キャシャーン Sinsはどこで見れる?今すぐ視聴できる動画配信サービスを紹介!

4.1
キャシャーン Sins アニメ

2008年10月3日に公開のアニメ「キャシャーン Sins」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「キャシャーン Sins」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。

キャシャーン Sinsが視聴できる動画配信サービス

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最終更新日

キャシャーン Sinsのあらすじ

人間とロボットがともに死へと向かう世界。滅びを見つめる人間と、生き延びたいと願うロボットが対立するこの世界で、記憶を失ったキャシャーンは、自分が何者か分からないまま、自身の名を呼ぶ者たちに立ち向かうことになる。

キャシャーン Sinsの詳細情報

「キャシャーン Sins」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。

制作会社
監督
脚本家
キャラクターデザイナー
主題歌・挿入歌
出演者
カテゴリー
制作国 日本
公開日 2008年10月3日

キャシャーン Sinsのエピソード

「キャシャーン Sins」の各話タイトルとあらすじを一覧で紹介します。物語の展開や登場キャラクターの変化を振り返りながら、印象的なシーンやストーリーの流れをチェックしてみましょう。

01 終末の世界で 見渡す限りの荒野の世界。純白のボディスーツを身にまとった一人の青年が、巨大な体躯を持つロボットの群れと闘っている。朽ちかけ錆びだらけの身体を引きずって口々に「キャシャーンを殺せ」と繰り返しながら、青年に襲い掛かるロボット達。しかし、その青年の力は圧倒的で、一見危うげな痩身から繰り出される攻撃は、鋼鉄のボディをいとも簡単に砕き、引きちぎり、次々に粉砕していく。死にかけたロボットは言う。「キャシャーンを食らえば、永遠の命が手に入る」と…。だが青年は、自分がなぜ襲われるのか、そして自分が何者であるのかさえもわからないでいた。そんな中、彼は浜辺で一人の少女と出会う。リンゴと名乗るその少女は、警戒もせずに青年に近づき、屈託のない笑顔を向ける。少女との触れ合いの中に、ひとときの安らぎを覚える青年。名を聞かれた彼は、襲ってきたロボット達の言葉を思い出し、自らをキャシャーンと名乗った。だがそこへ再び一体のロボットが現れ、リンゴに襲い掛かる。少女を救うため、キャシャーンはロボットに挑むのだが…。
02 世界は断末の声に満ちて キャシャーンの前に現れた謎の女ロボット、リューズ。彼女は激しい敵意を向け、世界が滅びへと向かっている原因は、キャシャーンにあると責める。失った記憶を取り戻し、自分の犯した罪を思い出してから死ねと言い放ち、いずこかへと去るリューズ。一方、とある廃墟では、男女一組のロボットが荒くれ者のロボットに襲われていた。その危機を救ったのは、彼らが飼っている「フレンダー」と呼ばれるロボット犬。そして、その場に居合わせたキャシャーンも加勢し、敵ロボットを撃退した。ロボットでありながら恋人同士であるという二人は礼を述べ、キャシャーンを彼らの仲間が集まる町へと案内する。そこは滅びの運命を受け入れ、安らかに死を待つロボット達が集まる場所であった。だが、町のリーダーであるロボットは、キャシャーンに早々に町を立ち去るようにと言う。滅び行く者が集まるこの町には、彼は相応しくないと…。キャシャーンが去り、再び静かに滅びを待つ町。しかし、そこに一体のロボットが現れる。死にかけ錯乱したロボットは、町のロボット達をキャシャーンだと思い込み、永遠の命を得るために彼らを食らおうとする。主人達を守ろうとするフレンダーの抵抗も虚しく、破壊されていくロボット達。だがその時、彼らの危機を察知したキャシャーンが町へと戻ってきた。
03 苦悩の果てに あてもなく荒野を一人彷徨うキャシャーンは、一人の男と出会う。死を受け入れたロボット達の町を探しているという男は、立ち去ろうとするキャシャーンに興味を覚えたようで、彼の後を付いてくる。自分に関わるなと忠告しても、飄々とした態度で聞く耳を持たない男。そんな男の憎めない様子に、キャシャーンはいつの間にか態度を軟化させ、男を旅の連れとしたのだが…。実はアコーズと名乗るその男が人間であることを知り、驚くキャシャーン。思い出せる記憶の範囲内で、初めて出会った本物の人間。しかし彼との旅の中にあっても、自分の犯した罪を悔い、キャシャーンは一人沈んでいた。そんな彼にアコーズは罪とその責任について解き、彼の言葉にキャシャーンは答えを見出そうとする。深夜、休んでいるアコーズの傍らを離れたキャシャーンは、来た道を戻っていく。彼の行く手に姿を現したのは、廃墟の町から後を追ってきたフレンダーであった。自分の犯した罪に決着を付けるため、キャシャーンはフレンダーと対峙する。
