2018年10月6日に公開の映画「教誨師」を今すぐ視聴できる動画配信サービス(VOD)を徹底紹介。この記事では「教誨師」のあらすじやキャスト・声優、スタッフ、主題歌の情報はもちろん、実際に見た人の感想やレビューもまとめています。
教誨師が視聴できる動画配信サービス
現在「教誨師」を視聴できる動画配信サービスを調査して一覧にまとめました。以下のVODサービスで「教誨師」が配信中です。
教誨師のあらすじ
プロテスタントの牧師・佐伯保は教誨師として月に二回、拘置所を訪れ、死刑囚と面会する。無言を貫き、一切心を開こうとしない鈴木。気のよいヤクザの組長・吉田。年老いたホームレスの進藤。関西出身でよくしゃべる中年女性・野口。面会にも来ない我が子を思い続ける気弱な小川。そして自己中心的な若者・高宮。佐伯は、彼らが自らの罪をしっかりと見つめ、悔い改めることによって残り少ない“生”を充実させ、心安らかに“死”を迎えられるよう、親身になって話を聞き、聖書の言葉を伝える。しかし、意図せずして相手を怒らせてしまったり、いつまでも心を開いてもらえなかったりと、苦難の日々が繰り返される。それでも少しずつ死刑囚の心には変化が見られ、佐伯は彼らと向き合う中で長い間封印してきた過去や自分の人生とも向き合うようになる。ついにある受刑者に死刑執行の命が下る――。
教誨師の詳細情報
「教誨師」の制作会社や監督、キャスト、主題歌アーティストなどの作品に関する詳しい情報をまとめています。作品づくりに携わったスタッフや声優陣をチェックして、より深く物語の世界を楽しみましょう。
監督 | 佐向大 |
---|---|
脚本家 | 佐向大 |
出演者 | 五頭岳夫 光石研 古舘寛治 大杉漣 小川登 烏丸せつこ 玉置玲央 |
カテゴリー | 映画 |
ジャンル | ドラマ |
制作国 | 日本 |
公開日 | 2018年10月6日 |
上映時間 | 114分 |
教誨師の公式PVや予告編動画
「教誨師」の公式PV・予告編動画を紹介します。映像から作品の雰囲気やキャストの演技、音楽の世界観を一足先に体感できます。
教誨師を無料で見る方法は?
「教誨師」を無料で視聴するなら、「Prime Video」「U-NEXT」などの無料トライアル期間を活用するのがおすすめです。
「Dailymotion」「Pandora」「9tsu」「Torrent」などの動画共有サイトで無料視聴するのは避けましょう。これらのサイトには、著作権者の許可なく違法にアップロードされた動画が多く存在し、利用者側も処罰の対象となる可能性があります。
感想・レビュー
キントリを一気見。大杉漣さんをもっと観たい気持ちが強くなる。ということで、これは彼の最後の主演作。みんなの演技が素晴らしい。烏丸せつこさんをスクリーンで観られて嬉しい。大杉漣さんを、映画でもドラマでも、もっともっと観たかったなぁ。
【観る前の予想】アマプラの紹介に書かれている内容そのものだった。牧師が月2回、拘置所を訪ね死刑囚と対話するという物語。
【観た後の感想】面白かった。場面はほとんど変わらないのに、牧師の向こう側に座る死刑囚が次々と入れ替わっていく会話劇として成立していた。教誨は全員が受けるわけではなく、希望制のようだ。会話の中心は世間話や身の上話、思想などで、罪の内容に触れることはあっても主軸にはならず、それぞれの死刑囚をうっすらと想像する展開になる。
・鈴木さん(ストーカー殺人)被害者が自分を受け入れなかったため殺害に至り、今も被害者を恨んでいるという言い分。教誨師の話を歪めたり幻覚を見たりして「被害者と話した」「謝られた」「だから許した」と語る。一方で「彼女にプロポーズする予定だった」とまで言い出す。教誨師の仕事は死刑執行までの日々を安らかに過ごしてもらう手助けという意味合いがあり、ある意味最も効果を得ているのはこの人かもしれない。こうしたなんでそうなるの?といった思考回路を持つ人を、心の付き方が違う人と呼ぶ。情報の受け取り方や他者への関わり方が予想と異なる形になりがちで、接し方次第で傷つくことが多い。家庭環境の問題が影響しているのも想像できる。教誨室に入ろうとする女性に怯え泣く場面があり、子どものように震える描写が印象的だった。
・野口さん(リンチ殺人の首謀者)よく喋り、説教されるのは嫌い。むりやり作り話をまことしやかに語るタイプ。人の気を引きたくて喋るが、話している内容には嘘の匂いがする。平然と嘘をつく様子は、病的な理由が隠れているのかもしれないと感じさせる。
・若い人(大量殺人をモデルにしている雰囲気)背景は不明だが、大量殺人をした理由は一発逆転を狙ったのではないかと推測した。教誨師や牧師の仕事を「それで何か変わった? 世の中が良くなった?」と馬鹿にする描写があり、世直し的な思想と結びつくと危険性が増す。本人は世直しよりも自分の価値を見出したかった、そしてダークヒーロー的な存在になりたかったのではないかと感じた。
