1983年2月5日に公開のアニメ「聖戦士ダンバイン」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「聖戦士ダンバイン」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
聖戦士ダンバインが視聴できる動画配信サービス
現在「聖戦士ダンバイン」を視聴できる動画配信サービスを調査して一覧にまとめました。以下のVODサービスで「聖戦士ダンバイン」が配信中です。
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最終更新日
聖戦士ダンバインのあらすじ
異世界バイストン・ウェルに引き込まれた若者ショウは、不思議な人型戦闘兵器「ダンバイン」を授かり、野望を抱く地方領主ドレイクの「聖戦士」として接待される。抵抗勢力の若きリーダー・ニーと彼に協力するマーベルたちとの出会いを通じて、ショウはドレイクの野望を阻止するため、彼らと共に立ち上がる。
聖戦士ダンバインの詳細情報
「聖戦士ダンバイン」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
聖戦士ダンバインの楽曲
「聖戦士ダンバイン」の主題歌や挿入歌、サウンドトラックを紹介します。映像だけでなく音楽からも作品の世界を感じてみましょう。
- サウンドトラック聖戦士ダンバイン オリジナル・サウンドトラック 総音楽集Various Artists
- オープニングテーマダンバイン とぶMIO
- エンディングテーマみえるだろう バイストン・ウェルMIO
聖戦士ダンバインのエピソード
「聖戦士ダンバイン」の各話タイトルとあらすじを一覧で紹介します。物語の展開や登場キャラクターの変化を振り返りながら、印象的なシーンやストーリーの流れをチェックしてみましょう。
01 | 聖戦士たち | モトクロッサー志望の青年ショウ・ザマは、その夜、ハイウェイを疾走していたところ仲間たちの目の前で突然消失してしまった。気が付くとそこは見も知らぬ土地。中世を思わせる城の中庭で、騎士たちに囲まれてしまう。彼は上級フェラリオ(妖精)のシルキー・マウに召還され、“オーラロード”を通って、海と陸の間にある異世界“バイストン・ウェル”に呼び込まれたのだ。ショウは同じ日に召還されたトッド・ギネス、トカマク・ロプスキーと共に、アの国の地方領主ドレイク・ルフトのもと、彼の館“ラース・ワウ”で、巨大人型兵器“オーラ・バトラー”を操る“聖戦士”として歓迎される。だが彼ら“地上人”を警戒する者たちもいた。歓迎式の夜、寝室に侵入してきたミ・フェラリオのチャム・ファウ、そしてオーラ・バトラー・ダンバインでの試験飛行中のショウに、オーラ・バトラー“ダーナ・オシー”で突如攻撃を仕掛けてきた地上人のマーベル・フローズンたちだ。「ドレイクに手を貸すな」と言う彼女たち。バイストン・ウェルの真の状況が理解できないショウは混乱するばかりだった。 |
02 | ギブンの館 | トッドに館を出るよう説得するドレイクの娘、リムル・ルフト。彼女は父がバイストン・ウェルの支配を企んでいると知り、阻止をしたいと考えていた。そんな彼女が恋焦がれる相手、ニー・ギブンは、ドレイクと同じくアの国の地方領主であるロムン・ギブンの息子であり、地上人マーベルを仲間にドレイクの野望を阻止しようとする唯一の存在だった。 そのギブン家がドレイク側を居城に招いた。が、ロムンの本心を疑うドレイクは、一級騎士のバーン・バニングスと彼の騎士隊を遣いに出す。この世界の情勢を知りたいショウはバーンに随行し、バーンとロムンとの会見に立ち会った。 会見は一見友好的に進むが、ドレイクの野望の証拠を聞き出そうとするロムンの意図を察知したバーンは、ドレイク謀反の証拠を握り国王フラオンの下に向かうロムンの妻を謀殺、ロムンの館に夜襲をかける。燃え上がるロムンの館。ギブン家はその拠点を失い、離散してしまう……。 |
03 | ラース・ワウの脱出 | ニー・ギブンたちは、ドレイクの陰謀でアの国にあだなす逆賊の汚名をかけられようとしていた。 一方、先の奇襲を目撃し「ドレイクに味方していいのか?」と自分の立場に疑問を抱き始めたショウは、城の中で唯一、密かにドレイクと対立する意見を持つリムルの部屋を訪れた。ドレイクの陰謀と、自分が地上に戻るには、フェラリオ、シルキーの手助けが必要であること、そしてリムルが敵対勢力であるギブン家の息子ニーを慕っていることを知るショウ。リムルとの話はバーンによって中断させられてしまうが、これがショウの意思を決定付ける。 ニーを助けて欲しい、ニーのところに連れて行って欲しいとリムルに訴えられたショウは、バーンたちがロムンの隠し工場に攻撃を仕掛けた混乱に乗じて、リムルを城から連れ出す。だがギブン家の領地へ逃走するところをドレイク軍の女戦士ガラリアに発見され、バーンとの激戦の末、ダンバインの手に乗せていたリムルを、ボンレスの森に落としてしまう。 |
04 | リムルの苦難 | ボンレスの森に落下したリムルは、吸血獣ボンレスに追われながらも、必死にニーを探し彷徨っていた。 一方、戦闘でダーナ・オシーを破損しボンレスの森に落下したマーベルと接触したショウは、彼女からドレイクの野望を教えられて己の判断に確信を得る。マーベルの案内でニーたちに合流したショウは、リムルを見失ったことを伝えた。ショウを敵として認識していたニーたちは半信半疑ながらも、ショウを伴いリムル捜索に向かう。だが、同じくリムル奪還のために出陣したバーンやガラリアたちと遭遇。たちまち激しい戦闘となる。 ショウのダンバインを発見したリムルは、なんとか彼らと合流しようとするが、今一歩のところでバーンに連れ戻されてしまう。 |
05 | キーン危うし | ニーたちに仲間として迎えられたショウは、移動拠点となるオーラシップ・ゼラーナで共に戦うことになった。しかしニーはリムルを助けられなかったことから、一同を指揮する立場にありながら、平常心を保てず何かと荒れた言動を見せる。そんなニーに対して不満を募らせたキーンは、グライ・ウイング、シュットで飛び出してしまった。そこへ飛行怪獣ギャラウーが現れ、キーンを恰好の獲物と狙う。ショウは急ぎウイング・キャリバー、フォウでキーン救助に向かうが、一歩及ばずキーンは墜落。フォウ初めての操縦にも関わらずギャラウーを撃退したショウは、キーンを探し出しゼラーナに運び込むが、怪我がひどい。山奥に住んでいた医者によってなんとか一命をとりとめるキーン。だが、傷が癒えるまで、その場に残されることとなってしまう。 |
06 | 月の森の惨劇 | ロムン・ギブンたちは、調達したダンバインの武器と弾薬を届けるため、ニーたちとの合流地点である月の森へと向かっていた。しかし彼らをドレイクの手下、ニグ・ロウの追手が追撃する。 一方、月の森をめざしていたゼラーナの艦内はすっかり落ち着きを取り戻し、ショウはマーベルに聖戦士として期待されていることを告げられ、自分は彼女を好きになりたいと告白する。 その頃、手柄を焦り、ショウへの屈辱を晴らしたいガラリアは、バーンの許しを得てトッドと共に出陣。ガロウ・ランを振り切ろうと迷路の谷に踏み込んだロムン抹殺に向かう。 ショウは一歩早くシュットで急行しロムンと合流するが、報告のために一度ゼラーナに帰還、ダンバインで取って返す。月の森でロムンを攻撃していたガラリアとトッドを相手に善戦するが、健闘も虚しくロムンが討たれてしまう。ロムンはニーに「ドレイクはミの国を攻めるつもりだ」と告げ、後を託してその生に幕を下ろす。 |
