1994年7月9日に公開の映画「トリコロール/青の愛」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「トリコロール/青の愛」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
トリコロール/青の愛が視聴できる動画配信サービス
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トリコロール/青の愛のあらすじ
自動車事故で夫と娘を失ったジュリーは、心身に大きな傷を抱え、生きる希望を失っていた。思い出の詰まった屋敷や財産を手放し、新たな生活を始めようと決意する。そんな矢先、ジュリーは夫が生前に隠していた“公然の秘密”に気づくことになる。
トリコロール/青の愛の詳細情報
「トリコロール/青の愛」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
| 監督 | クシシュトフ・キエシロフスキ |
|---|---|
| 脚本家 | クシシュトフ・キエシロフスキ |
| 出演者 | エマニュエル・リヴァ エレーヌ・ヴァンサン シャルロット・ヴェリ ジュリエット・ビノシュ フローレンス・ペルネル ブノワ・レジャン |
| カテゴリー | 映画 |
| ジャンル | ドラマ |
| 制作国 | フランス ポーランド スイス |
| 公開日 | 1994年7月9日 |
| 上映時間 | 99分 |
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トリコロール/青の愛のよくある質問
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Q映画『トリコロール/青の愛』のあらすじはどのようなものですか?
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A
『トリコロール/青の愛』は、交通事故で家族を失ったヒロインが過去と向き合い、新たな人生を切り開く物語です。喪失感と再生の過程を通じて、彼女が次第に自分自身を取り戻していく様子を描いています。
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Q『トリコロール/青の愛』の主題となるテーマは何ですか?
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A
『トリコロール/青の愛』の主題は、喪失と再生です。主人公が愛する人々を失った悲しみを抱えながらも再び生きる力を見つける姿が強調されています。個人の自由と愛の重要性も深く描かれています。
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Q『トリコロール/青の愛』に登場するキャラクターはどんな魅力がありますか?
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A
主人公の女性は、感情を抑えつつも繊細な内面を持つ複雑な人物です。彼女の感情の揺れを鮮やかに描いており、観客に深い共感を呼び起こします。
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Q『トリコロール/青の愛』の監督は誰ですか?
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A
『トリコロール/青の愛』の監督は、ポーランドの映画監督クシシュトフ・キェシロフスキです。彼は個人の感情と道徳的ジレンマを描くことで知られています。
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Q『トリコロール/青の愛』と同じシリーズの他の作品は何ですか?
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A
『トリコロール/青の愛』は「トリコロール三部作」の一部で、他に『トリコロール/白の愛』と『トリコロール/赤の愛』があります。それぞれ異なるテーマを持ちながら、フランス国旗の色にちなんだメッセージを伝えています。



トリコロール/青の愛の感想&レビュー
フランス国旗の3色、青は自由、白は平等、赤は博愛を表す「自由」を象徴した作品。
過去の思い出や愛を手放し、心の再生を遂げる。
心に深く刺さった。孤立を選んでも、他者とのつながりは消せない。自由とは、いったいどれほど難しいものなのか。
青は解放の色
最後に残るものは信念と希望、そして愛
3つの中で最も尊いのは愛である。
久しぶりに再見して、やはりこの映画は美しいと再認識した。絶望、怒り、拒絶、逃避といった感情が、受容を経て再生へと導かれていく流れが圧巻だ。ジュリエット・ビノシュの演技、青を基調とした映像美、そして感情と分かちがたいほど結びつく音楽の全てが美しい。 この作品を自由と結びつけるキェシロフスキのトリコロールの青という見方は、私にはまだ腑に落ちないところもある。しかしそれを差し引いても、非常に完成度の高い映画だと感じた。
ずっと観たいと思っていたけれど、なかなか見ることができなかった。でも、ジュリーが特にタイプで、引き込まれた。全てのシーンが美しくて、誰もが自分らしくて素晴らしい。
表情や会話から心情を読み取るのが苦手な私には、この監督の映画は向いていない気がする。やっぱり本の方がいいのかもしれない。
クシシュトフ・キェシロフスキの全作品は、映画という広大な砂漠を渡る際の北極星のように感じられ、僕がその世界に初めて触れた20歳の頃から今まで、変わらず輝き続けている。
その魅力を語ることは、遥か遠くの星の秘密を探るようなもので、どんな言葉でもその難しさを感じる。実際のところ、何も本質を把握できていないのかもしれない。しかし、その距離感についてだけは、深く理解しているという確信がある。