04 滅びの天使 鋭いサーベルを手に、ロボット達に自分と闘ってくれとせがむロボットの少女ソフィータ。闘いの中にしか喜びを見いだせない彼女は、荒くれ者のロボット達からも「滅びの天使」と呼ばれ、恐れられていた。そんなある日、彼女はフレンダーを旅の共としたキャシャーンと出会う。突然声をかけられ、自分と闘わないかと誘う彼女に、キャシャーンは闘う理由がないと相手にしない。そんなキャシャーンに興味を惹かれたらしく、どうしても闘って欲しいとまとわりつくソフィータ。しかし、キャシャーンはあくまでも闘いを拒否し、彼女を引き離し荒野を去っていくのだが…。キャシャーン出現の話を聞いたロボット達が、彼をおびき出そうとソフィータに襲い掛かる。華麗なサーベル捌きでロボット達を倒していくソフィータであったが、ロボット達のボスに不覚を取り、ついに追いつめられてしまった。振り下ろされる刃。その時それを受け止めたのは、間に割って入ったキャシャーンであった。しかし、自分を救ったキャシャーンに、ソフィータは刃を向ける。自分の中に生まれたキャシャーンへの想い…その想いは闘いでしか伝えることが出来ないのだと。そんな彼女の悲しい攻撃に、キャシャーンは沸き上がる破壊の衝動を必死に押さえるのだが…。
05 月という名の太陽を殺した男 再びキャシャーンの前に現れたリューズ。彼女はその昔にキャシャーンが犯した大罪を語る。少女ルナは、この世の生命の源。そのルナの住まう館の警備をしていたのが、リューズの姉リーザであった。そして彼女は目撃したのだと言う。館へ押し入ったキャシャーンが、ルナをその手にかける様を。ルナの死と共に、世界の滅びは始まった。そして一番近くでルナの死に接したリーザが、最初の犠牲者だった。死の際にリーザはリューズに願った。災いの元凶であるキャシャーンを殺せと。リューズの話を聞いたキャシャーンは自らの罪を悔い、自分を殺してくれと彼女の前に身を投げ出す。だが、リューズの攻撃に不死身の肉体は滅びることはなく、逆に破壊衝動に囚われたキャシャーンは彼女を襲ってしまう。間一髪で我を取り戻したキャシャーンは、悔しさと恐怖に震えるリューズに背を向け、その場を立ち去るのだった。一方その頃、廃工場でまだ交換可能なパーツを発見したリンゴとオージ。市民ロボット達とパーツを分け合おうとしたその時、野盗ロボットが現れ、パーツを奪おうと暴れ始めた。そこに駆けつけたキャシャーンであったが、戦いの最中にまたも我を忘れ、無害な市民ロボットまで破壊しそうになってしまう。怯えるリンゴの様子に、後悔に顔を歪めるキャシャーン。そんな彼らの前に、突如一人の男が現れた。
06 運命との再会 キャシャーン達の前に現れた、漆黒のボディスーツに身を包んだ謎の男。彼は言う。キャシャーンのことならば全てを知っていると。キャシャーンはこの世の全てを破壊するために造られた。そして、自分もまたキャシャーンと同じ力を持っているのだと。更に彼は語る。かつて、人間によって造られたロボット達はその支配からの脱却を望み、人類に反旗を翻した。そして彼らの頂点に君臨しロボット帝国の指導者となった者こそが、ブライキング・ボスであると。そして彼は宣言する。キャシャーンを殺し、その身体に秘められた秘密を手に入れ、自分が世界の滅びを止めてみせると。その言葉に希望の光りを見るロボット達。そしてキャシャーンは、自分の死により世界の滅びが止まるのであれば喜んで命を捧げようと、自らその身を投げ出そうとする。しかし、黒い男の攻撃を受けたキャシャーンは、またも自分の意思とは関係なく闘いを始めてしまう。激しい攻防の末に、ついに追いつめられるキャシャーン。そんな彼を救ったのは、彼の命を狙っているはずのリューズであった。
07 高い塔の女 未完成の塔がそびえ建つ、廃工場へとやってきたキャシャーン。そこにはもう何かを作る必要もなくなり、一日中テーブルゲームの賭けに興じ、ただ時の過ぎるのを待つ作業用ロボット達がいた。鬱屈した思いと異常をきたし始めた精神から、工場を訪れたキャシャーンを襲うロボット達。しかしその中に、他のロボット達とは違い、ある目的を持って生き続ける女性ロボット、リズベルがいた。彼女に促され、作りかけの塔へと登るキャシャーン。リズベルの目的は、塔を完成させること。そして、塔に鐘を付けてその音を響かせることだと言う。鐘の音を聞いた者達に、世界にはまだ美しいものがあると気付かせるために。キャシャーンの傷一つ無い純白のボディの美しさに心惹かれたリズベルは、彼にもうすぐ完成する鐘の音を聞いて欲しいと引き止める。だが彼女の目的は、キャシャーンのボディを鐘を作る材料とすることであった。豹変したリズベルによって催眠の香を嗅がされ、プレス機に拘束されるキャシャーン。狂気に囚われたリズベルの操作により、鋼鉄のプレス板がキャシャーンに迫る。だが、眠った振りをしていただけのキャシャーン。一度は彼女に殺されることも考えたが、ルナを殺してしまった自分にはまだすべきことがあると工場を去る。呆然とキャシャーンを見送ったリズベルであったが、彼女は取り憑かれたように炉に向かい、鐘を造り始めた。しかし完成した鐘は、美しいとは言い難い音を響かせる。 その音に苛立ちを爆発させた作業ロボット達が、リズベルに襲い掛かった。
