0と1が交差する場所で、彼女だけの物語が今始まる……映画「トリノコシティ」試写会レビュー


12月18日、渋谷の映画美学校にて行われた「トリノコシティ」の試写会へ行ってきました。
 
「トリノコシティ」と聞いて、「お、懐かしい!」と思う読者の方もいらっしゃると思います。
「トリノコシティ」とは、2010年に40mPさんが初音ミクというボーカロイドソフトを使って発表された楽曲で、Youtubeやニコ動では累計約400万回以上も再生されているモンスター級の作品。
しかもその世界観は単なる楽曲だけに留まらず、形を変えてさまざまな作品として新しく生まれ変わり続けているのです。
 
この名曲「トリノコシティ」の実写化作品……映画「トリノコシティ」。
いったいどんな作品になっているのかと非常に楽しみにして試写会へと行ってきました!!
 
まだ映画「トリノコシティ」ご存じない皆さんへ
ストーリーを説明させていただきますね。
 

主人公である佐伯明日夏は、将来への不安や漠然とした孤独感を抱えながらも、周囲に合わせて偽りの自分を演じ、高校生活を過ごしていた。
ある日、明日夏はバスの中で老人に手渡された奇妙な機械をきっかけに「トリノコシティ」という願いが叶うサイトに迷い込み、弔屋(とむらいや)と名乗る人物に出会う。
「自分の居場所が欲しい」という明日夏の願いは様々な巡り会いを引き寄せ、やがて明日夏は隠された真実に近づいていく……。
 
……といった内容になっています。
 
映画化にあたっては『メサイア』シリーズや映画『血まみれスケバンチェーンソー』などを手掛けてきた山口ヒロキ氏が監督を務めており、原曲に描かれた思春期の少女の孤独な心情描写と、山口監督特有のSFテイストを加えて、その相乗効果から生み出される物語の映像化に挑んでいらっしゃいます。
さらに劇中の音楽制作は、この作品の大元となった原曲「トリノコシティ」の作曲家である、40mP氏本人が全面的に担当されています。
映画音楽の制作は初めてということでしたが、映画の全編にわたって主人公の心情や作品の流れをBGMがより一層盛り上げていて、原曲の雰囲気をより昇華した素晴らしい世界観が、作品の中に完成されていました。
 

そして、鬱屈とした毎日のなかで溺れそうになっている少女・明日夏を演じたのは、本作が初主演の山崎丹奈さん。
 

さらに、そんな明日夏を導いていく謎の弔屋を、数々の山口作品にも出演されている玉城裕規さん、明日夏が偶然出会う青年・充役を高崎翔太さんが演じられています。
 

 
「自分の居場所が欲しい」と願った明日夏を待つ運命とは……
弔屋とはいったい何なのか……
そして、物語は思いもよらぬ方向に進んでいく……
 
0と1、そしてさまざまな想いが交差するあの場所で、明日夏はついに真実を知ることになるのですが……それは映画を見てからのお楽しみ!!
 
今回の見どころは、原作の楽曲にはないSFテイストがふんだんに盛り込まれているところ。作品の雰囲気はもちろんのこと、細かい演出や小道具の随所に山口監督のこだわりが感じられる作品になっています。
 
さらに驚いたのは、この作品はクラウドファンディングで支援者を募っていたこと。
ひとりでも多くの方にこの作品を届けるためにはじめられたクラウドファンディング……当初の目標である1,000,000円をはるかに上回る2,134,000円の支援が集まっていたのには本当にびっくりしました。
 
試写会にも、このクラウドファンディングの支援者さんたちが招待されていて、山口監督と主演の山崎さんに熱い思いを語っていらっしゃったのが印象的で、
これだけたくさんの支援者さんがこの作品の実現を心待ちにされていたということは、それだけ原作の楽曲「トリノコシティ」が皆さんに愛されている作品だったということなんだと思い、私もとても胸が熱くなりました。
 

 
支援者の方に少しでもこの作品を身近に感じていただくため、衣装や美術品については、「メサイアシリーズ」や「血まみれスケバンチェーンソー」などを担当している山口作品
常連の美術監督及び、衣装デザイナーが、この作品のためにゼロからデザインをおこし、すべてオリジナルで製作したものだそう。
作中の小物や衣装デザインについても、ぜひ注目してみていただければと思います!
 
【映画「トリノコシティ」初日舞台挨拶】
 
■日時:12月23日(土)
[1回目]シネマート新宿 シアター1
登壇者(予定):山崎丹奈、 玉城裕規、高崎翔太、太田理恵、替地桃子、山地まり、中村有志、40mP(原曲・音楽)、山口ヒロキ監督
18:35 開場
18:50~20:16 上映
20:20~20:50 舞台挨拶+マスコミフォトセッション
 
[2回目]シネマート新宿 シアター1
登壇者(予定):山崎丹奈、 玉城裕規、高崎翔太、太田理恵、替地桃子、山地まり、中村有志、山口ヒロキ監督
21:05 開場
21:20~21:45 舞台挨拶
21:45~23:07 上映
 
■場所:シネマート新宿
東京都新宿区新宿3丁目13-3 新宿文化ビル6F
 
チケット情報:チケットぴあ受付
※Pコード:558-030
 
料金:1,800円(税込)
(購入枚数制限:お一人様4枚まで)
受付期間:12月16日(土) 10:00~12月22日(金) 18:00
 
受付URL:http://t.pia.jp/
 
※『トリノコシティ』全国共通特別鑑賞券・各種ご招待券・各種割引券は使用不可。
※登壇者は予告なく変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。また、天候その他の理由でイベント内容が変更になった場合でもチケット代金の払い戻しは致しかねます。
※チケットご購入後はいかなる事情が生じましても変更及び払い戻しはいたしかねます。
※転売目的でのご購入は固くお断りいたします。
※劇場内でのカメラ(携帯カメラ含)、ビデオ撮影、録音等は固くお断りいたします。
※規定枚数に達し次第、販売を終了いたします。
※舞台挨拶はマスコミによる取材が入る可能性がございますので、予めご了承ください。
※舞台挨拶の都合上、タイムスケジュールが遅れる場合がございますが予めご了承下さい。
※登壇者へのプレゼントは当日、シネマート新宿のスタッフにお渡しください。
 
■映画「トリノコシティ」公式サイト
 http://torinokocity.jp/
 
■初日舞台あいさつ詳細
 http://torinokocity.jp/news.html#update1213
 
 
■映画「トリノコシティ」の原作となった原曲「トリノコシティ」