キェシロフスキに魅了されること自体が、映画への深い愛情の表れであり、語ることの難しさが、逆に映画について語りたいという情熱を支えている。この感情は恋のようなものではなく、むしろ宗教的な感覚に近い。キェシロフスキのおかげで、映画の力を信じることができた。
彼の少ないフィルモグラフィの中でも、1993年から1994年に制作された『トリコロール』三部作は、特に手に取りやすい作品である。しかし、この作品の本質を理解するためには、『デカローグ』という1989年から90年に制作されたテレビシリーズの存在が不可欠かもしれない。
『トリコロール』三部作の第1作である『青(Bleu)』は、フランス国旗の3色「青:自由、白:平等、赤:博愛」をテーマとし、ストーリーと映像の両面でそのモチーフを描いている。さらに、旧約聖書と新約聖書の意義が相互に重なり合い、深いアイロニーが表現されている。
物語はフランスを舞台に、ジュリー(ジュリエット・ビノシュ)が夫と娘を事故で失った後、愛による喪失から自由を求める姿を描いている。青が象徴する自由は、全体に漂うアイロニーの中での深い意味を持っている。彼女にとって愛は喪失の象徴であり、自由はその喪失からの救済であった。
ジュリーは高名な作曲家の夫が残したスコアを捨て、家族との思い出を清算するために郊外の屋敷を離れ、オリヴィエ(ブノワ・レジャン)と一夜を共にする。そしてパリのアパートに移り住みつつ、ただ一つ残した青いシャンデリアを飾る。
映像全体を支配する青はそのシャンデリアに限らず、多くのシーンにも現れる。事故前の風景、目撃者の青年、青い銀紙で包まれた飴、夜の青いネオン、屋内プールの青など、全てが彼女の喪失と密接に結びついている。どれだけ逃れようとしても、青は彼女の傍から離れることはない。
追いかけてくるのは、青い色彩だけではなく、作曲家の夫が作成した欧州統合を記念する協奏曲も、彼女との共作だったことが分かる。この曲の旋律は新約聖書「コリントの信徒への手紙第1・第13章」に基づく合唱を含んでおり、常に彼女の心を捉えて離さない。
この曲は、夫との絆を象徴するものであり、自由のためには何よりも手放したいものであった。しかし、オリヴィエは音楽家としてではなく、密に想いを寄せていたジュリーを揺さぶり、愛を失わせないためにその曲を完成させようとするのである。たとえ憎まれることになったとしても、一瞬でも彼女の目に自分を映し出すために。
映画には、認知症の母親や、事故を目撃した青年、同じアパートに住むストリップダンサー、屋敷の使用人なども登場し、それぞれが彼女の喪失の色彩をより深める役割を果たす。
さらに、路上でリコーダーを吹く男や、ガラス瓶を捨てる老人、『白(Blanc)』の登場人物たちが登場し、作品の広がりを生み出す。これらの描写はキェシロフスキらしさを表しており、彼の作品には19世紀のフランスの小説家バルザックの影響が感じられる。
その中で、夫の愛人が重要な転機として現れる。法律に携わる美しい女性は、ジュリーにとって衝撃的な存在であり、しかも彼女は自分が失った子供を宿している。愛人とその子供の存在は、ジュリーにとって窒息しそうな喪失からの浮上のきっかけとなる。ジュリエット・ビノシュの素晴らしい演技で、彼女の心の微妙な変化が見事に表現される。
最終的にジュリーはオリヴィエを支え、協奏曲を完成させる。映画は、体を重ねるジュリーとオリヴィエの姿と、これまでの登場人物の今を描きながら、「コリントの信徒への手紙第1・第13章」の合唱で締めくくられる。
愛による喪失から逃れようとするジュリーは、皮肉にも愛の裏切りによって窒息しそうな喪失から浮上し、再び不自由な愛のなかへと戻っていく。「最も大いなるものは愛」という聖書の言葉が高らかに響く中で、愛と喪失からの自由を求めた青い影が漂う。
このように、映像とストーリーを追うだけでも、この作品が稠密かつ優れたものであることがわかる。
キェシロフスキは、『トリコロール』三部作の制作の少し前に『デカローグ』を撮影している。『デカローグ』がモーセの十戒をテーマに構成されているのと同様に、『トリコロール』三部作にも、自由・平等・博愛というフランス国旗の象徴に加え、旧約聖書と新約聖書の意義が重層的に含まれていると感じる。
旧約聖書
青:失楽園
白:バベルの塔
赤:ノアの箱舟
ジュリーは、夫との愛から追放され、魂が彷徨う姿がエデンの園から追放されたアダムとイブのように見える。自由を求める知恵の実のために神からの愛を失い、不自由な愛の地上に戻る彼女の姿は、人類の最初の喪失を物語るものといえる。
また、使徒パウロの書いた「コリントの信徒への手紙第1・第13章」で語られる「愛と希望と信仰」の中で、『青(Bleu)』は愛に関する物語とも解釈できる。
新約聖書
青:愛
白:希望
赤:信仰
本編の合唱で強調されたように、愛が最も重要なものであれば、この三部作の始まりとして非常にふさわしいテーマである。また、フランス国旗の意味と聖書の意義が交錯し、深いアイロニーが生まれている。
青:自由(旧約聖書:失楽園、新約聖書:愛)
白:平等(旧約聖書:バベルの塔、新約聖書:希望)
赤:博愛(旧約聖書:ノアの箱舟、新約聖書:信仰)
ジュリーが作曲した合唱曲の作曲者名としてヴァン・デン・ブーデンマイヤーがクレジットされているが、実際にはキェシロフスキが創作した架空の作曲家である。この点に、僕は非常に親近感を抱く。
愛は喪失と孤独の中で存在する。ジェシーは愛の象徴であり、寛容さと尊さを兼ね備えた魅力的な存在である。
自由を求めて。
愛も友情も思い出も、私を縛る罠だ。
未練があるからこそ、すべてを手放そうとする。
未練が消え、過去の愛から解放されると強くなり、新しい道を踏み出す。
とても細やかで繊細な表情を浮かべ、苦しく儚く美しいジュリーだった。
トリコロール(フランス国旗の色)3部作の1作目
自動車事故で夫と娘を失い、自身も大ケガを負ったジュリー。彼女は自殺を試みるも、死ぬことができなかった。悲しみと絶望に苦しむ中、過去を捨て新しい人生を模索する彼女の姿が描かれる。夫の未完成の音楽作品を仕上げ、再び世界と向き合おうとするが、夫が隠していた秘密を知ることになる
ジュリーは愛(夫、娘)を失ったが、異なる愛を見つけようとする真剣な姿勢が印象的だった。