08 希望の賛歌 護衛に守られた女性型ロボットが、野盗ロボットに追われている。護衛達を殺され、追いつめられた彼女は、なぜか突然歌を歌い始める。そこに騒ぎを聞きつけたキャシャーンとフレンダーが駆けつけ、野盗達を一掃した。キャシャーンが救った女の名前はジャニス。その歌声でロボット達の滅びへの恐怖を、一時忘れさせることが出来る歌姫であるという。ある場所を探し続けているという彼女に、キャシャーンは同行することにした。荒野を旅しながら、目的地を目指す二人。そんな彼女とキャシャーンに、再び野盗が襲い掛かる。キャシャーンに撃退された野盗は、彼らにあることを告げる。ジャニスが目指す音楽堂で、コンサートが行われるという噂は、野盗達の耳にも入っている。ロボット達が集まるその時を狙い、野盗の集団が一斉に攻撃を仕掛ける計画があるのだと。しかし、その話を聞いたジャニスは、キャシャーンにそれでも音楽堂まで連れて行って欲しいと頼む。彼女の身体は既に滅びに蝕まれ、死の時が近づいていた。だからその前に、歌わねばならないのだと。そして、ついに音楽堂へと辿り着いたジャニスのコンサートが始まる。歌声が響く中、音楽堂を抜け出したキャシャーンは、一人、野盗達の群れの前に立ちはだかるのだった。
09 滅びの谷に咲く花 朽ちかけたロボットを、別の複数のロボット達が崖の上から突き落とそうとしていた。助けようと割って入ったキャシャーンであったが、ロボット達共々崖下に転落してしまう。そこは、機械の残骸が無数に散らばる、ロボットの墓場であった。そしてそこには、もの言わぬ少女のロボットが一人で暮らしていた。キャシャーンと、彼と一緒に落ちてきたロボット・ボルトンに、少女はにこやかな笑顔を向けながら、手にした花束を渡そうとする。偶然、そこへやってきたリンゴとオージ。オージによれば、この少女はずっと以前からこの谷底に暮らしていて、既に頭の回路の崩壊が進みすぎ、直すことが出来ない状態なのだという。スクラップの山の中で小さな花畑の世話と、一体の人形をまるで自分の主人の如く扱いながら生きてきた少女。その姿に、キャシャーンはこの少女の悲劇もまた、自分がルナを殺したためかと苦悩する。一方、崖の上に残ったロボット達は、仲間を募りロボットの墓場へと向かっていた。彼らはあのキャシャーンと闘った黒いスーツの男「ディオ」を救世主と崇め、その軍団に入るためにキャシャーンを差しだそうと考えたのだ。その企みを知ったリューズは先回りをして、墓場でキャシャーン達を見つけるが、そこにいた少女を見て驚きに声を上げた。その少女・ニコは、かつてルナの召使いロボットだったのだという。そして、ルナの名前を聞いたボルトンは、更に衝撃的な話をキャシャーン達に聞かせた。世界の何処かにルナが生きており、ロボットにも人間にも平等に命を分け与えている……そんな噂があると。
10 過去に囚われた男 ディオを世界の滅びを止める救世主と信じ、彼の構えた居城にぞくぞくと集結してくるロボット達。その中に、見るからに崩壊が進行しおかしくなっている一体のロボットがいた。そのロボットは、ディオの城をめざしながらうわごとのように何度も繰り返し呟いている。「ルナが死んだ」と。その彼らがめざす荒野の古城には、ディオと赤いスーツの女、レダの姿があった。キャシャーンへの憎しみを募らせるディオと、彼に付き従いディオこそがブライキング・ボスに変わる新たな支配者だと囁くレダ。だが彼女も、表向きとは別の思惑を垣間見せる。その間にも、城には次々にディオの軍団へと参加を望むロボット達が集まり、場内の庭には無数のロボットがひしめき合っていた。あのおかしくなったロボットもその中にいたが、気が立った周囲のロボットに絡まれる。だが、瞬く間に相手のロボットを破壊。その様子を見たレダは、そのロボットがかつてルナの護衛であったドゥーンであると気付いた。仲間からも死神と恐れられていたドゥーンが戦闘態勢に入り、強力なパワーでレダを圧倒する。その攻撃を受け止めたのはディオ。共にキャシャーンを憎む二体が、激しく激突する。
11 己の使命のもとに 地面に崩れ落ちた巨大なモニュメント。その周囲の土を、フレンダーが一心不乱に掘り返している。実は、数時間前に野盗ロボット達と闘ったキャシャーンが崩壊に巻き込まれ、その下に生き埋めになってしまっているのだ。しかし、ついにフレンダーの脚が折れてしまう。自力の救出を断念したフレンダーは、決意を持ってその場所を後にした。一方、砂嵐吹きすさぶ荒野を行く一団があった。ロボットと、そして人間達の混成集団。彼らは全ての者に生命を与えるというルナを探して旅をしていた。街の廃墟で野営をする一行の前に、フレンダーが現れる。牙を剥くフレンダーをなだめ、脚の修理をしてやる一団のリーダーであるロボット、ジン。フレンダーがキャシャーンの仲間だと知った一体のロボットが、一団を抜け出し野盗のもとへと走る。消えた仲間を捜すジン達。何処かへ誘おうとするフレンダーの後をついて行くと、そこにはあの崩れ落ちたモニュメントが。仲間が埋まっていると思い、地面を掘り返すジン。だがそこへ、消えていた仲間が野盗と共に現れた。彼はキャシャーンを食らい、永遠の命を得ようと言う。その時、地面の下からキャシャーンが復活し、野盗達を一掃。しかし、深手を負っていたキャシャーンはその場に倒れてしまう。それを見たジンの仲間たちも、キャシャーンを食らって生き延びようと提案するのだが…。