07 | 開戦前夜 | ニーはリムルを助けるために、農民に変装し志願兵として、単身ドレイクの居城ラース・ワウに潜入した。暗躍するドレイクは「ギブン家がミの国と結託し、アの国を攻めようとしている」との偽文書をアの国の国王フラオン・エルフに上申。政に熱心ではないフラオン王を騙し、ギブン家とミの国を攻撃する許しを得ようとする。 勢力を拡大していくドレイクに対し、一族を守りたいキーンの父キブツ・キッスは、キーンの反対を跳ね除けドレイク軍への参加を決定。怪我が治り、家に戻ったばかりのキーンは失意のままゼラーナに戻った。 一方、ドレイクの城に潜入したニーは、ドレイクの横暴に憎しみを感じつつリムル救出に走る。リムルと接触し、脱出を試みるニー。しかし今一歩のところでリムルは奪い返され、ニーは怒りを抱いたまま盗んだドラムロで退路を切り開く。ショウとマーベルの助けで逃れたニーだが、リムルに拘るあまり自分勝手な行動をとったことに対してショウに叱責される……。 |
08 | 再び、ラース・ワウ | フラオン王からの戦争のお墨付きを得て、着々と戦力を整えるドレイク軍。 一方、それぞれの苦悩を抱えたままのゼラーナは互いの感情をぶつけあい、隊としてのまとまりを失いつつあった。リムル奪還に失敗したニーは戦いに専念すると宣言したものの、ショウはリムル奪還に対しても戦いに対しても中途半端なニーが許せないと反論。独断でゼラーナを降り、シルキーとリムルを救出するために再びラース・ワウへの侵入を試みる。そこで、ドレイク軍がミの国への侵攻を始めたと聞いたショウは、手薄になった今こそ救出のチャンスであることをガロウ・ランのホン・ワンを通じニーに伝える。ゼラーナの動きを察知した残留部隊のガラリアとトッドが出撃、呼応してショウはダンバインで出撃し、ニーはリムル救出のために城へ侵入。激戦の中、リムルとシルキーの救出に成功したかと思われたが、あと一歩のところで、リムルを母ルーザに捕らえられ、ショウたちは撤退を余儀なくされた。 |
09 | 天と地と | 強大になりつつあるドレイク軍に対抗するためにも、フェラリオの協力を得ようというショウの提案で、ゼラーナはエ・フェラリオの住む世界“水の国”をめざした。しかしようやく辿り着いた水の国で、エ・フェラリオの指導者ジャコバ・アオンから拒否、更に怒りを買い、ジャコバの凄まじいパワーで追い出されてしまった。その際に一同は、空間の狭間でマーベルの故郷であるダラスの街を垣間見る。 結局は協力を得られず、ドレイク軍のミの国侵攻に一歩遅れを取った形となったゼラーナは、ドレイク軍に蹂躙された村を見てやるせない思いをかみ締める。特にキーンは、自分の父がこの非道に加担したことを大いに悲しんだ。村人を苦しめる残存兵士を蹴散らそうと出撃するショウとマーベル。そこへ、本体に合流しようと先を急いでいたガラリアとトッドが接触。両者は戦闘に突入する。ショウはこれまでにない疲労感に襲われるものの、どうにか敵を撃退。一同はミの国へと向かうのだった。 |
10 | 父と子 | ドレイク軍の残存兵力に今もって苦しめられている村々。ゼラーナは村人を保護しつつ、ミの国へと向かう。 一方、キーンの父キブツを部下に組み込んだバーンは、自分の隊を温存させるため、ミの国攻略にキブツの隊を抜擢。キブツはそれに応え、砦の陥落を成功させた。 ドレイクに手を貸す父の真意が測りきれないキーンは、父にそのことを問い正すためショウやチャムと共にゼラーナを降り、キブツの駐屯地へと潜入するのだった。森に潜み、キブツに接触するキーンたち。キーンはそこで父が一族のためにドレイク軍に志願したことを知り、親子の縁を切られてしまう。だがその接触がバーンに察知されたことで、キブツはゼラーナ攻撃を命じられてしまった。割り切って戦いに挑むキブツを、キーンは説得しようと単身シュットで飛び出す。だがそれが仇となり、キーンのピンチを救おうとしたショウは不可抗力ながらもキブツをダンバインで撃墜してしまう。ショウは自分の軽率さを呪い、キーンは悲嘆にくれる。 |
11 | キロン城攻防 | ミの国のピネガン・ハンム王がゼラーナを受け入れた。ピネガン王はドレイクの横暴に気付き、ゼラーナが自分たちを助けてくれていたことも知っていたため、快く城内に招き入れたのだ。義に篤い王は、ドレイクが侵攻してくると知りつつ、重臣ショタン・コシュの進言を受け入れ、彼を和平交渉の使者としてドレイク軍の元に送る。だがドレイクはショタンを惨殺。その遺体をショウたちのいるキロン城まで送り届けて挑発に出る。 交渉は決裂、ついにドレイク軍はキロン城に総攻撃を開始した。出撃するショウたちゼラーナ隊。そしてピネガン王も自ら前線に立つが、増大していたドレイク軍に圧倒され戦死。ピネガン城も陥落してしまう。残された王女エレ・ハンムと王妃パットフット・ハンムは、かつて親子の縁を切られた父、ラウ国王フォイゾン・ゴウを頼り、ゼラーナと共にと旅立った。 |
12 | ガラリアの追跡 | ラウの国のタータラ城に入城したゼラーナは、国王フォイゾン・ゴウに歓迎されて共にドレイクとの戦いを誓い合う。しかしピネガン王と駆け落ちした王女パットフットと、高い霊力を持つその娘エレに対しては冷たく接するのだった。 一方ドレイク軍は、フォイゾン王の全面的な支援を受けたゼラーナを警戒してトッドとガラリアを出撃させる。 ダンバインを作った技術者のドルプルたちがタータラ城に合流。機械の館で独自にオーラ・バトラーを開発していた城の技術者に自分たちのノウハウを伝え、技術の進歩を図ろうとしていた。そこへ奇襲をかけて来るトッドとガラリア。ゼラーナ、ダンバインが出撃し、フォイゾン王も自らオーラ・バトラー・ボゾンに搭乗し戦線に参加、辛くもトッドらを撤退させる。この一戦でフォイゾンはドレイクの脅威を実感、霊力を高めるために山にこもると決心したエレと、それを承諾したパットフットの出発を、自室からそっと見送るのだった。 |
13 | トッド激進 | なかなか戦果を上げられないトッドとガラリア。ドレイクは、新たな地上人をバイストン・ウェルに召還することを決め、リムルの反対も無視してシルキーにオーラロードを開かせる。呼び込まれたのは、ジェリル・クチビ、アレン・ブレディ、フェイ・チェンカの3人。様子を盗み見ていたトッドは、空軍士官候補生時代の先輩アレンが居ることに愕然とする。突然のライバル出現に焦る彼は、新鋭機ビランビーに乗るガラリアと共に、ドラムロでタータラ城に襲い掛かった。普段と違う気迫のトッドに、出撃したショウも苦戦。仲間達の支援を受け、なんとか危機を脱したダンバインの前に、ガラリアは敗走。トッドは地表に落下する。そんな彼を救ったのは、惨めな身なりの謎の女性だった……。 |
14 | エルフ城攻略戦 | ドレイクのアの国侵攻を察知したフォイゾン王は、ゼラーナにフラオン王を助けるよう要請、その往路、リの国へ親書を届けてくれるよう依頼する。しかしリの国には既にドレイクからの協力要請が届いており、どちらにつくかは国王次第だと言う。 一方、ショットはリムルの音楽教師だったミュージィ・ポーを戦士に仕立て、ガラリアにはオーラ・バトラー・バストールを与える。着々と侵攻の準備を整えるドレイク軍は、ついにアの国のエルフ城侵攻を開始。そのことをリの国の兵士から伝え聞いたショウたちは、エルフ城へと急行する。しかし当のフラオン王がドレイクの侵攻を信じなかったばかりに、エルフ城は瞬く間にオーラ・バトラー隊に取り囲まれる。駆けつけたゼラーナがなんとかドレイク軍の第一波を退けた頃には、旧式なオーラ・バトラーや兵器しか持たないエルフ城は多大なダメージを受けてしまっていた。 |
