2007年3月10日に公開の映画「松ヶ根乱射事件」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「松ヶ根乱射事件」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
松ヶ根乱射事件が視聴できる動画配信サービス
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松ヶ根乱射事件のあらすじ
90年代初頭、松ヶ根という静かな田舎町に住む警察官・幸太郎は、当て逃げの被害に遭った女性を発見する。彼女が回復する中で、彼女の不審な行動が目立ち始める。そして、失踪中の幸太郎の父が理容室の娘を妊娠させていたことが明らかになる。さらに、幸太郎の双子の兄・光が当て逃げ犯だと判明し、事態は急展開を迎える。
松ヶ根乱射事件の詳細情報
「松ヶ根乱射事件」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
| 監督 | 山下敦弘 |
|---|---|
| 脚本家 | 佐藤久美子 向井康介 山下敦弘 |
| 主題歌・挿入歌 | BOREDOMS |
| 出演者 | でんでん キムラ緑子 三浦友和 中村義洋 光石研 宇田鉄平 安藤玉恵 山中崇 川越美和 康すおん 新井浩文 木村祐一 桜井小桃 榎木兵衛 烏丸せつこ 西尾まり 鈴木智香子 |
| カテゴリー | 映画 |
| ジャンル | コメディ |
| 制作国 | 日本 |
| 公開日 | 2007年3月10日 |
| 上映時間 | 112分 |
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松ヶ根乱射事件のよくある質問
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Q映画『松ヶ根乱射事件』のあらすじはどのようなものですか?
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A
『松ヶ根乱射事件』は、地方都市で起こる小さな犯罪に巻き込まれる兄弟の物語です。彼らはそれぞれの人生に問題を抱えており、事件を通じて複雑に絡み合ったドラマが展開されます。コメディ要素とシリアスな展開が交錯するストーリーです。
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Q映画『松ヶ根乱射事件』での印象的なキャラクターは誰ですか?
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A
『松ヶ根乱射事件』では、兄弟の関係が物語の中心となります。特に兄のキャラクターが家族を守るために奔走する姿が印象的で、普段の生活とのギャップが観客の心を惹きつけます。
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Q『松ヶ根乱射事件』の主なテーマは何ですか?
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A
映画『松ヶ根乱射事件』の主なテーマは家族の絆と小さな町での生活の複雑さです。犯罪という非日常的な出来事を通じて、普段は見えにくい人間関係や社会の側面を映し出しています。
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Q『松ヶ根乱射事件』の制作スタッフには誰がいますか?
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A
『松ヶ根乱射事件』の監督は山下敦弘です。彼は独特の視点と細やかな演出で知られ、映画全体にリアリティとユーモアを持たせることに成功しています。
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Q映画『松ヶ根乱射事件』はどのように評価されていますか?
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A
『松ヶ根乱射事件』は多くの映画祭で高く評価されています。特に脚本の巧みさとキャラクター描写の深さが評価ポイントとなり、一部の批評家からはその斬新なアプローチが称賛されています。



松ヶ根乱射事件の感想&レビュー
「本当にいるの?ねずみ」
山下敦弘監督の作品は一応コメディとされていますが、実際にはあまり笑えない。むしろノワール的です。
静かな田舎町で発生した轢き逃げ事件。派出所の警察官・光太郎(新井浩文)は、被害者女性の検死に立ち会っていた。
『ファーゴ』を彷彿とさせるブラックユーモアが光り、日常に潜む暴力が描かれた部分では、ホウ・シャオシェン監督を思わせる。
田舎の閉塞感、各々の秘密、歪んだ人間関係がオフビートながら不穏な雰囲気を醸し出している。
登場した少年を見て、ああ、これが山下監督の作品だなと感じた。90年代の田舎の家や庶民の暮らしを見事に再現している。音楽も非常にマッチしており、日常に潜む気持ちの悪さや歪みが音で表現されている。
キャストが素晴らしく、脇役でも一人一人の演技が際立っている。主役の新井浩文さん、双子の兄役の山中崇さん、父親役の三浦友和さん、安藤玉恵さん、光石研さん、古舘寛治さん、鳥丸せつこさん、キムラ緑子さん、でんでんさん、黒田大輔さん、そして山下作品の常連・康すおんさんの出演には嬉しさを感じた。また、「おわかりだろうか」で知られる中村義洋監督も登場。三浦友和さんのいい加減な男の演技は本当に絶妙!