12 生きた時間を色にして 荒廃した様子を見せつつも、長い歴史を感じさせる街。かつては支配者が変わるたびに、その者の望む色に街ごと塗り替えられていたという。ルナの手がかりを求めて街を訪れたキャシャーンであったが、そこに集まったロボット達は死を受け入れ、街中に横たわりただ滅びを待つだけ。しかし、その中でキャシャーンは、生き生きとした様子を見せる一体のロボットに出会う。マルゴーと言うそのロボットは、明るくせわしく動き回り、塗料で街を自分の色に塗り替えていた。自分は芸術家であり、かつての王達と同じように、この滅びの歴史の終わりに自分の色を残そうとしているのだという。滅びを憂いてただ死を待つのではなく、今をどう生きるのかが大切なのだ。マルゴーの言葉に感じ入ったキャシャーンは、彼が街を塗り替える様を見たいと思い、しばらく街に留まる。そして、キャシャーンの見守る中、マルゴーはついに街中を自分の色に塗り替えた。その決して自分の信念を諦めない姿に、キャシャーンも自らに課せられた運命に立ち向かい、旅を続ける事を改めて決意するのだったが……。
13 過去は目の前に満ちる 生きていたルナが、救いを求める者達の滅びを止めている。世界にそんな噂が広まっていた。キャシャーンは真相を確かめるために、ルナがいるという街を目指す。そしてその生存を疑いつつも、リューズもまたキャシャーンの後を追ってルナの元へと向かう。無言で歩き続けるキャシャーンと、そのあとを複雑な思いでついていくリューズ。そして旅の途中にそんな二人の姿を見つけたリンゴとオージ。それぞれに思惑を抱えつつも、降り続ける雨の中、彼らは山中のトンネルに身を寄せるが……。そこへ、マントとフードに姿を隠した一体のロボットが迷い込んできた。キャシャーン達と一緒に、焚き火を囲む謎のロボット。だが彼の姿に、ふいにキャシャーンの記憶が一部甦る。手を伸ばし、ロボットのフードをはぎ取るキャシャーン。その下に現れたのは、かつて世界をその手に収め、キャシャーンにルナの抹殺を命じた張本人、ブライキング・ボスであった。そしてボスは語り出す。キャシャーンが誰に作られ、そして何のために生まれたのかを……。
14 真実は闇を照らし ブライキング・ボスとの再会によって、自分が何者なのか、そしてルナを殺したあの日の記憶を取り戻したキャシャーン。しかしそれはキャシャーンにとって、耐え難い苦痛の記憶でしかなかった。止めようとするリンゴを振り切り、洞窟から一人飛び出すキャシャーン。その怒りと悲しみの慟哭が、雨の降り注ぐ荒野に響き渡る。オージが止めるのも聞かずにキャシャーンを追おうとするリンゴの前に、何処かを目指す大勢のロボットと人間達の集団が姿を現す。彼らは皆、癒しを求めてルナの元へと向かっていたのだ。そこにキャシャーンがいるかもしれないと、女性ロボットに手を引かれ、リンゴも彼女らと共にルナの元へと向かうのだが……。一方、自らのロボット軍団を率いたディオもまた、ルナがいるという街に辿り着いていた。だがディオの命令を待たず、街を襲撃し始める軍団。蹂躙され、次々に破壊されていくロボットや人間達。その様子を、崖の上から見つめる白い姿があった。フレンダーと共に遅れて街に到着したキャシャーンである。しかし自分の正体を知った彼は、闘うことを躊躇していた。
15 死神ドゥーン 再びルナの居場所を探し、枯れた大地を行くキャシャーンとリューズ。彼らは死にかけて半ば砂に埋もれた、一体のロボットを発見した。意識も消え掛け、キャシャーン達の存在にも気付かないロボット。しかし彼は虚空へ向けて手を伸ばし、まるで見えない何かを掴もうとしていた。その様子が気になったキャシャーンは、ロボットの傍らで休息を取り、彼の最後を見届けようとするのだが……。ふいにフードの落ちたそのロボットの顔を見たリューズが、驚きに目を見張った。それは姉のリーザと共に、ルナを護衛していたドゥーンであったのだ。かつては「死神」と恐れられたドゥーンも、今は滅びに取り込まれ最後を迎えようとしていた。だが、そこに突如野盗ロボット達が現れ、キャシャーンに襲い掛かった。目の前で闘うキャシャーンの姿を目にしたドゥーンの脳裏に、彼が最後に見たルナの姿が蘇る。あの日、彼女をその手にかけたキャシャーンの姿と共に……。その瞬間、怒りの咆哮と共に起き上がるドゥーン。朽ちかけた全身に殺気を漲らせ、再び「死神」と化した復讐鬼が、キャシャーンに襲い掛かった。
16 信じる力のために キャシャーンとリューズが訪れた渓谷には、おびただしい数のロボットの残骸と人骨が散乱し、その奥には見上げるほどの巨大な円筒形の岩がそびえ立っていた。全ての死骸が巨石へ向かって倒れている様子に、その上には何があるのかと岩を登っていくキャシャーン達。そしてようやく頂上に辿り着いた彼らは、信じられない光景を目撃する。巨石の上には美しい花々が咲き乱れる、一面の花畑が広がっていたのだ。しかも、そこには街で別れたリンゴとオージの姿もあった。一方、ディオの軍団の城では、別の予期せぬ事態が起こっていた。ルナを捜索していたロボット達が、見知らぬ二人組みのロボットに襲われて全滅したというのだ。精鋭部隊を率い、謎のロボット討伐へと向かうディオ。偵察隊が襲われた地点で彼らを待ち受けていたのは、かつてブライキング・ボスの軍団で最強と謳われた二体のロボット、バルカンとマルスであった。ディオ達の出現によってその最強の称号を奪われた彼らはディオを逆恨みし、復讐と共に軍団を乗っ取る機会を狙っていたのだ。迎え撃つディオであったが、二体の連携攻撃に遅れを取ってしまう。叩きのめされてその場に一人捨て置かれ、悔しさに震えるディオ。そんな彼の前に、ブライキング・ボスが姿を見せた。 キャシャーンとリューズが訪れた渓谷には、おびただしい数のロボットの残骸と人骨が散乱し、その奥には見上げるほどの巨大な円筒形の岩がそびえ立っていた。