15 | フラオン動かず | フラオン王から、城に入って防衛に参加せよとの伝令がゼラーナに来た。しかしニーは、夜闇にまぎれてドレイク軍の本陣に奇襲をかけることを提案。遣いに参上した重臣たちもその作戦に賛同し、ニーからの援軍要請を快諾する。しかしフラオン王は自分の意にそぐわない提案に難色を示し、援軍を充てにしていたニーたちは夜襲に失敗してしまう。 ゼラーナが消耗している今がチャンスだと判断したバーンは、その補給がまだ終わらない明け方にエルフ城攻撃をドレイクに進言。第二次攻撃を開始した。ニーたちの想いを知るからこそ、フラオン王にドレイク軍本陣への攻撃を進言する重臣たち。だがフラオン王はこれまでと同様、自らのわがままで進言を蹴る。 フラオン王の無能さに怒りさえ感じつつ、大儀のために前線で戦い続けていたショウたち。だが、ドレイク軍の圧倒的な戦力を前に撤退を余儀なくされてしまう。 |
16 | 東京上空 | 度重なる失敗に、ドレイクはバーンを更迭、一兵卒に堕とす。いよいよ自分に運が回ってきたとほくそ笑むガラリアは、兵と共にエルフ城攻撃に向かった。 エルフ城にフォイゾン王からの援軍が到着。ドレイク軍との戦闘が再開される。 ドレイク軍で指揮を執るのはショット・ウェポン。ジェリルたち新たな地上人も加わり、攻防戦が激化するエルフ城。バストールのオーラ増幅器でパワーアップしたガラリアから、経験のないプレッシャーを感じ取るショウ。無意識に肥大化する二人のオーラ力によって、ダンバインとバストールは戦場から消失してしまう。 気が付くとショウは地上世界の自宅にいた。ようやく戻ってきた地上界だが、異型のロボットから降りてきたショウを、両親は息子だと認めようとせず、小競り合いとなる。同じく地上に出現したガラリアのバストールがテレビ中継されているのを見たショウはダンバインで飛翔、激突する。地上ではバイストン・ウェルの兵器の威力が増大することをショウが悟った時、戦闘の余波は都市を崩壊に至らしめていた。 |
17 | 地上人たち | 防衛隊のヘリに囲まれたショウは、ひとまず防衛隊の基地へ投降する。しかしダンバインとバストールの戦闘で30万人の死傷者を出す結果となったショウは、防衛隊の司令官から敵対視され、果ては宇宙人だと決め付けられてしまう。世間体にこだわる母親は今も彼を息子だと認めようとせず、チャムまでが調査のために隔離されてしまった。 追っ手を振り切ったガラリアは、なんとか郊外に降り立ったが、空腹を満たすために老夫婦の弁当を奪うという惨めな境遇に陥っていた。自らを嘆き、バイストン・ウェルに呼び込まれた地上人の気持ちを理解するガラリア。だが、彼女の存在を恐れた人々の逆襲に遭い、その場から飛び立つしかなかった。 再び東京上空に現れるバストール。攻撃の様子を知ったショウは、チャムの助けで基地から脱出し、ダンバインでバストールの元に急行する。力を併せ、共にバイストン・ウェルに帰ろうとガラリアを説得するために。 |
18 | 閃光のガラリア | バイストン・ウェルではエルフ城の攻防戦が続いていた。しかしショウを欠いたゼラーナとアの国の軍は苦戦を強いられ、ついにフラオン王は討たれ、エルフ城は陥落した。 一方、地上ではショウを説得するために、両親が彼の前に現れていた。だが母チヨは、自分の社会的立場から、あくまでショウを息子と認めようとせず、口論の末、わが子に銃を向けてしまう。絶望感に苛まれたショウは、地上界との決別を覚悟。俺は宇宙人だと叫び、現れたバストールに接触するため再び飛翔した。元から歪のあった家族だが、それでもショウは両親の立場を守ってやりたかった。チヨがようやくそれに気付いた頃、ショウはガラリアと合流。共にバイストン・ウェルに戻るべくオーラ力を増大させた。開かれ始めるオーラロード。しかしガラリアはオーラ力に耐えられず自滅、ショウただ一人が、地上界に取り残されてしまう。 |
19 | 聖戦士ショウ | ガラリアの死亡によりバイストン・ウェルへの帰還を断念したショウとチャム。オーラロードを開くにはショウひとりのオーラ力では弱すぎのだった。 しかしバイストン・ウェルでモンスターのズバダに襲われていたエレが強大な霊力でSOSを発したことがきっかけなのか、ショウたちはバイストン・ウェルへの帰還を果たす。タータラ城へ行く決心をしたショウは、フォイゾン王の元に戻るつもりはないというエレとパットフットを山中に残して城に帰還。そこでフォイゾン王から改めて“聖戦士”と認められ、“クリスタルの森”へとゼラーナ救出に向かう。 クリスタルの森では既に戦闘が始まっていた。キーンがフォウで、マーベルがボゾンで出撃する中、参戦するショウのダンバイン。ショウはジェリルたち3人の地上人を撃退するとマーベルのボゾンに接近した。その無事な姿に互いに安心するショウとマーベル。マーベルはボゾンから飛び出ると、空中でショウと固く抱き合った。 |
20 | バーンの逆襲 | ドレイクに見限られたバーンは、ショットのいち部下に格下げされてしまう。これにはルーザの思惑があってのことと睨みつつ、ショットから与えられた試作オーラ・バトラー、レプラカーンで修理中のゼラーナ攻撃に向かう。 一方、技術者のドルプルと合流すべく“リアンの海岸”にある秘密工場に到着したゼラーナでは、ドレイク軍への夜襲を計画していた。 その動きを知ったバーンはフォウに潜み、ダンバインごとショウとチャムを拉致し、ガバの島で二人を拷問に掛ける。 ショウからオーラロードを開く方法を聞き出し、ショット以上の技術を手に入れると計算したバーンだったが、駆けつけたマーベルたちによりショウたちは救出され、バーンは撤退するのだった。 |
21 | 逃亡者リムル | リムルは監視兵を買収し、グライ・ウイング、ミューでラース・ワウから逃亡した。しかしゼラーナに合流するつもりが、途中のゲシュタルの谷に不時着してしまう。そしてガロウ・ランの野党たちにつけこまれ、危機に陥る。 リムルの脱出を知っても大儀のために自らを律し動かないニー。彼の気持ちを察し、ショウとマーベルは出撃する。 秘密裏にリムル捜索に出ていたミュージィと、その父、兄弟は、リムルを捕獲したガロウ・ランを発見。頭領ゴド・オンを金で手なづける。 ショウはミュージィの乗ったビランビーを撃墜してリムルを奪還。その折、ビランビーで地表に落下したミュージィは、父を押しつぶしてしまう。ミュージィ姉弟が悲嘆にくれる一方で、ショウたちはゼラーナに戻り、リムルとニーは念願の再会を果たすのだった。 |
22 | 戦士リムル・ルフト | ゼラーナのクルーとして必死に手伝おうとするリムル。しかし純粋な彼女の思いに対し、ドレイクの娘という理由でショウもクルーたちも疑いの目を向ける。スパイではないかと疑われ、肩身の狭さを覚えるリムル。本来なら彼女を信じてやりたいニーだが、ドレイクの娘という事実はどうすることも出来ず、まして指揮官という立場もあって、つい冷たくも接してしまう。 そうとは知らないリムルはどうにか皆に認められたいと、キーンに頼みダーナ・オシーの操縦を覚えようと特訓を開始。 そこへ、ジェリルらが秘密工場に夜襲をかけようと接近。報告を受けたショウたちは急ぎ出撃した。これを機会と考えたリムルは、独断で出撃。命を賭けてクルーのために戦い、自らドレイク打倒の意思を示すのだった。その必死な姿に、ニーもクルーもようやく心をほぐす事となった。 |
23 | ミュージィの追撃 | 仲間となったリムルも共に、ゼラーナで戦闘訓練が行われていた。その最中、キーンのダーナ・オシーがはぐれてしまう。リムルを奪い返すために飛行していたミュージィは、随行してきたフェイと共にダーナ・オシーを発見。攻撃を仕掛けるが、この機を生かしてゼラーナの居所を突き止めようと、撤退を装い追跡を開始する。 目論見通り発見したゼラーナに、夜闇に乗じて潜入するミュージィ。 一方、不寝番を買ってでていたリムルは、不審な動きを感じて独断で出撃する。 整備員の報告で、一歩遅れて出撃するショウたち。ゼラーナに潜入していたミュージィはその混乱に乗じてリムルを探すが、リムルは彼女の兄弟たちやフェイと交戦していた。 ミュージィが作戦の失敗を認識した頃には、既にフェイが撃墜され、撤退を余儀なくされてしまう。 リムルの単独行動に激怒するニー。彼はリムルを退艦処分にしようとするが、ショウやクルーの説得で鉄拳制裁のみでリムルを許すのだった。 |
