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絶狼＜ZERO＞-DRAGON BLOOD-の感想＆レビュー

1. 岡田倫太郎

   2025年11月14日

   YouTubeで公式に毎週1話ずつ配信されているのを見て、リアルタイム以来久しぶりに視聴しました。「牙狼〈GARO〉」シリーズの鈴村零/絶狼を主人公としたスピンオフの第2作です。全体的に脚本は少し物足りなさがありますが、冒頭と最終回の出来が素晴らしいので、スムーズに視聴を始められ、終わりも気持ちよく迎えられます。ホラー要素や竜騎士、そして竜のデザインも良く、CGの仕上がりも見事で視覚的に楽しめるポイントが多いです。中盤は少し冗長に感じますが、初回と最終回は特に面白くて印象に残ります。やっぱり絶狼の物語はこうなってしまうんだなと再認識しましたが、それでも戦い続ける鈴村零という魔戒騎士の姿がとても好きです。

2. 加藤茂

   2025年9月16日

   絶狼シリーズ第2作。心に傷を抱える男が少女と出会い、ひとつの試練を乗り越える展開を狙っているようだ。しかし尺の都合もあり、ドラマ部分は薄っぺらい印象。心滅の描写はもう少し何とかならなかったかと感じる。しょっちゅうドラマの飛び道具として使われているため、便利なパワーアップモードのように機能してしまっているのが惜しい。アクションやルックには見せ場がある一方、国産CG・特撮特有の安さはどうしても拭いきれない。これも仕方ない面ではあるが総じてテンションの上がらない一本でした。

3. もっち

   2025年3月29日

   藤田玲は、牙狼の初期登場キャストとして知られる人物です。かつては長髪のモード系モデルのような雰囲気が特徴でしたが、今作ではそのイメージを超える新たな魅力を放っています。作品にはしっかりと爪痕を残し、私はかなりお気に入りの一本になりました。

4. 藤川徹

   2025年1月1日

   再放送をもう一度鑑賞。CGの表現は確かに迫力があった記憶だが、少しは思い出補正が混じっているかもしれない。とはいえ、全体のアクションシーンのクオリティは高い。絶狼を軸に展開する話は毎回悲劇を含むことが多く、シリアス寄りの作風が全体のクオリティを引き上げていると感じる。ヒロインの女の子が、ギーツのツムリ役だった子だとは今まで気づかなかった。

5. 山嵐

   2024年9月26日

   リアルタイム視聴以来の再鑑賞。藤田玲の演技力が際立ち、観る者を引き込む。二刀流のアクションも見どころ満載。タカさんの再登場を期待してしまう。ラストは記憶から抜けていたが、かなりぶっ飛んだ展開。ただ、やり切った感がしっかり伝わってくるのが良い。

6. Ayumu Kohiyama

   2024年9月19日

   龍が誕生するまでは、劇場版『ゴールドストーム』の焼き直しと言える内容でした。雨宮監督は、冴島家以外のキャラクターを用いると、敵キャラクターが「人間を憎み滅ぼす」という展開になりがちです。しかし、CGの迫力は歴代の中で最高だったと思います。人面花に食べられるシーンは非常に恐ろしかったです。

   龍、すなわちループが生まれてからは、物語が面白くなり始めました。擬態アリスの描写は少し間延びしていると感じられましたし、竜騎士も一度やられた後は、あまり目立たない形で幕を下ろしました。それでも、盛り上がりながら最終回を迎えられたのは良かったです。最後は藤田玲の演技が心に響きました。

   龍が植物になり卵を守る場面や、飛び降りることでしか見えない景色など、雨宮監督は一話完結や世界観の構築において際立った才能を示しています。『月虹の旅人』は素晴らしかったので、今後冴島家を中心にした作品を期待しています。

7. ホロホロ

   2024年7月5日

   2024年7月5日、BS日テレで視聴。雨宮慶太監督のゼイラムに深く影響を受け、それ以降ずっと追いかけてきたが、やがて牙狼 GAROへと心を動かされた。今の目で振り返ると悪くないものの、戦うヒロインの魅力を好む自分には牙狼はしっくりこなかった。

   2024年夏アニメを追っている最中にこの作品に遭遇し、アニメ版を探してみたが見つからず。本編が実写作品だと知っていれば納得だが、アニメ派としては出会いが薄い印象だった。それでも久々に雨宮慶太監督の作品を堪能できて、幸せだった。

8. ぐんまちゃん

   2024年4月16日

   BLACK BLOODは第1話と第2話のみ視聴済み。第1話は『血のドルチェ』、第2話は『コミュニティ』。

9. 西村大介

   2021年10月27日

   地上波で放送されていた頃から見ており、今回Huluで再視聴しました。零が好きなので楽しんでいますが、今回のヒロインには少し合わなかったです。ストーリーもそれほど面白いとは感じませんでした。しかし、CG技術は確実に進化していますね。戦闘シーンは特に良かったです

10. オタクのおっさん

    2021年7月28日

    日本で数少ない真剣にドラゴンに取り組んだ実写作品であり、ドラゴンや幻獣、怪獣を愛する人々にはぜひ観てもらいたい一作だ。オムニバス・ジャパンのCG技術と雨宮慶太監督のデザインが融合した美しさは圧巻で、竜が天に向かって炎を噴き上げるシーンには思わず息を呑む。火山のような迫力は、ドラゴンが持つ世界を滅ぼす力を如実に示している。心滅竜絶狼と尋海アリスを取り込んで成熟したループとの戦いは、雨宮監督が言う通り「怪獣映画そのもの」といえる。

    しかし本作の魅力はそれだけではない。エデルとアリスが抱える「自分は何者なのか、自分の生きる世界はここであっているのか」というアイデンティティの葛藤、一般人の幸福を望みながら守護者としての役割に追われる鈴邑零の苦悩、アリスと「白い騎士」からの零への愛情、世界のために命を捧げた者たちの悲哀と復讐人物描写も実に豊かだ。

    また、牙狼シリーズにおいては怪人たちも魅力的だが、本作ではルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』に基づく独特な歪みとグロテスクさ、さらには童話的要素を持つ雨宮監督のホラーが楽しめる。特に第1話に登場する時計ウサギをモチーフにしたラビリアと、第8話に出てくるチェシャ猫をモチーフにしたライラがおすすめだ。前者のシルクハットとタキシードを着たウサギは一見可愛らしいが、見るほどに心の奥に潜む恐怖を呼び覚ます存在。後者は登場演出やトランプが舞う空間など、本作ならではの『不思議の国のアリス』の風味が見事に表現されているが、雨宮監督の手によりその狂気は極まっている。芋虫を思わせる胴体と幻覚にとらわれた姿はまさにルイス・キャロルが描いた退廃的なキャラクターだ。

    美麗なCGで描かれるドラゴン同士の壮絶な戦い、世界的な童話に秘められた歪みを暴き出す雨宮監督と牙狼シリーズのスタッフのセンス、そしてキャラクターたちの内面的な闇日本の特撮の新たな高みへと近づいた作品だと言えるだろう。最後に、この作品を見ないままドラゴンや特撮を語るのは早計だと強く言いたい。本当に大傑作、その一言に尽きる作品である。#特撮 #ドラゴン #不思議の国のアリス #絶狼DB