全ての死骸が巨石へ向かって倒れている様子に、その上には何があるのかと岩を登っていくキャシャーン達。そしてようやく頂上に辿り着いた彼らは、信じられない光景を目撃する。巨石の上には美しい花々が咲き乱れる、一面の花畑が広がっていたのだ。しかも、そこには街で別れたリンゴとオージの姿もあった。一方、ディオの軍団の城では、別の予期せぬ事態が起こっていた。ルナを捜索していたロボット達が、見知らぬ二人組みのロボットに襲われて全滅したというのだ。精鋭部隊を率い、謎のロボット討伐へと向かうディオ。偵察隊が襲われた地点で彼らを待ち受けていたのは、かつてブライキング・ボスの軍団で最強と謳われた二体のロボット、バルカンとマルスであった。ディオ達の出現によってその最強の称号を奪われた彼らはディオを逆恨みし、復讐と共に軍団を乗っ取る機会を狙っていたのだ。迎え撃つディオであったが、二体の連携攻撃に遅れを取ってしまう。叩きのめされてその場に一人捨て置かれ、悔しさに震えるディオ。そんな彼の前に、ブライキング・ボスが姿を見せた。
17 ガラスのゆりかご 海原と白い砂浜が広がる海岸へとやってきたキャシャーン達。そこはかつて、ルナが生まれた場所なのだという。そして彼らはそこで、ホート、ホーティ、ホールターという、三人の幼い兄弟ロボット達と出会った。ルナは自分達の姉であり、母でもあるのだと言う三人。オージはおそらく彼らも、ルナを生んだのと同じ者に造られたのだろうと推測する。しかしホート達によれば、その人物はすでにこの世にはいないのだと言う。すぐにリンゴとうち解けた子供達であったが、口がきけず身体が弱いというホールターが苦しみだし、キャシャーンらと別れ自分達の家へと戻ってしまう。しかしそこには別のルートからこの場所へとやってきた、ディオとレダが待ち構えていた。最初は子供たちをあやす様に、優しく語りかけるレダ。だが、知らないと答える子供達に彼女の態度は豹変する。怯えながらその場を逃げ出し、キャシャーン達のもとへと助けを呼びに走るホールター。言葉を発せない彼のただならぬ様子に、キャシャーン達は事態を察してホールターの案内で家へと急ぐ。そして助けに現れたキャシャーンに、レダは凶暴な本性を露わにして襲い掛かってきた。
18 生きた時これからの時間 気付くと見知らぬ場所にいたリューズ。無数の道へと繋がる分岐点。しかもそこには死んだはずの姉、リーザの姿が。彼女は死の際に妹に残した言葉をかける。「キャシャーンを殺せ」と。再びリューズの意識が焦点を結ぶ。今度は、彼女は記憶に残る懐かしい場所にいた。そこはかつて住んでいた自分の家。しかもその傍らには、やはり死んだはずのリーザが立ち、優しく微笑みかける。街へと出るリューズ。発展の極みへと達した文明社会。巨大な建造物が林立し、崩壊の兆しはまるで見られない。だが、その様子に、リューズはふいに違和感を覚える。そして甦る、姉とかわした共にルナを守るという約束の記憶。しかしその世界は次第に崩れはじめる。次々に変わる悪夢のような情景の中、リーザは繰り返し妹へと訴える。「キャシャーンを殺せ。仇を討て」と。全てが夢であることに気付くリューズ。だが夢は覚めず、そして彼女たちの前にキャシャーンが現れる。再び響く姉の言葉に、刃を向けるリューズであったが……。
19 心に棲む花を信じて 旅の果て、キャシャーン達はついにルナがいるという城の間近まで辿り着いた。しかし、城へと続く山道に掛かる吊り橋を渡るキャシャーン達の前に、カストルとヘレネという男女二体のロボットが立ち塞がり、襲い掛かってきた。二体を迎え撃つキャシャーンとリューズ。激闘の末、キャシャーンがカストルを谷底に落とし、ヘレネが後を追って谷底へと去っていく。その闘いの中で、リューズは自分の無力さを思い知ることになる。日が暮れ、城へと続く洞窟の中で夜を明かすことにした一行。だが、リューズは気が立ち、キャシャーンやリンゴにまで声を荒げてしまう。彼女の身体は、徐々に滅びが進行しつつあったのだ。洞窟を抜けた先に広がっていた花畑で倒れたリューズは、キャシャーンに身体を気遣われ、更に焦り、苛立つ。徐々に速度を増しながら近づいてくる死。そして自分の中で確実に変化しつつあるキャシャーンへの想い……。自分は一体どうすればいいのか? キャシャーンへの復讐も出来ず、滅びていくだけなのか? 答えの出せないリューズは、真夜中にキャシャーンを再び花畑へと連れだし、彼に拳を振り上げるのだった。
20 誰がために花は咲く 色とりどりの花々に囲まれた、滅びを知らない美しい街。そこへ、朽ちかけた一体のロボットがやってきた。それはあの、「死神」ドゥーンであった。かつての主人の幻を追って、軋む身体に鞭を打ち、ようやくそこへ辿り着いたのだ。そしてそんな彼の前に、ついに夢にまで見続けた少女が現れ、笑顔で出迎えたのだったが……。その数日後、キャシャーン達もまた、その街へと辿り着いていた。「治療」が行われているという建物の前には、奇跡を待ちわびる者達の長蛇の列が出来ている。その扉が開き、奥から一人の少女が姿を現す。月という名の太陽・ルナ。あの日、キャシャーンがその手に掛けたはずの少女は、やはり噂通り生きていたのだ。少女を崇める人々の声が響く中、キャシャーンは街を行くドゥーンの姿を見つけ、後を追って声を掛ける。だが、追い求めたルナにようやく再会したはずのドゥーンは、まるで悲しみをたたえたような瞳でキャシャーンを見返し、言葉少なに彼らの前を去るのだった。その夜、治療を待つ者達の列はとぎれること無く、自分の順番を待ち続けている。キャシャーンもまた、リューズとリンゴのためにその列に加わっていたのだが……。そんな中、治療を受けに建物へ入った死にかけていたロボットが、再び生気を漲らせて扉から出てくるのを目の当たりにするキャシャーン達。滅びを止めるというルナの力、それはどうやら本物であるらしい。だがキャシャーンは、癒しを受けたはずのロボット達の、信じられない行動を目撃してしまう。
