月15日

   序盤の60分はとてもおもしろく、観る者を自然とワクワクさせる展開でした。ただ、物語の構成は思いのほかシンプル。とはいえ、稚内・礼文・利尻島の旅を前に気分を高めたいときには最適な作品です。次の旅の準備として、再度鑑賞する予定です

7. ちうべい

   2025年9月3日

   阪本順治監督らしいシンプルな展開で、今回は役者の力に大いに頼っている。最近の若手俳優の活躍が目覚ましい中、中堅の彼らも実力派揃いだ。特に、森山未來の演技が非常に魅力的だ。

   木村大作が描く雪国の風景は彼の得意とするジャンルだけに素晴らしいが、その一方でストーリーの凡庸さが非常に残念だ。終盤に感動の瞬間が訪れる中で、それを台無しにするセリフや演出があったのも実に残念である。

8. 鈴木二郎

   2025年8月29日

   久々に胸を打つ作品に出会った。やはり湊かなえの作品は深く考えさせられる。

   挿入歌「唄を忘れたカナリア」の歌詞は、登場人物たちの姿と強くリンクしている。「唄を忘れたカナリア」は、合唱で声を失った少女や、吃音のノブ、心を閉ざした元刑事を象徴する存在だ。彼らは、さまざまな環境や出来事によって、本来の喜びや生きる力を失ってしまった。

   続く「捨てましょうか」「埋けましょうか」「鞭でぶちましょうか」という過激なフレーズは、各キャラクターの運命を暗示している。「捨てましょうか」は自ら命を絶とうとした人々、「埋けましょうか」は過去の辛い記憶や罪を封じ込めようとする生徒たちを指し、「鞭でぶちましょうか」はノブを苦しめる社長や、いじめを繰り返す人々を象徴する。他者からの暴力や理不尽な社会を描いている。

   歌詞中の「象牙の船に銀のかい」は、絶望の中でも新たな環境や温かい人とのつながりが人を再び生き生きとさせることを暗示しているようだ。

   映画の中盤、ハルと地元の警官の急なキスシーンには、もう少し深堀りが必要だったと思う。関係性が描かれる前に「好き」という言葉や行為が投げ込まれると、観客には違和感が残る。ただ、その唐突さ自体が「好き」という感情の避けられない側面を示していたのかもしれない。

   印象的なのは、親友の夫と不倫関係にある教え子のセリフ。「好きになってしまったら、どうにもならないことがある」。不倫は許されないが、この言葉は「好き」が恋愛感情を超え、愛生の原動力に繋がることを表している。

   クライマックスの分校での展開は、胸がえぐられるほどの衝撃だ。そんな状況に立ち会うことは耐えられない。しかし、その耐えがたさが「良い方の胸糞」として観客を揺さぶる。最後にハルが「みんなノブのことが好きだから」と叫ぶ場面は、過去の告白ではなく、「好き」という言葉が彼に生きる希望を与える反復表現になっている。

   全体を通して「好き」という言葉が繰り返されるのは偶然ではなく、それが人の生きるための推進力であり、時には破滅を招くものだ。でも、その矛盾を抱えながらも人は「好き」によって前へ進む。罪に触れることもある（不倫など）。だが、愛が必要であり、その感情こそが人を再生させる光であり、生を動かす力といえる。

   そして、礼文島の絶景に圧倒された。いつか行ってみたい。その厳しい自然は単なる舞台ではなく、登場人物たちの内面の風景ともいえる。吹きすさぶ風や凍える海は、彼らが背負う孤独や傷を映し出す一方、時折見せる花や美しい光景は「象牙の船に銀のかい」のように、環境によって人が再び輝きを取り戻せることを示唆しているように思える。

   久しぶりに言葉が足りないほど深く感動した作品。まだまだこの作品に浸りたい。
   #タンカーベスト

9. やくもい

   2025年8月24日

   北海道の自然を背景にした映画を観たくて視聴しました。動機は単純でしたが、謎めいたストーリーに引き込まれ、最後まで目が離せませんでした。思いがけず豪華俳優陣の若い姿に出会えたのも嬉しく、現在活躍する俳優たちの原点を覗くようで得した気分です。とくに吉永小百合さんの揺るがない美しさは、やはり圧倒的だと感じます。

10. りょうま

    2025年8月23日

    ### 吉永小百合の演技
    映画に映える美しさ。

    #### 1. 良い点
    1. 吉永小百合の存在感
    2. 歌と絡む物語の構成
    3. 分校の少年たちの豪華なキャスト

    #### 2. イマイチな点
    1. 最後まで観ても中村トオルとの急なキスシーンの意図が理解できない。
    2. 大人たちが合唱するシーンは少しシュール。