24 | 強襲対強襲 | フォイゾン王の作戦に従い、ドレイクの秘密工場をひとつずつ撃破していく任に付くゼラーナ。しかしショウはその地道な作戦にもどかしさを感じずにはいられなかった。 一方トッドは命の恩人ニクスと別れ、ショウに復讐するべくクの国に出向き、国王ビショット・ハッタに取り入る。リムル奪還を理由に早速出撃するビアレスのトッド。 2度目の秘密工場奇襲に出撃していたショウたちだが、先手を打たれアレンたちの罠にかかってしまう。待ち伏せたオーラ・バトラーに次々と襲撃され、追い詰められるショウ。だがとどめを刺そうとするアレンの前に現れたトッドは、ショウを倒すのは自分だとアレンを妨害。ショウとの一騎打ちに執念を燃やすトッドの悪しきオーラは、バイストン・ウェルの宇宙に2人を突入させてしまう。辛くもトッドを撃退するショウは、自らの焦りに気づき、改たな決意を胸にする。 |
25 | 共同戦線 | ドレイクはビショットと手を組み、共にナの国侵攻を開始しようとしていた。そのことをフォイゾン王の遣いエイブ船長から聞いたニーらは、王から新たに贈られたオーラ・バトラー・ボチューンを得てナの国防衛に出撃する。 リムル奪還のため、ガロウ・ランをゼラーナに送り込んだトッドは、リムルの乗るダーナ・オシーに印をつけたとの報告を受けゼラーナを追う。その最中バーンと遭遇するが、彼が失脚したこと知り、共同戦線を了承、共にゼラーナを強襲する。 出撃するマーベルたち。まさかリムルが操るダーナ・オシーとは知らず撃墜してしまったバーンに激怒するトッド。やむを得ず一度撤退するが、体勢を立て直し再襲撃するトッドとバーンは、ショウ達より早く海上に漂うダーナ・オシーを発見しリムルを捕らえる。それでもショウへの復讐心が勝るバーンは海中でショウと壮絶な戦闘を展開。ダンバインの新型オーラコンバーターは海を割り、バーンはここに完敗を喫する。 |
26 | エレの霊力 | ボンヤーの山中で慎ましく暮らしいてたエレとパットフット。それを知ったジェリルの手勢は、オーラロードを開く方法を聞き出そうと追い廻し、パットフットを殺す。 ナブロの要塞で補給を受けていたゼラーナの元へ逃げ込んでくるエレ。時を同じくしてやって来たホン・ワンの報告から、ドレイクとビショットの集結を阻止すべく、エレを乗せたゼラーナは出撃した。 ジェリルらと交戦状態に入るゼラーナ隊。その最中、エレは巨大で不吉な存在を感知する。それはドレイクの新型の巨大オーラ・バトル・シップ“ウィル・ウィプス”だった。エレの予感を信じ反転するゼラーナ。リムルを連れたビショット隊を収納したウィル・ウィプスがナブロの要塞攻撃に襲い掛かる。圧倒的な戦力差に防衛隊は防戦一方。援護に駆けつけるゼラーナ、そしてダンバインと衝突するトッドのビアレス。要塞陥落を予感し、エレはニーに撤退を勧める。だが、トッドとショウの戦いのオーラが膨れ上がり、光の球となったダンバインとビアレスはいずこかヘと飛び去ってしまうのだった。 |
27 | 赤い嵐の女王 | オーラの異常により転移させられたショウは、気が付くと“嵐の壁”と呼ばれる赤い砂嵐が吹き荒れる異空間に居た。ショウはそこで、ガロウ・ランに追われるミ・フェラリオのエル・フィノを助け、彼女が付き添っていた美しい少女シーラ・ラパーナと出逢う。 高貴な身分であろうシーラの物の言い方に違和感を覚えながらも、共に脱出を図るショウ。が、少女を連れ去り褒美を得ようとしていたガロウ・ランが再び襲撃してきた。ガロウ・ランの操るモンスター・ルグウのブ厚い甲にダンバインは思わぬ苦戦。シーラはショウを探して彷徨っていたトッドを、ショウの仲間と勘違いしその場に連れてきてしまう。ショウ打倒の執念はトッドのオーラを増大させた。オーラ力はトッド自身をパワーアップさせ、ルグウを一刀両断、再びショウに襲い掛かる。 だがトッドを躱したショウは、シーラたちをコクピットに乗せ、一気に嵐の玉から脱出しミヤランの海岸近くでシーラを降ろし飛び立った。 |
28 | ゴラオンの発進 | エレが再び黒い影を感じた。フォイゾン王を覆う影が、ラウの山々、そして国々をも包むというのだ。その言葉を信じダンバインで出撃するショウ達はジェリル一党と遭遇。敵の無線から、ラウの国の危機を知ったショウたちは、ジェリルたちを敗走させゼラーナとともにフォイゾン王の元に急行する。自然要塞カラカラの谷に布陣し、ドレイク軍の迎撃準備にかかっていたフォイゾン軍目指して、いよいよ本格攻撃に出てくるドレイク軍。ショウたちは、自らオーラ・バトラーで前線に立つフォイゾン王と共に戦いに臨む。混戦の中、谷に侵入してくる旗艦ウィル・ウィプスの威容に気圧される一同。これを見て取ったフォイゾン王は、まだ未完成のオーラ・バトル・シップ、ゴラオンを発進させ、戦場の空気を一変させる。士気の上がるラウ軍にウィル・ウィプスも後退。しかし、このゴラオンこそが、エレが予見していた影だった。 |
29 | ビルバイン出現 | ゴラオンが未完成であることを知ったドレイク軍が襲撃してきた。タータラ城を捨て、あくまでゴラオンで身軽な戦いを考えるフォイゾン王とは反対に、重臣は民衆のためにも城に残り城を守り抜きたいと踵を返す。その後ろ姿にエレは城の陥落を予言した。 ドレイク軍とフォイゾン軍は交戦状態に突入。タータラ城はエレの予感通り陥落、ウィル・ウィプスを叩こうとするショウたちも、無数のオーラ・バトラーに囲まれ身動きが取れない。フォイゾン王は自らボチューンで出撃し、単身ウィル・ウィプスの格納庫に侵入した。それを助けに向かったショウの目の前でフォイゾン王の乗ったボチューンはジェリルに撃破される。ショウのダンバインもトッドからの直撃を受けて危機に。が、シーラ女王から贈られた新型ウイング・キャリバーが飛来、ショウはダンバインから乗り換えると、オーラ・バトラー・ビルバイン体系に変形させ、味方の退路を開く。 |
30 | シルキーの脱出 | フォイゾン王とタータラ城を失い、ナの国の国境へと撤退するゴラオン。だがビショット軍を加え戦力を増強するドレイク軍に対し、オーラ・マシンの生産工場であるラース・ワウを叩くことが効果的と一同は決断した。 ラース・ワウに到着したショウ、マーベル、チャムは、攻撃前にシルキー・マウ救出を決め、夜闇にまぎれて潜入を試みた。密かなジャコバの守護を受け、順調にシルキーの幽閉されている水牢を発見、封印を解き連れ出すことに成功する。 しかし途中、ショウが地上界から乗ってきたバイクを発見し、エンジンを始動させたために脱出が発覚。追撃部隊と戦闘となる。だが、ジャコバの霊力によってその場から水の国に招き寄せられる一同。厳しいフェラリオの規律を目の当たりにするショウに、ジャコバは、一刻も早く戦争を終わらせ、すべての機械をバイストン・ウェルから排除するよう要請する。 |
31 | 黒騎士の前兆 | 先行したゼラーナを追ってナの国へ向かう途中、ショウとマーベルは謎の黒いオーラ・バトラー・ズワァースの襲撃を受ける。辛くも撃退するが、強烈な憎悪のオーラを発するその存在に圧倒される二人。ウロポロス城に到着したショウは、女王シーラにビルバインを譲り受けた礼を正式に述べ、ジャコバの意向を伝える。 ドレイクから協力要請を受けたビショットは、ドレイクの妻ルーザと娘のリムルを城に招待することで自らの安全を図り、野望を実現するべく動き出す。 一方のドレイクは、やはりオーラ・バトルシップ、グラン・ガラン製造中のナの国を落とすのが先決と判断、足止めするゴラオンを無視してナの国への転進を図る。 阻止に参戦するゼラーナ隊とドレイク軍は戦闘に突入。黒いズワァースを操縦する強敵、黒騎士の出現で、更に膨れ上がる悪しきオーラ。激突するショウのビルバインとズワァースと共に、突如、謎のオーラが戦場全体を包む。 |