21 失望の楽園 ついにルナと対峙したキャシャーン。だが全ての者に癒しと再生を与えているはずのその少女は、彼らが想像していたのとはまるで異質な存在であった。確かに彼女の力は、朽ちかけた者達の身体を癒す。それでもその力は何者も救ってはいないと言い放ち、その場を去ろうとするキャシャーン。しかし逆にルナは言う。自分は滅びを止めている、それが悪いことなのかと。彼女の問いに言葉を詰まらせるキャシャーンに、ルナは癒しを求めるならばいつでも来いと笑顔を向けるのだが……。ルナとその力を実際に見たリューズとリンゴは、ルナからの癒しは受けたくはないという思いを強くしていた。しかし、確実に滅びが蝕みつつある二人の様子に悩み、やはりルナの癒しを受けるべきではないかと考え直すキャシャーン。そこへ、ルナの力を解明するために別れていたオージが遅れて街へとやってきた。ルナの癒しを受けた者の姿を実際に見、その奇跡を受けさせようと、リンゴをルナの元へ連れて行こうとするオージ。ルナは嫌いだと嫌がるリンゴに、それでも死なせたくないのだと小さな腕を強く引く。キャシャーンとリューズは、それを止めようとするのだが……。その時、ロボット軍団を引き連れたディオとレダが、街へと攻め入って来た。
22 永遠という名の雫 ディオの軍団の前に無抵抗のままキャシャーンは倒れ、ルナの街は占拠された。ルナの身はレダによって隔離され、その癒しは選ばれた者にしか振るわれないこととなった。もちろん、その選ばれた者の筆頭は、レダとディオである。だが、共にルナの癒しを受けようと言うレダに、ディオはまるで興味がないといったようにそれを拒否した。呆れた顔を見せつつ、一人ルナの元へと向かうレダ。一方的な宣告に、だがルナは目の前の死を消し去ることだけが自分の成すべきことであると、レダの横暴をただ受け入れる。そして、その指先から流れる血を受けたレダに、癒しの力が働き始めた。一方、城の地下には、純白のボディを見るも無惨に砕かれた、キャシャーンが横たわっていた。それでも激しい苦痛の中、徐々に再生を始める不死身の肉体。その様子を眺めつつ、ディオは彼に残されたただ一つの思いを強くする。レダの元へと向かい、ルナの癒しにより以前の美しい肉体を取り戻し歓喜する彼女に、別れを告げて城を出るディオ。その腕に抱えられているのは、キャシャーンの身体。街を離れ、人気の無い岩山へと辿り着いたディオは、そこでキャシャーンの再生を見守る。今や、彼の願いはたった一つ。キャシャーンと戦ってその手で倒し、彼を越えることだけであった。
23 還る者たち 破壊から再生したキャシャーンと、癒しを拒否し滅び行くディオ。見守る者もいない岩山にただ二人、彼らは闘いに没頭し、互いの拳を合わせ続ける。どちらかが倒れるまでは止まることはない最後の死闘。しかし、この瞬間のために生きてきたディオの身体は生命が溢れるかの如く躍動し、キャシャーンもまたその思いに答え闘い続ける。一方、ルナの城では行き過ぎた癒しの力によって見るも無惨な姿になったレダが、ルナを探して暴れ回っていた。見る者全てを破壊し、次々にロボット達の残骸を築いていくレダ。そして、たまたまその場に一人居合わせたリンゴが、狂気に染まったレダに見つかってしまう。少女までもその手に掛けようと迫るレダ。だがその幼い姿を見た瞬間、突如彼女は動きを止め、苦痛に顔を歪ませた。その様子に、恐怖も消えそっと彼女の顔に触れるリンゴ。そこへリューズとオージが駆けつけ、我に返ったレダは彼女達に背を向け走り去る。憎きルナをその手で殺すために。……そして、人気のない岩山では、激しい闘いを繰り広げていたキャシャーンとディオとの死闘に、ついに決着が付こうとしていた。
24 巡り咲く花へ 癒しを受け入れず、ルナの元を去ったキャシャーン達。だが、それでも破滅からの救いを求め、今日も多くの者達がルナの城を訪れる。ルナをその手にし、世界を滅びから救った英雄として再び王の座に君臨した、ブライキング・ボスを讃えながら。だが、やはりそこにはまだ歪みが蔓延したままであった。死を忌み嫌うルナ。滅びが進み癒しの力が及ばない者は、まだ生きていようともルナの前には連れて行かれず、その場で抹殺されてしまう。その様子に、ブライキング・ボスは自問する。世界は本当に救われたのか……? その頃、キャシャーン達は人気のない山間で、静かな生活を送っていた。花を育て、自然の中で暮らす日々。徐々に滅びが迫る中にも、これまでにない穏やかな時間が流れていた。しかし、死を極端に恐れ始めたルナが、滅びの進行している者達の破壊を命じる。死を消し去るために、再び死が蔓延し始める世界。やがて、かけがえのない大事な者達を失った時、キャシャーンは決断する。あの日誓った、二度とは闘わないという思いを胸の奥にしまい込み……。そして、ブライキング・ボスとルナの城に、再びキャシャーンが姿を現した。ある決意をその青く光る瞳に秘めて。