「双子なのになぜ全然違うのか」というセリフも印象的で、比較される双子の苦悩や劣等感が表現されている。光と光太郎が足を合わせるシーンが特に良かった。
抑圧された感情を吐き出すようなラストが強烈だった。
澄んだ空気の中に漂う陰鬱で閉塞感のある映像。タイトルからどのように乱射事件に繋がるのか疑問を抱きながら、迎える衝撃のラスト。
最初はどう楽しめばいいのか分からなかったけれど、オフビートコメディとして観ると非常に面白い。
新井浩文さんは素晴らしい役者なのに、ちょっともったいないな〜。
車内でのゲボるシーンには思わず笑ってしまった。
光と並んで横になるシーンを上から撮ったのも気に入っている。
そして、「葛城事件」を思い起こさせる三浦友和のウザいお父さん役が最高に良かった。笑
オチも素晴らしかったが、ストーリーよりも出演者たちの演技が際立っていた。
ものすごく陰鬱な雰囲気だけど、その力がラストのクライマックスで一気に解放されて、妙に面白い。
本当にどこか沈鬱な感じが強い。
よくない方の北の国からみたいだ。
ファーゴみたいな展開を狙っていたのかな。田舎町がこうした事件の引き立て役にされるのは、見ていられないよ。
ファーゴを意識していたのかもしれない。田舎町だけがこの手の事件の引き立て役にされるのは、どうにも耐えられない。
ファーゴを模したかったのだろうか。田舎町がこの種の事件の舞台としてだけ扱われるのは、悔しい限りだ。
オフビート
皆がそれぞれ半音ずつズレていく様子が素晴らしい
その微妙なズレを受け入れながら、主人公はラストへと進んでいく。
山下監督の作品の中では、『苦役列車』に次ぐ秀作だと思う。登場人物全員が不快で、私はずっと西尾さんの視点で見ていた(どうしても西尾”さん”と呼んでしまう)。
昔見たときはオフビートな良さを感じていたが、今観ると泥水がじわじわと裾に染み出るぬかるみを歩いているような気分になる。じわじわと疲れが迫る和製ファーゴ。ヤバいというよりはヘンなファーゴの逆で、ヘンよりヤバい人々ばかりが登場する。20年近く前にはまだ局所的だったこのぬかるむ日常感が、今や広範囲に広がっている印象だ。新井浩文も素晴らしい俳優だったのに、自らぬかるみに沈んでしまったようだ。以前、「第二のゴクミ」と呼ばれていた川越美和の衝撃的な役者としての変貌もまた、なんだか疲れる。ちなみに、彼女はその翌年に孤独死したらしく、笑い事ではない。クズの中のクズ男を演じさせれば右に出る者はいないと思わせる三浦友和は、良妻賢母ぶりが素晴らしかった百恵ちゃん効果の反動かもしれない。オフビートに見えてもリアリズムを追求している山下敦弘監督。そういえば、彼は昔からリアリズムを語っていた。
ファーゴ。閉塞感に満ちた小さな町で起こる、少し変わった人たちの、ひと筋違う事件。
山下監督は『リンダ リンダ リンダ』の次作として本作を用意した。くたびれ感やズルさ、だらしなさがもれる場面も、小さな町ではズレたまま平常運転。
冒頭からこれか、と思わせる。素直な子どもの善悪を超える欲望のストレートさ。いきなりイヤな緊張感を放ってくる。
終始、胸の内に湧き上がる苦しみが鬱積していて、誰もが思いどおりには進まない展開がたまらなくつらい。
常にロートーンで人間の暗部を描き出し、いちおうまともな人として現れる新井浩文に、観る側はどこか引っ掛かりを覚える。彼にもどこか怪しさが漂う。
モヤモヤは残るが、タイトルにある乱射事件を待ち望む気持ちを裏切るように、物語は心地よく、スンと裏切られていく。裏拍で刻まれるリズムに、観る者は思わずニヤリとさせられる。
三浦友和のダメ親父ぶりが光る。じいちゃん役と安藤玉恵が新珠三千代に似ている気がするのも、見どころのひとつだ。
登場人物はみんなどこかズレている。田舎の閉塞感が、それをなおさら際立たせ、ズレたまま変わらない。そこへ、非常に危険な二人のよそ者が現れる。
人間関係はあちこちでうまく循環せず、滞ることで観る側に重い負荷を与える。その不快感は、この映画ならではのものだと感じる。
この監督が持つ昭和の映画の荒さが大好きで、暴力シーン自体はあるが、それがなくても暴力性が伝わってくる気がする。観ているこちらを時折、直接殴られているような感覚がある。熊切さんや北野さんの作品にも、同じような強い衝撃を感じる。
とにかく、この映画は自分にとって大好きな一本だ。