32 | 浮上 | 不思議なオーラに覆われながら、戦闘は今尚続く。互いを憎しみあう心が引き金となり、バイストン・ウェル全体に蔓延する悪しきオーラ。もはや一刻の猶予もないと考えたジャコバは、自らの全オーラ力を賭けて、バイストン・ウェルで争っていた全戦力を地上界へと転移させてしまう。 故郷へと飛ばされる地上人戦士達。世界各地の上空に出現するオーラ・シップ、オーラ・バトラー、そしてバイストン・ウェルの戦士。が、驚愕と恐怖におののく世界の人々が彼らを易々と受け入れることはない。戦士たちは自らの力で本隊を探すしかなかった。エレたちゴラオン隊、ショットのスプリガン隊は現状把握に努めるが、ショウ打倒に執念を燃やす黒騎士だけは、真っ先にショウの居所を見つけ出し攻撃を仕掛ける。 周囲に被害が及ぶのを恐れ回避を試みるショウだが、尚も襲い掛かる黒騎士に応戦を余儀なくされ、なんとかズワァースを海中へと撃墜する。もはや何もかもが予測不能の事態に、昇り来る陽光に反し、ショウの心は沈む。 |
33 | マシン展開 | 防衛隊の哨戒機に発見され、硫黄島基地に誘導されるショウのビルバイン。取り調べにあたった皆川司令官は、曾ての事件からある程度この状況に理解を持っていた。あの事件以降、自分たちが世界の人々に注目されていたことに驚きながら、各地に現れた仲間の情報を得、アメリカで交戦するマーベルの元に急行、合流に成功する。 更なる情報を集めるべくマーベルの親友の元を訪れた2人は、メディア報道をかき集めて大枠を把握し、コロンビア上空で戦うゼラーナへと向かう。だが折悪しくフロリダから飛来したトッドのビアレスがオーラの異様な増大を見せる。それでもマーベルとの連携でどうにかトッドを撃墜。ゼラーナ隊は再集結を果たす。 |
34 | オーラ・バリアー | ショットたちが地上の部隊と小競り合いを続ける一方、ゼラーナはゴラオンやグラン・ガランと合流することを優先、衛星アンテナを手に入れてゴラオンとグラン・ガランを追ってヨーロッパ方面へと向かった。その行く手にショットの命を受けたゼットの小隊が現れる。地上の地対空ミサイルによって戦いは中断を見るが、更にビショット配下のガラミティ率いるビアレス隊に苦戦を強いられる。 この戦いで、地上世界では、オーラ・マシンにオーラによるバリアーが生じることを知るショウたち。戦闘の中、ニーたちが傍受した電波をゴラオンと判断した一同はゼラーナの進路を北へ定める。 一方、ショウにズワァースを撃破され、太平洋の波間を漂流していた黒騎士ことバーン・バニングスは、偶然近くを通りかかった民間船に保護されていた。しかし船員の心遣いにも彼の孤独と屈辱は癒されず、ただひとり涙を流すだけだった。 |
35 | 灼熱のゴラオン | シベリアの上空でゼラーナは核の光を発見した。状況を確認するべく出撃したショウとマーベルは、ゴラオンが核攻撃を受けていることを知る。オーラ・バリアーによって核攻撃にも耐えるゴラオンだが、実は政府軍から来訪した青年将校特使トルストールが攻撃中止を求める中での出来事だった。 ショウたちと同じく核の光を確認したゼットと、彼に救助された黒騎士がゴラオンに肉迫。同着するショウたちとの戦闘に突入する。あくまでもショウを恨み、執拗に攻撃する黒騎士。なんとかゴラオンに飛び込んだショウとマーベルは、シーラたちが地上に降りていること、そしてトルストール自身が自軍から時間稼ぎとして利用されていたことを知った。 エレの高貴さに運命的なものを感じ、彼女のために何かしたいと考える貴族出身のトルストール。彼は軍司令部を説得しようと自らオーラ・バトラーを駆って出撃するが、黒騎士に撃破され命を落としてしまう。惹かれ合っていたエレが放った悲しみと怒りのオーラ力が黒騎士を封じ込める。全ては悪しきオーラの仕業……エレのほのかな恋がシベリアの空に散る。 |
36 | 敵はゲア・ガリング | トルストールを失った悲しみから自室に閉じこもるエレをエイブ艦長に任せ、ゼラーナは、アメリカ大手の通信機器メーカー“IBN”のニューデリー支社を訪れ、地上軍の包囲網に晒されつつもレーダー調達のための交渉を開始した。ゴラオンに積載されていた金塊で、最新のレーダーシステムと、軍事衛星をも傍受するシステム、メンテナンス要員として社員のチャーリーを手に入れることになんとか成功するショウたち。 一方、バーンは惨めな自分を嘆きながらも、民家から盗み出したラジオでダンバインとビルバインの動きを知り、黒騎士の仮面の元、改めてビショット配下のガラミティ隊に接触、オーラ・ボンバー、ガラバのテストを任されるが、故にゴラオン攻撃に向かうガラミティ隊を見送ることになる。 ガラミティのビアレス隊と壮絶な戦闘を展開するゼラーナ、ゴラオンの兵たち。その姿に自らの使命に気付くエレは、チャムの叱咤でトルストールへの悲しみを断ち、ゲア・ガリングに艦隊戦を仕掛けるべく、女王として閉じこもっていた部屋を出る。 |
37 | ハイパー・ジェリル | 消耗戦を続け疲弊するショウたち。ビショット軍との戦いを終えたゴラオンは、レーダーでグラン・ガランの動きをキャッチ、合流すべく移動を開始した。その様子をモニターしていたジェリル・クチビ。地上に出現してから本隊と別れた彼女は、ギリシア軍をオーラ力で取り込み、自分が味方であると思い込ませていた。ショウたちが地上を乗っ取ろうとする勢力だと偽って、軍部のアドバイザーにおさまっていたジェリルは、ゴラオンとグラン・ガランの合流を阻止するべく出撃。共に出撃したギリシア軍に「ジャンヌダルクの再来」と讃えられ、あくまで平和を望む「勇者」としてショウたちと衝突した。 ショウを圧倒するジェリル。そのオーラは邪悪に肥大化し、ついにオーラ・バトラー・レプラカーンごと巨大化してしまう。後に“ハイパー化”と呼ばれるその現象で、ショウのビルバインを追いつめるジェリルは、しかしあまりにオーラ力を肥大化させすぎ、ビルバインの渾身の一撃を引き金として自滅する。オーラの呪縛から解き放たれ、正気を取り戻したギリシア軍は撤退する。 |
38 | 時限爆弾 | グラン・ガランを手に入れようと図る地上軍は、その交渉役としてニジェンスキーをシーラに謁見させた。ニジェンスキーはグラン・ガランを包囲しているにも関わらず、共に協力したいと主張。彼の下心を見抜いたシーラが丁重に送り返そうとすると、ニジェンスキーは誠意だけでも見せたいと、時限式の小型核爆弾を仕掛けた衣装棚を手土産としてグラン・ガランに置いて去る。 グラン・ガランが地上軍に包囲されていると知ったショウたちは、立ちふさがるビショット軍を撃破し、ようやく合流を果たす。だがそこへオーラ・ボンバー、ブブリィを含むゼットのビショット軍が再来襲した。防戦に出るビルバイン。チャムたちの知らせで衣装棚の秘密を知ったマーベルは、危機一髪、ダンバインではるか上空の限界地点に運び上げた。爆発する核爆弾。爆弾を仕掛けた地上人、敵オーラ・バトラーが閃光の中に消える。だが、マーベルのダンバインはオーラ・バリアーに守られて生還を果たす。 |
39 | ビショットの人質 | トッドの小隊に発見されたグラン・ガラン。戦闘の最中、マーベルはダンバインごとトッドの手に堕ちる。ビショットの前に連れ出されるマーベル。それを見たルーザは、マーベルを人質にゴラオンとグラン・ガランを沈めようとビショットに提案した。 マーベルと引き換えに退艦要求を突き付けるビショット。一人思案するシーラは、自分とエレが投降すると見せかけ、ビショットが油断した瞬間に総攻撃を仕掛けてゲア・ガリングを落とすことを決意。しかしそれは、マーベルをも犠牲にする苦渋の策だった。 自分達を餌に、ギリギリまでゲア・ガリングを引きつけるシーラ、エレ。タイミングを計ったシーラの号令で一斉にゲア・ガリングに攻撃を仕掛ける連合軍。この時を置いてマーベル救出はないと、ショウは混乱に乗じてゲア・ガリングに突入。そこで、意外にも、卑劣なビショットの策に反発する黒騎士に助けられマーベルを奪還。形勢不利となったゲア・ガリングは後退する。 |