感想・レビュー

  1. 河野助三郎 河野助三郎

    滅びゆく世界で、キャシャーンがルナを殺してしまい、機械は滅びの道をたどる。キャシャーンが出会うリンゴは人型のロボットの少女、リューズはキャシャーンに恨みを抱く女。フレンダーは恋人たちが愛用していた犬型ロボットで、キャシャーンに同行する。オージは年長のロボットで、キャシャーンは記憶を失い自分自身のことも分からない。世界には「キャシャーンを喰らえば永遠の命が手に入る」という謎の言葉が流布し、滅びゆくロボットたちはそれにすがりつくが、正気を取り戻したキャシャーンを前に生への欲望に抵抗し始める。アコーズという死を目前にした人間の男と出会い、別れ、闘いを通じてしか生を感じられなかったソフィータと心を通わせる。ルナはこの世界の命の源だ。キャシャーンがルナを傷つけたことで、ルナの守り手ミューズの姉が滅びの連鎖を引き起こす。ミューズはキャシャーンを憎み、彼と自分に似たデュオとの邂逢を望む。デュオは不死身のキャシャーンを討つ力を秘め、歌姫や少女ニコとの縁を結ぶ。ニコはかつてルナの世話をしていた少女で、無骨なロボットが純粋なニコを守ろうとする。死神ドゥーンはかつてルナの護衛を務め、ルナを巡る争いの中心にいる心優しい機械の男として描かれる。生きることを諦めない芸術家のロボット青年も登場する。キャシャーンはブライキングボスと対峙する。キャシャーンを生み出したのはオージであり、オージはブライキングボスに「先生」と呼ばれていた。キャシャーンはオージの細胞を組み込み、新造人間として子孫を作れる存在として生まれた。しかしオージの話では、キャシャーンとディオ・ベガはともに失敗作だったらしい。太陽を邪魔する者としてルナを狙うブライキングボスの命令は、単なる殺戮兵器だったキャシャーンへ「ルナを殺せ」と命じる。間接的に滅びの原因を作ってしまったオージは自暴自棄となり、リンゴと出会うまで世界をさまよい歩く。キャシャーンたちはルナを求めて歩み、ルナの加護によってかつての姿を取り戻したドゥーンと再会する。救いの地では争いが絶えず、傷ついてもルナが癒してくれるわけではない。ルナ自身は「死の匂いがするものは嫌い」と告げ、自分のために尽くしたドゥーンさえも見捨てる。太陽は何も与えず、ただそこにあるだけだ。旅の果てにキャシャーンが得たものは、希望でも憎しみでもなく怒りだった。滅びゆく世界で生きようとする機械達は皆、生きる力に満ちていたが、この地に棲む者たちはそうではなかった。キャシャーンは「もう誰の命も奪いたくない」と宣言してルナの癒しの地を離れる。直後、ブライキングボスがルナの元を訪れ、滅びを終わらせようと企てる。ミューズを失ったキャシャーンはニコを残してルナのもとへ戻り、ブライキングボスと決着をつける。ブライキングボスはキャシャーンに「ルナを殺せ」と自らの落とし前を託す。だがキャシャーンはルナを殺さず、生きようとする者たちを否定できなかった。「皆が死を忘れたとき、僕は再び戻ってくる」と告げて去っていく。時が流れ、成長したニコはフレンダーと日々を過ごし、キャシャーンの帰還を待つ。この作品はオリジナルのキャシャーン設定を大きく刷新した新解釈の作品であり、それを受け入れられるかが全てだ。私はこの新解釈が好きで、観ると涙が溢れる。滅びゆく世界で生きようとする機械達の姿は切なく、儚く、美しい。絶望の中にこそ生が映える、そんな旅の記録だ。

  2. ミルクセゐき ミルクセゐき

    山内重保の作品は、内省的な語りに偏りすぎるとクオリティに陰りが見える。

  3. あいき あいき

    予想外の昭和の名作リブートが、ここまでつまらなくなるとは想定外だった。全24話は多すぎるのではと感じるほど内容は薄く、5話程度で完結してもよさそうだ。キャシャーン一行が長距離を歩く展開が続く場面もあり、見応えを欠く。

    ルナの設定は陰鬱すぎる。リンゴのように崩れたビジュアルは不要だったのでは。毎回登場する子どもキャラの存在感も強すぎず煩わしい。新キャラの男女は名前すら覚えられず、聖闘士風に見えるのが気になる。

    キャシャーンがヘルメットを被っていなかったら、別の技を使いそうで心配になる。しかしこの顔の造形自体は悪くなく、立ち姿は格好いい。これでバトルシーンを熱く描けていれば、評価は大きく違っていただろう。

    ただモブキャラのデザインはかなり低クオリティ。子供向けの絵本に出てくるような印象で、作品の質感を損なっている。

    企画の狙いは今も謎。リブートとしては全く別物の仕上がりで、過去作ファンにも新規視聴者にも響かない。というかこの脚本なら、キャシャーンでなくても成立しそうだ。MF銃や超破壊光線がないキャシャーンには、カタルシスが不足している。

  4. 独り言 独り言

    絵柄とは裏腹にかなり暗い世界観だったが、馬越デザインのキャシャーンとその戦闘スタイルは抜群に良かった。アクションはまるで舞うように展開され、観客を魅了した。元々の戦い方がライダーキック系の決め技戦闘っぽかったことを踏まえ、今回はその要素を活かしつつ舞う動きを強調していた。