・衝動殺人だった父親(衝動殺人計画殺人)の人社会の皺寄せを直撃した人物で、計画性があるかどうかに関わらず家族と社会の受け入れは難しいだろうと想像させる。出所後の現実も厳しいだろうし、再審の意思も薄いと感じる。
・ヤクザの組長「他にも人を殺した」という自白が教誨師に対して遅延の嘘である可能性があると語る場面がある。金田一少年の事件簿に出てくるライバルが逮捕・投獄後に死刑を先延ばしするため情報を段階的に開示するという話を読んだばかりだったので、現実にもこうした構図があるのかと驚く。
・洗礼を受けた人なぜ死刑囚になったのか、その点には触れられない。物語の対になる存在として若い大量殺人の人物と対置されているように見え、純粋さと知性は対極にあるのではないかという印象を受ける。純粋な人の立場は弱くなりがちだが、だからこそ純粋さを貫くことの難しさを思わせる。彼が「桜の美しさを言葉にしても伝わらないのでは」と疑問を呈する場面は特に印象的で、誠実さの在り方を考えさせられた。知性と情緒の交歓について、情緒のやり取りに馴染みのない人にはそう感じるのかもしれない。桜の美しさを伝えるには、枝ぶりや色味、品種、周囲の風景を添えると伝わりやすいし、情緒として伝えるならそれだけで成り立つ結局、桜は美しかったのだ。
見たことはないが、非常にリアルに感じた。刑務所とは異なり、閉ざされた空間で実態が不明瞭なので、ほぼローファンタジーのようだ。あくまで教誨が中心となっている。
景色が変わらず展開も遅いため、最初の30分は退屈に感じる。しかし、次第に登場人物のパーソナリティが浮き彫りになると物語に引き込まれていく。ミステリー的な要素がある点も魅力。謎が解けてスッキリするタイプではないが、余韻のある結末が印象的だ。
約3年前に地上波で出会って以来、何度も他の人に勧めている作品です。大杉漣さんと死刑囚役の俳優たちによる一対一の会話劇が魅力的で、再度観たらやっぱり素晴らしかったです!
脚本がとても秀逸で、壮大なストーリーではなく、会話を通じて登場人物それぞれの人間性が浮き彫りになっていきます。死刑囚は自己中心的な一面を見せたり、突然攻撃的になったりし、それに動揺しながらも真摯に応じる教誨師の姿が印象的でした。
彼らは確実に2人以上を殺害しているのですが、詳細な経緯は語られないため、会話から各自の背景を想像するのが良い鑑賞体験だと思います。
初見の際は「皆の演技が素晴らしい!死刑囚の感覚にはズレがあるんだな」と感じていましたが、最近Netflixのドキュメンタリー『普通の人々』を観た影響もあり、再観賞すると、彼らと私との境界が非常に薄い気がしました。
これにより、この作品が伝えたいメッセージも一層深く理解できた気がします。いつ訪れるか分からない死を待つ彼らが、残りの人生で何を求めているのか?私は死を迎えないのか、それとももっと先なのか?いや、死がいつ来るかは誰にも不明です。では、何を大切に生きるべきか考えさせられます。
特に派手な展開はなかったけれど、
お互いをよく知らない者同士の微妙な緊張感がとても印象的でした。
ずっと真剣に見入ってしまいました。
この作品をどの視点から評価すればいいのか、良かったのか、
観終わった後でもまだ迷っています。
死刑制度について?
人間の生きる意味について?
キリスト教の教えについて?
死刑囚の心情について?
どの視点からも的確な感想を述べる自信はないけれど、
正一さんの「美しい」という言葉は共通していても、それぞれの人が抱く「美しさ」の感覚は異なるという点が、結局伝わっていないかもしれないという言葉が心に残りました。
まさにその通り!と思いました。正一さん!
こんなレビューで良いのかな?
でも、気持ちが上手くまとまらないから仕方ないかな笑
死刑囚に寄り添う教誨師は、6人それぞれが背負う罪と向き合う。大杉漣、光石研、古舘寛治、烏丸せつこ、五頭岳夫、玉置玲央の演技は、面会室という密室を濃密な舞台へと変える。改心を促す展開はない。しかし彼ら6人は人間らしさを際立たせ、その姿は観る者の心に忘れがたい問いを残す。
結局、最後は何が起きたの?車と女性を置いていくの?なんで?幻覚だったのかと思ってしまい、私には合わなかったのかもしれない。
死刑囚。利用しようとする者もいれば、貶めようとする者も、ただ懺悔する者もいる。歪んだ解釈のままの人もいる。希望の灯がほんの少し見えたときに執行されてしまうこともある。塀の中の長い物語の中で、牧師と死刑囚の対話は尽きることなく続く。しかし、その人を知れば知るほど、人の命の重さを強く実感させられる。文字を学び、書く力を得た老人が、知識を深めるにつれて混乱していくのを見つめるとき、誰が私に重い罪があると責めるのかと胸が痛んだ。もっと早く文字を知っていたら、学問があれば、こんな結末にはならなかったのだろうか。
拘置所の一室で、教誨師が六人の死刑囚それぞれに罪を悔い改めるよう促す、淡々とした映画だった。しかし、なぜかこのシーンだけで成り立っているかのように、私はずっと見入ってしまい、引き込まれていった。見終わった後、心が重く沈んだ。