40 | パリ炎上 | 地上を巻き込まないために北海に移動したシーラ、エレ連合軍。しかしビショットは彼らを追わず、逆にシーラたちをおびき寄せるために地上に攻撃を加える。一計を案じたシーラたちは、ゲア・ガリングを揺さぶるべく、仲間割れを装ってショウをゲア・ガリングに投降させる。 ビショットは、ダンバインとの真に迫る戦闘や、もう戦いはうんざりだとする発言、そしてビルバインを提供するショウの態度に安心し始める。しかし疑いを持ち続ける黒騎士は、独自に調査を開始。ダンバインが墜落したであろう地点に何の痕跡もないことに疑念を抱き、投降が偽装だと見抜くと、ビショットの前でそれを暴いた。包囲されたショウは、持参したダンバインの首に仕掛けたリモコン式の爆弾で難を逃れ、リムルの援護を受けてビルバインでゲア・ガリングを脱出する。 ショウの作戦で煮え湯を飲まされたビショットは、報復の意味を込めてパリを攻撃した。ビショットに深い憎しみを抱いたショウは、無意識のうちにかつてのジェリル同様の悪しきオーラを発散、被害を拡大させる。仲間の声で正気を取り戻すが、壊滅したパリを目にし、自らの罪の重さを思い知るのだった。 |
41 | ヨーロッパ戦線 | パリの壊滅は、ショウだけではなくシーラの心にも深い傷となった。シーラは一刻も早く戦争を終結させるために、地上人チャーリーを通じてイギリス女王への接見を準備させる。政治家や軍人相手に交渉するのではなく、イギリス王室にヨーロッパの統一戦線を訴えかけたのは、王道に従い、人の心に訴えかけたいと考えたからだった。その真意を汲み取ったイギリス女王は、シーラに賛同し出来る限りの助力を承諾する。 ヨーロッパ各国の軍は、イギリス女王の働きかけで同時に複数の核ミサイルをゲア・ガリングに発射した。それを合図に、グラン・ガラン、ゴラオン、ゼラーナは一斉攻撃を開始。オーラ・バトラー同士の激しい混戦となる。そんな中、ショットの旧友である地上人ジャバは、隙を見てグラン・ガランのブリッジに肉薄。シーラに重傷を負わせた。グラン・ガランの体勢が崩れたことを確認したゲア・ガリングは前進。ショウがジャバを倒すものの、作戦は失敗してグラン・ガラン、ゴラオン、ゼラーナは後退せざるを得なくなった。 |
42 | 地上人の反乱 | 地上人を威嚇し、オスロで補給を強制するゲア・ガリング。当然地上の人々はゲア・ガリングに反発。ストライキを敢行してビショットを悩ませる。反対にエレはシーラと友好関係にある英国女王に働きかけ、オスロを攻める許可をノルウェー政府に求めた。 シーラの後押しで全権を委任されるエレ。オスロを灰にしてでもという地上人の善意を感じたエレは、オスロで手間取るゲア・ガリングへの総攻撃準備に向う。そこに、突然ゲア・ガリングを脱出したリムルがバラウで飛来する。ゴラオンに先行していたショウたちと、リムルの追撃部隊は戦闘に突入する。 リムル追撃隊のゼットは、ゴラオンが接近していることをビショットに報告。地上人に反目され、修理、補給作業半ばのままオスロを離脱するゲア・ガリング。 強化した火力でゴラオンに対するゲア・ガリングだが、怯まぬ地上人と未整備の今、その戦力は思うに任せず、やむなく撤退してゆく。 ゴラオンも充分な戦果が得られず痛み分けとなった両軍。リムルもまた黒騎士に奪い返され、エレは自らの力不足に涙する。 |
43 | ハイパー・ショウ | ゲア・ガリングがロンドンに向かっていると知り、ゴラオンを囮にした海中からの奇襲を試みるショウたち。だが、いくら攻撃してもショウが姿を現さないことに疑念を抱いた黒騎士に、ビルバインとダンバインが海中に潜んでいることを見抜かれ、ゲア・ガリングの装甲の厚さと、黒騎士の戦力の前に大きなダメージを与えられず、奇襲は半ば徒労に終わった。エレは英国女王の恩に報いるためにも、ゲア・ガリングをこれ以上ロンドンに侵入させないため、ゴラオン自らを楯にしようと考える。 一方、度重なる自分の失敗につい悲観するショウ。そんなショウを慮るマーベルだったが、二人の心は微かに行き違ったまま。 だが、先走るマーベルが危機に陥った時、ショウの中の何かが弾けた。彼女を守るために自分のオーラを解き放つショウ。出現する巨大ビルバインは、圧倒的な力でマーベルを救う。その異様な光景にロンドンから撤退していくゲア・ガリング。オーラ力は、ひとつ誤れば己を破滅させる諸刃の剣。だが、命を賭しても守りたい大切なものを得たショウには、それすらも乗り越える何かが生まれていた。 |
44 | グラン・アタック | シーラはドレイクのウィル・ウィプスを討つべく各国の協力を得、重症の身を圧して行動を開始した。ビショットとショットの合流を阻止しようとしていたゼラーナだが、エレは彼らをシーラの援軍に向わせる一方、ゴラオンをゲア・ガリングとスプリガンの合流阻止ポイントへと急がせる。 トッド率いるドレイク軍と交戦状態に入るシーラのグラン・ガラン。ショウとマーベルがゼラーナに先行して到着するが、既にグラン・ガランの損傷は激しい。宿敵出現に、たちまち襲い来るトッド。戦いで肥大した彼の悪しきオーラ力の巨大さに苦戦するビルバイン。劣勢なグラン・ガランに対し更なる追い討ちをかけるドレイクのウィル・ウィプス。もはやこれまでと覚悟したシーラはグラン・ガランの特攻を決意するが、防備が手薄になったウィル・ウィプスを狙ったゼラーナの奇襲が成功。辛くもドレイクたちを撤退に追い込むが、人が戦いの心を抱く限りトッドような悪しきオーラの拡大は止まないと、改めて一同は思い知る。 |
45 | ビヨン・ザ・トッド | ドレイクにアメリカを制圧され、反乱軍として立ち上がる合衆国空母カールビンソン。ゼラーナは彼らと共に戦う決意をする。 一方、ゲア・ガリングがウィル・ウィプスと接触するとの報告を受けたエレは、バイストン・ウェルの誇りを忘れじと、ゴラオン単独でゲア・ガリングの足を止めるために戦闘に入る。 これを知ったゼラーナ隊は、地上軍の攻撃が始まる中を援護に急行。だが、バリアーに守られ無傷のゲア・ガリンク、そして恐るべき戦闘力で肉迫するトッドとミュージィ。今こそ決着をと、他の戦力などには目もくれずビルバインに襲いかかるトッドのオーラ・バトラー、ライネック。ショウへの敵対心はトッドのオーラを一気に増幅させ、彼をハイパー化、誘発されたショウまでもがハイパー化の危機にさらさるが、マーベルや仲間たちの想いが悪しきオーラを反転、一気にトッドへと跳ね返す。一瞬の笑みと共に、計り知れぬオーラ力の中に散ってゆくトッド。ゲア・ガリングとスプリガンの接触はもはや免れない。戦場を包む悪意に、エレのゴラオンは後退する。 |
46 | リモコン作戦 | 米空母カールビンソンのスコット艦長は、オーラ・バリアーが長距離の誘導システムを撹乱することから、至近距離からリモコン操縦の戦闘機を特攻させる作戦を提案する。了承したショウたちは、ゲア・ガリングに戦闘を仕掛けた。 一方、グラン・ガランへの偽装投降をショットから命じられたミュージィは、追撃役の味方すら撃墜、敵意を消すために自分の意識を操作しての偽装に徹する。しかしリモコン作戦によってゲア・ガリングが損害を受けたと知ったショットは、ミュージィに作戦の変更を指示。憎しみとショットへの愛、双方のオーラ力を併せ持つミュージィに圧倒されるショウ。だが、予想外の大破を見たビショットが、全軍撤退を発令。動揺したミュージィの隙を突いて、辛くもその場を脱出するショウたち。 双方ともに甚大な被害を蒙ったこの戦いにより、もはや共同戦線は不可能となる。 |