  5. zxcv8

    新造人間キャシャーンは、元作と比べて暗さの質が異なる。旧作は、決意をもって自らを犠牲にすることで外部から見て耐え難い暗さを放つが、本作には自己憐憫の暗さが色濃く感じられる。テンポは遅く、作品として理解されづらい面はある。ただ、こうした小規模で閉じた世界観を好む観客も一定数存在する。

  6. 千葉恵里

    月(ルナ)が滅びた世界で、荒廃を彷徨うキャシャーン。死と無縁のロボットたちも、黒死病のように風化し、自暴自棄に日々を費やしている。しかし、ロボットの間では噂が広まっている。キャシャーンを食べれば滅びから逃れられると。

    邦画ではお粗末な作品と評判だが、アニメはどうだろう?昭和のキャシャーンは冒険活劇の要素が強かったため、現代版はどのようなものか興味を持って見ると、驚くべきリブート作品に仕上がっていた。

    世紀末の世界観が描かれ、まるで「エンド・オブ・ザ・ワールド」のラストシーンを思わせる。人間でも、死が迫ればヤケになるものだ。それがロボットであっても同様だ。人間の存在がないこの世界で、ロボットが人間のような感情を抱く。北斗の拳と銀河鉄道999を融合させた感覚がありつつも、キャシャーンだからこそアクションがメインかと思いきや、廃墟の中で生命を称えるドラマが際立っている。

    穏やかな流れの中で、限られた命の尊さがテーマとなっているが、逆にもっと感情的に煮詰めることで、より深い感動が得られたかもしれない。死・退廃・愛・生といったテーマは、もっとドラマティックに展開できただろう。対象年齢を低学年に設定しているのは、ある意味で昭和のキャシャーンへのリスペクトとも言える。

    ただし、あのキャシャーンを題材に、こうした新しい視点から作風を一新したのは、素晴らしいアイデアのアニメだった。

  7. 西村大介

    暗い
    自分が狂っているのかもしれない
    それでも、君には楽しいことをさせてあげたい

  8. オタクのおっさん オタクのおっさん

    馬越嘉彦のキャラクターデザインによる作品として、『おジャ魔女どれみ』などと同様に、今、新たにグッズが登場する。YouTubeのタツノコチャンネルでは『キャシャーン』が視聴可能だが、紀里谷和明監督の実写版はオリジナルのアニメをしっかり再現している。実写版の後、オリジナルから数十年後にTVアニメ化された『キャシャーンsins』も見逃せない。制作はマッドハウスとタツノコが手掛け、仮面ライダーで知られる小林靖子も参加。キャラクターデザインを担当するのは『ハートキャッチプリキュア』などで知られる馬越嘉彦で、彼の丸みを帯びたキャラクターはタツノコアニメの真正後継と見ることができる。可愛らしいキャラクターたちと、過酷な内容とのギャップが逆に魅力を引き立てている。

    あの有名な前口上「たった一つの命を捨てて生まれ変わった不死身の身体~」や主題歌「砕けキャシャーン」からは、ヒーローアニメ特有の高揚感や敵を倒すカタルシスが感じられない。三隅研次的な描写が見受けられるが、その感覚には納得できる。圧倒的に強い無敵の主人公が、何かを変えることも誰かを救うこともほとんどなく、ただ虚無的な世界を彷徨い、戦っても虚しさのみが残る状況が描かれている。

    この作品は、厭世感が支配する崩壊した未来を舞台にしており、ベクシンスキーの絵のような戦後の荒廃の中で、記憶を失ったキャシャーンが自分のアイデンティティを求める旅の物語だ。オリジナル『キャシャーン』とは無関係に、リメイクでも続編でもない新たな世界観で、数百年または数千年後の物語としても解釈できる。ほとんどの人類が死滅し、ロボットだけが存在するこの世界では、それらのロボットも「滅び」という不可解な病によって絶滅の危機に瀕している。

    オリジナルではヒロインだったルナが、キャシャーンに殺された後、無限に「命」と「死」を生み出す神(または悪魔)のような存在になってしまう。物語の内容については、実際に観て体験してほしい。

    タツノコアニメ『キャシャーン』の再構築であると同時に、映画『CASSHERN』ではギリシャ悲劇やシェイクスピアの悲劇的要素がうまく描かれなかったが、『ブレードランナー』の人間と人造人間の対立テーマも盛り込まれている。完全にロボットだけの世界は、機械的なロボットから人間に近い外見のものまで多様であり、キャシャーンや彼の同型アンドロイド・ディオ、レダといった美男美女は、新たに作り出された「次の人類」と言えそうだ。

    ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の映画版『ブレードランナー』の続編小説には、残虐なサイバーパンク的要素を持つ『ドクターアダー』という作品があり、KWジーターというSF作家は『ブレードランナー2』や『3』を執筆している。これらはレイチェルとデッカードの逃避行の続きの物語で、最終的に人間はレプリカントに取って代わられることが示唆されている。『ブレードランナー2049』にも少なからず影響を及ぼしているだろう。『キャシャーンsins』は、その後の人類がレプリカントに取って代わられた世界を描いている。

    「死ぬことができなければ、生きることもできない」というテーマを基に、不死者であるキャシャーンを神として描き、神に挑む人間(アンドロイド)たちの物語を描いている。神殺しのテーマを、人間ではなく神の側から切り取った作品ではないかと考える。ルナの護衛ロボットで、身体から刃を出す「死神ドゥーン」はとても格好良い。

  9. 工房の庭 工房の庭

    戦闘と消えゆくロボットたちが美しい。
    この世界観が本当に好き。