47 | ドレイク・ルフト | 戦力を太平洋上に集結させようとするドレイク軍。なんとしてもそれを阻止したいゼラーナは、地上軍の援護を受けてスプリガンとの戦闘に突入。しかし致命的なダメージを受けてしまう。ひとりゼラーナに残り、特攻しようとするニー。そこへニーの身を案ずるキーンがゼラーナに飛び込んた。ビルバインで救出に来たショウからそのことを聞いたニーは、撃沈され炎上するゼラーナからキーンを連れて脱出すると、シーラのグラン・ガランに向う。 一方、ゲア・ガリングを脱出したリムルは、ウィル・ウィプスのドレイクと再会。シルキーが地上人を呼ぶようになって以来、初めて父娘として素直に無事を喜び合う。だがリムルの口からルーザの裏切りを知らされ、ドレイクはルーザへの報復をリムルに一任。不貞が露見したビショットはグラン・ガランに突撃を敢行する。その最中、リムルはルーザと決着をつけるため、母のいるゲア・ガリングに舞い戻る。 |
48 | クロス・ファイト | 全世界が注目する中、混戦と激化の一途を辿る太平洋上の戦い。 拡大を続ける邪悪なオーラ力は黒騎士をハイパー化へと導き、必死の防戦に出るビルバインを跳ね除け、スプリガンと共にグラン・ガランに肉迫する。だが、黒騎士を襲う謎のオーラ力。ゴラオン、ダンバインの攻撃で損傷したスプリガンは撤退、黒騎士もオーラ力を失う。エレが自らの命と引き換えに、黒騎士の巨大なオーラを吸収したからだ。 ゲア・ガリングに戻ったリムルはナイフを手に母に迫る。しかしルーザは躊躇なく実の娘であるリムルに銃口を向けた。エレの言い残した言葉に、ニーはボチューンで急行するが、既にリムルは射殺されていた。怒りに震えるニーのオーラ・ショットがルーザを直撃する。 今や戦場に満ちるのは、巨大化した憎悪のオーラ力だ。 ゴラオン艦長エイブは、体当たりに出ようとするグラン・ガランの前で、エレの亡骸を抱きかかえたままゲア・ガリングに突撃、ゲア・ガリングと共に砕け散る。 |
49 | チャム・ファウ | 太平洋上を埋め尽くす悪しきオーラ。バイストン・ウェルと地上界双方の存亡の危機を回避しようと、最後の戦いが開始される。 ドレイクを討つべくニーと共にウィル・ウィプスに突撃したキーンはミュージィの前に倒れ、互いのオーラ力を結集したショウとマーベルは、スプリガンのショットとミュージィを討ち取る。しかし黒騎士の直撃を受けたマーベルは、ショウの後姿を見送りながら散って行く。 ウィル・ウィプスに最後の特攻を掛けるグラン・ガラン。ウィル・ウィプスから脱出したドレイクを発見したニーは遂に自らの手でドレイクを討ち果たすが、集中砲火を浴びて散る。 ドレイク死すとの報告を受けたシーラは、すべての憎しみを収束させるために、その持てる力を放出してオーラロードを解放する。 それでもなお、ショウとの決着に固執する黒騎士バーン。ビルバインを飛び出したショウのサーベルがバーンを貫いた時、ショウの胸にもバーンのサーベルが。全ての憎しみが砕け散った。 ショウやマーベルを含むバイストン・ウェルから来た魂は皆、オーラロードに乗り地上から消滅、浄化され、悪夢のような戦いは終結した。 静けさを取り戻した太平洋の波間に、唯一の生存者であるチャムが漂っていた。 地上人に保護され、彼らにバイストン・ウェルの物語を伝えたチャムは、月夜の晩に姿を消して二度と戻ることはなかった・・・ |
感想・レビュー
異世界転移ものが早すぎるという話題もあるが、そもそもこれほどまでに徹底したハイファンタジーを描くアニメも珍しいのではないか。そうした意味でも本作は非常に重要な作品だ。制作時期が近いこともあり、『伝説巨神イデオン』の呪縛のような影響を強く感じさせる場面が多く、実は似た展開の話ではないかと感じてしまうこともある。(スタッフにこのラストはイデオンと同じですよ?と指摘され、少し軌道修正したという話も耳にする。)個人的にはオーラバトラーの新規性よりも、富野由悠季の迷いが見え始めた点が強く印象に残る。年を追うごとにダンバインの格好良さが分かってくる。後継機はどうなるのだろう
異世界での戦闘を舞台にしつつ、物語は次第に地上を巻き込む壮大な戦いへと発展していく様子が素晴らしい。地上に住むショウが、異世界の戦争を他人事にできないと気づく場面が特に印象的で、戦争はどんな場所で起こっても無関係ではないという強いメッセージが伝わってきた。さらに、敵味方問わず印象深いキャラクターが多く登場する。その中でもシーラ様は、予想以上にかっこいいキャラクターになっており、私にとって一番好きなキャラだ。シーラ様を筆頭に、気高い女性キャラクターたちが多く描かれているのも魅力的だ。
なんとなくダンバインを見始めたのですが、最終回を観た後の衝撃がとても強いです。この作品の紡いだ物語を大切にしたいと感じています。
しばらく言葉を飲み込めず、偶然見かけた40周年記念PVを観て涙がこぼれました。
スパロボYに備える前にチェックしておきたい一本。今まで観ていなかったのが信じられないほどの面白さです。異世界転生という意外性ある設定に、一癖も二癖もある登場人物たちが物語を激しくかき乱します。終盤には富野監督お約束の要素も登場し、ファンの心をくすぐる展開。特にビルバインのかっこよさが際立っています。
サンライズ全盛期に生まれた傑作ロボットアニメで、リアルロボットブームをさらに推進させ、今の異世界転送ファンタジーをロボットで描いた作品。それが1983年という早過ぎる時代に登場したのだ。
地球からバイストンウェルに召喚されたショウザマたちは、聖戦士としてオーラバトラーに乗り込んで戦うことになる。ドレイク軍とギブン家の戦いは、次第にバイストンウェルから地上に舞台を移し、総力戦へと発展していく。
まずはオーラバトラーのデザインの素晴らしさに触れざるを得ない。初期のデザインは宮武一貴が手がけ、ビランビーなど中盤からは出渕裕が参加。ビルバインは湖川友謙のデザインだ。
宮武は世界観のデザインも担当しており、これがまた驚くべきものなんだ。ロボットと異世界ファンタジーを組み合わせること自体が革新なのに、ありきたりな西洋ファンタジーに収まることはなかった。誰も見たことのない世界を安易に中世ヨーロッパ風にせず、「昆布の林」など独創的なデザインが特徴的だ。最近のなろう系異世界転生物語が安易なヨーロッパ風(いわゆるナーロッパ)になりがちなのと比較すると、その革新性は際立っている。
もちろん、宮武と出渕のセンスには違いがあるため一概には言えないが、出渕は王道的な西洋ファンタジーを好むため、それも作品の多様性の要素となっている。
あまり知られていないが、ダンバインには3部作の総集編も存在しており、意外にもまとまっているのでおすすめしたい。ぜひ劇場版として3部作映画にリメイクされることを期待している。アメコミ映画のように何度もリブートされてもいいと思うし、出渕のオーラファンタズム版でもリメイクが実現したら素晴らしいだろう。#アニメ#アニメーション#サンライズ#ロボット#ロボットアニメ
かなり好きだった。家族のエピソードもそうだが、特に30代後半の話に登場するショウの覚悟の強さは、圧倒的にかっこよく映った。怨念を断つようなマインドで生きていきたい。
正直おもしろいんだけど、終盤は地上戦が長く続くせいで、なんだかもやもやする。バイストン・ウェルの世界観をもう少し深く見たかった気もするな。結末ではみんな命を落とし、生き残ったチャムが徐々に消えていく場面で、ちょっとだけ泣けた。
イデオン、ガンダムを経て、ダンバインも相当スピ寄りの作品で、スピが好きな自分にはかなり刺さる作品だった。でも放送当時は、こうしたスピの表現はどう受け止められていたのかなと気になる。
アニメのスピ表現に影響を受けた人々といえばオウム真理教が思い浮かぶけれど、もし彼らがこの作品を観たらかなり気に入ったのでは、なんて想像してしまう。富野由悠季のスピは何から影響を受けているのか、ますます知りたくなる。元々スピが好きなのだろうか?
ダンバインの最終回、49話を観終わった。しばらく茫然としていた。
感想を書くべきか、あらすじや面白かったポイントを述べるべきか考えたが、どれも思いつかない。
『聖戦士ダンバイン』という物語がどのように誕生したのか、なぜバイストンウェルが舞台なのか、地上から帰る意味やテキスト戦争、死について。ネットで検索すれば答えはあるかもしれないけれど、それをしたくない。本当に私がこの物語についてどう思うか、自分の言葉で残しておきたいのだ。
まず、バイストンウェルは死後の世界だが、死の直後ではなく地上に生まれる前の世界だと感じる。ショットたち地上人がオーラ・マシンを造る前のバイストンウェルは私たちにはわからないが、素晴らしい慈愛に満ちた世界だったのだろう。
そこでは、空に魚の群れが泳ぎ、妖精が花から生まれるような、乙女チックで美しい世界だ。そこから魂は新たな命へと旅立つ。この地上人を召喚した理由はわからないが、争いを知らないコモンがモンスターに蹂躙され、聖戦士を求めることになったのかもしれない。その蹂躙が地上に戻るための浄化だったのかもしれない。
結局、地上人たちはそのままバイストンウェルでオーラ・マシンや争いを根付かせた。そして、ジャコバはバイストンウェルから無かったものを全て排除し、劇中での理不尽な場面の一つだった。しかし今考えると、それは命の循環を維持するために必要な行為だったのかもしれない。
排除されたものが地上で争いを引き起こし、兵士たちによる「テキスト戦争」が始まる。この戦争は地上のウロたちが行うもので、視聴者側への強いメッセージでもある。
戦争や人間のエゴを見つめ直すことを促しているのだろう。だからこそ、登場人物たちは消えていく。争うことの悪さを訴えている。
バイストンウェルは生まれる前の世界、死は終わりではない。
シーラの「バイストンウェルに帰りましょう」は、命の輪に戻ることを意味すると思う。輪廻転生の中で、個々が歯車として機能しているとすれば、今の倫理観とは相反するかもしれないが、それでも命は循環する。
過ちを繰り返しても時間は無限にあり、立ち直って進むことができる。少しずつでも変わっていく心を失わなければ、世界も変わるはずだ。
そんなメッセージを感じた。
言語化できたのは60%くらいかもしれない。100%にはまだ遠い。名作、今こそ観るべきだ。
「おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやる。見ろ! そこに異世界なろうファンタジーの全てを置いてきた!」これは40年前、昭和の1983年に放送されたアニメ「聖戦士ダンバイン」に関する言葉だ。この作品は、異世界召喚やチート無双をテーマにした先駆的なアニメであり、今の若いアニメファンには富野由悠季がこのような作品を手掛けていたとは信じ難いかもしれない。当時、「異世界もの」というジャンル自体が存在しなかったのだ。
主人公のショウ・ザマは、偶然異世界バイストン・ウェルに召喚され、「オーラバトラー」ダンバインを受け取り、戦世の渦に巻き込まれる。地上人に与えられる「オーラ力」は圧倒的な力を象徴し、彼は地元の人々に「聖戦士」と称賛される。ショウが参加するゼラーナは、指揮官ニー・ギブンに憧れる女性たちの戦艦だったが、ニーは敵の姫リムルに夢中で女性たちを無視している。そのため、ショウは彼女たちの関心を自分に向けさせていく(つまり、NTR的要素も含まれている)。
そして地上に戻ったショウは、異世界で得た力を駆使して圧倒的な存在感を示す。まさに「逆召喚」とも言える展開で、現代のなろう系作品で見られる要素を先取りしていたのだ。富野監督は「ガンダム」や「イデオン」に続き、このような作品を生み出したのだった。「戦闘メカ ザブングル」と時期が重なるものの、「聖戦士ダンバイン」はその余勢を利用して、おそらく富野監督の本流の作品ではない。
本流は「機動戦士ガンダム」「伝説巨神イデオン」「聖戦士ダンバイン」「機動戦士Zガンダム」の流れとなるが、「重戦機エルガイム」は主に「機動戦士Zガンダム」の制作準備が進行していた期間の作品であった。この余力の中で、永野護というクリエイターの才能が輝いているのが印象的だ。ただし、ダンバインもまた、不本意な制作環境にあった。実際、メインスポンサー企業の倒産など、製作途中に大波乱があった。この結果、タカラがフォローし、バンダイが番組枠を維持する異例の事態に陥り、舞台が地上に移ることになる。
地上篇は確かに面白いが、当初の「ゲーム・オブ・スローンズ」のような謀略に溢れる戦記ものというコンセプトを失ってしまった。しかし、地上篇にも収穫があった。たとえば第37話の「ハイパー・ジェリル」では、オーラバトラーがオーラ力の暴走によって巨大化するという斬新なアイデアが登場し、ショウを守ろうとするチャム・ファウとの描写が印象的な回として残っている。
ダンバインの魅力は、物語の重厚感だけにとどまらない。キャラクターデザインを担当した湖川友謙氏の作品は見る者の心に訴えかけ、メカデザインの宮武一貴や出渕裕らによる生命感溢れる機械の美しさが独特の魅力を放つ。特にダンバインの有機的なシルエットは今でも新鮮さを感じさせる。
物語の舞台であるバイストン・ウェルは幻想的な世界でありながら、同時に人間の欲望と業が渦巻く過酷な戦場でもある。ショウは自身の力を過信し、戦いを軽く考えていたが、戦場の現実に直面し成長していく。キャラクターたちの複雑な人間関係も見どころで、敵役のドレイク・ルフトは単なる悪役ではなく、理想と手段の間で苦しむ人間として描かれる。
物語は善と悪、正義と悪の境界を曖昧にし、様々な立場からの葛藤を描き出している。ダンバインはファンタジーの装いを持ちながら、深い歴史を語る作品でもある。もし地上篇に多くの時間を費やさず、バイストン・ウェルに焦点を当て続けていていれば、さらに違った魅力を持つ物語が見られたのではないかと思わせる。